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第12話 アストライオの子孫と決闘することになってしまった・・・。

「おはよう!エルルちゃん!ルゥちゃん!」


私達が学院の教室に入るとクレアが元気に挨拶してきた。


「「おはよう(ございます)、クレア(さん)。」」


私達が挨拶を返すと、クレアは首を捻った。


「そういえば今更なんだけどさ、ルゥちゃんってなんでエルルちゃんのこと様をつけて呼んでるの?」


「あー、えっと・・・。」


私は言葉に詰まった。


(そういえば呼ばれ慣れてたから忘れてたけど、普通の関係で様を付けて呼ぶ訳ないよね。)


「私は言ってしまってもいいと思いますよ。クレアさんとはまだ出会って日が浅いですが、信用に足る人物だと思います。」


私が返しに困っていると、ルゥが耳打ちしてくる。

それなら、と私はクレアを手招きし、他に耳を立ててる人がいないのを確認してから、耳打ちした。


「あまり他の人に漏らしたりしないでほしいんだけど、私とルゥは主人と従者の関係なんだよ。」


他にも関係として言い表す言葉はあるけれど、あくまで質問に対する解答だけを返した。


「じゃあ、エルルちゃんはどこかのお嬢様だったりするの?」


「まぁそんなところかな。ただ変に堅苦しくなられたりすると嫌だからあまり公にしていないし、クレアにも今まで通り接して欲しい。」


「わかった。今まで通りエルルちゃんって呼ばせてもらうね。」


私はそれに感謝だけ返して、ルゥと一緒に席に向かった。


・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・


朝の一件からしばらくしてやっと午前中の座学の時間が終わった。

午後からは練習場を使って実技の授業をやるらしい。

でもその前に昼食だ。

この学院には学生食堂なるものがあるらしいが、私の場合はルゥがお弁当を作ってくれるため教室で済ませられる。


「本日も教室で召し上がられますか?」


「いや、昨日せっかくクレアがおすすめしてくれたし、今日は中庭で食べてみよう。」


「おい、転入生二人。」


ルゥと一緒に教室を出ようとすると唐突に声をかけられた。

相手は如何にもキツそうな男子生徒で、なぜか眉間にしわを寄せて私のことを睨みつけてくる。


「エルルさm・・・エルルさんに何の御用でしょうか?」


ルゥが男子生徒のことをにらみ返すが、相手は怯むことなく、威圧的な態度で話しかけてくる。


「お前らなんか銀髪のほうがアカディア先生に勝っただとか、そのちんちくりんが銀髪の方より強いだとか昨日騒いでやがったが、本当にそうなのか?バカのクレアは完全に信じ切っていたが、あんなの賢者様とかでもない限り、人間が出せるような魔術じゃねぇだろ。汚い手段でも使ったんじゃねぇのか。」


完全にただのいちゃもんだった。

しかし、教室を見渡すと他にも数人は同じように思っている生徒がいるみたいで、何人か険しい表情をしながら、こちらのやり取りを眺めていた。

今にも相手に噛みつきそうなルゥを手で牽制して私は反論した。


「私がルゥより強いかどうかに関しては別にどうでもいいけど、少なくとも先日ルゥが出した『タイダルウェーブ』は正真正銘ルゥが組んだ魔術だよ。そんな事よりも、クレアも含めて私の友人をバカにするのはやめてくれないかな。何の証拠もないのにそうやって人を侮辱するような君よりは、二人とも真っ当な人間だと思うけど。」


昨日キレたことでまだ頭に血が上りやすくなっているからなのか、普段よりもかなりきつめに反論してしまった。

それが癪に障ったのか、相手はより噛みついてくる。


「一番気に食わねぇのはてめぇなんだよ、ちんちくりん。何もしてねぇのに言葉だけで持ち上げられてるだけじゃねぇか。そうやって反論してくるんならてめぇが真っ当である証拠を見せてみろよ。」


そういって男子は私の方を指差し、高らかに宣言した。


「この俺、『グラディオス・シュレイガン』は、貴様に決闘を申し込む!」


(ん?シュレイガン?)


背筋を嫌な汗が伝う。


(もしかしなくてもこいつって・・・。)


「周りの奴らは初級魔術もろくに使えないが、俺は違う。俺は国王の息子だからな。この学院に入学する前から魔術の鍛錬をしてきてんだよ。俺にペテンが通用すると思ったら大間違いだからな!」


(アストライオの子孫じゃん!)


そうして皇太子『グラディオス・シュレイガン』と決闘することになってしまったのだった。

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