146-150
146常識
非常識がある
ある以上常識もある
常識はもやっとして
非常識ははっきりしている
その間でぼくはにじんでいる
常識を否定して
非常識を肯定して
それを間違えている人は
にじまない
くっきりしている
やはりぼくはにじんでいる
色のつかないにじみは
言葉から染み出して
輝いている
147ご飯
猫に小判
豚に真珠
人にご飯
三度も飯を与えているのに
碌なことを考えていないのだ
美味いだの
まずいだの
猫だってファイナンスをちゃんとしているかもしれない
豚だって通販で真珠のネックレスを買うかもしれない
だったら人だってご飯を作れるかもしれない
カップラーメンとか
148蛇行
急がば回れ
遠回りして
遅れている
急がば直線
みな知っていて
通勤通学時などは
一直線に向かっている
急がば蛇行
あちこちにぶつかりながら
前を向いて
歩くしかない
ひとは蛇行している
149村上
村上龍と村上春樹って
何が違うのだろう
図書館の本棚では
ごっちゃになっている
司書はどうでもいいと思っているようだが
やはり根本的に違いがわからないのだろう
どちらもノーベル賞にはとどかない
どちらも村上水軍とは無関係
どちらも電気椅子に座らせて
最期の言葉が何になるのか
別に気にならない
銀魂観させて感想を言わせるくらいにしか
面白そうなことが思いつかない
150金魚の犯人
ナイスミドルもいるくらいだから
ナイスレアもいるだろう
子供の名探偵もいるくらいだから
金魚の犯人もいるだろう
概念には写らない
そういったもの達が
写るのが言葉であり
言葉は影であり
タンポポの葉っぱであり
足で踏んづけるものであり
大事なものだった