飼い猫が美少女に
注意
これは私自身が納得いく小説を書いてるだけです。
文章や話の構成を作ったりするのが下手なのでそこはご了承ください。
ですがダメな点を教えてくれたらありがたいです。指摘コメントを糧に頑張っていきます
「主人、起きて」
聞き慣れない声で目が覚めた。目を開けるとそこには見覚えのない黒髪の美少女がダボダボのワイシャツ姿で俺の腹の上に跨っていた。
だが独身で一人暮らしのため、俺以外に人間はいないはず。きっと夢か幻覚だろう。
「どうせ夢なら…」
「主人?」
夢だと思った俺は、彼女に抱きついた。
「ふにゃっ!?」
どうせ夢なら、抱いても犯罪にはならないよな…
「ちょ、ちょっと主人…」
俺は彼女の小さい胸に顔をうずめた。
「あぁ、いい匂いがする…」
「あ、うう、ああ…」
「…夢なら別に、Hしても大丈夫かな」
「…ふぇ?」
俺は彼女から手を離し、彼女の着ているワイシャツのボタンに手を伸ばした。
現実では犯罪だが、夢の中では問題ない。
俺はそっと第一ボタンを外した。
そしてそのまま第二ボタンを外そうと…したときだった。
「うにゃーー!」
「ごふっ」
顔を真っ赤にした美少女が俺の頬をおもいっきりビンタしてきた。
「イタタ…あれ、痛い?」
俺は彼女のほうをもう一度見る。彼女はまだ俺の腹の上にいた。いるということはつまり…
「夢…じゃない!?」
「主人のバカァー!」
叫ばれた。顔の前で。結構うるさい。
「っていうか!夢じゃないとしたらお前は誰だよ!?不法侵入!?」
「不法侵入じゃない!クロだよ!」
「クロ!?クロは…」
俺の飼ってる猫の名前で…
「…ん?クロ?」
「うん」
「猫の?」
「うん」
「あのおとなしい黒色のスコティッシュフォールドの?」
「うん」
「夢か。寝よ」
「だから夢じゃない!」
バシン!とまたビンタされてしまった。痛いからやめてくれ。
「じゃあなんで猫が人間になってるんだよ!?」
「知らないよ!起きたら人間になってたんだもん!」
「漫画かよ!?」
という感じで俺たちは色々言い合ってたが、時刻はもう午前8時、そろそろ現実を受け入れなければならないようだ。
「まああまり受け入れたくないが、本当に人間になったんだな?」
「そう」
「そっかぁ…」
「とりあえずご飯食べたい。お腹空いた」
「はいはい」
俺はベットから降り、(さすがにクロを部屋の外に出してから)着替え始めた。
着替えた俺はクロと一緒にリビングへ向かう。ちなみに俺は一人暮らしをしている。別に稼げてないわけではないのだが、前親が住んでた家を使わせてもらっている(結構家は綺麗)
そういえば俺はクロ以外にも猫を二匹飼ってるのだが…
「なあクロ、もしかして残りの二匹も…」
「うん。人間になってた」
「マジかよ。まあ一匹いれば三匹いるってことか」
そんなことを言いながら俺はリビングへのドアを開ける。
「ごっしゅじーん!」
「ごふっ」
開けた瞬間何かが俺の腹にぶつかってきた。
なんで今日は朝からこんな痛い目に会うんだ
腹にぶつかってきたものを見てみると、綺麗な茶色の髪色をした美少女だった。
「ごしゅじん!おはよー!」
「茶色ってことは…クルミだな」
「そうだよ~クルミだよ~」
クルミは茶色のマンチカンで、結構やんちゃな子だ。結構想像通りではある。
「あらクロちゃん、ご主人起きたの~?」
クロに声をかけた白髪の美少女…いや、美女がいた。
「ってことは残りはユキだな」
「そうよ~」
ユキは白くて長い毛を持つペルシャ猫だ。おとなしいというよりおっとりとした感じの猫で、この中で一番年上だ。
「てかユキ…」
「?」
おっぱいでかくね?
さすがに言葉にして出せなかったが、一番お姉さんだからか、一番体が成長している
「ご主人?」
「いや、なんでもない。だが一つ聞かせてくれ。なぜお前らは皆ワイシャツなんだ?」
クルミもユキもクロと同じように服はワイシャツだけだった。特にユキに関しては胸のせいで見た目が色々と危ない
「それは私達が起きたら人間になってたけど裸で」
「べつにクルミはすっぽんぽんでもいいんだけど」
「さすがに人間の女性だから隠さなきゃなってことでご主人の服を少し借りたのよ~」
「…」
うんもう考えるのをやめよう。これ以上考えると今すぐワイシャツを脱がしたくなってしまう。
俺も男だからな。そういうことをしてしまいそうになるのは許してくれ。
とりあえず俺達は朝ご飯を食べることにした
俺が寝てる間にクルミがいつも食べてるキャットフードを食べてみたらしいが、人間になったからか猫の食べ物は口に合わないらしい。
ということで俺は食パンを焼き、猫達の前にトーストを出した。
「ごしゅじんがいつもたべてるやつだ!」
クルミは速攻で食べ始めた
「確か人間達はトーストに何か塗って食べたりするのよね。ご主人、マーガリンはあるかしら」
ユキはマーガリンを塗ってから食べ始めた(なぜ人間の食べ方を知ってるんだ)
「…」
クロは無言でサクサク食べていた。まるでリスのようだ。
「つーかどうすっかなぁ。今日休日だからいいが、生活の仕方を教えないといけないし…まず服も買わないとなぁ」
「ごふびんむぶかひいかおひてる」
「クルミ、ちゃんと飲み込んでから喋りなさい」
クルミに注意したあと俺はまた考える。
せめてもう一人協力してくれる人が欲しい。
だが両親は口軽い、同僚も完璧に信頼できるとは限らない。
「…あ、そういえば」
俺は一人、口が固くて信頼できる人を思い出した。
「ごしゅじんどうしたの?」
「良さそうな人を思い出したんだ。となると、さっそく連絡だな」
俺はスマホを操作し、メールアプリを開いた。
そしてとある人にメールを送信したのだった…
~一時間後~
「あの、お兄ちゃん?もう一度言ってくれない?」
「え?だから猫が擬人化したからちょっと色々手伝って欲しいんだが」
「意味がわからないよ!?」
俺は妹の圭香を実家から召喚した。圭香とは昔から仲が良く、口も固いので親友や親よりも信用できる。ちなみに圭香は今高校生なので春休み中だ。
「ていうかお兄ちゃん慣れるの早くない!?何でクロちゃん(?)と言い合ってる途中にそろそろ現実を受け入れるかぁって感じで受け入れちゃうの!?普通はそもそも納得いかないでしょ!?」
「だってもう受け入れないとキリがないし」
「…まあお兄ちゃんがそういう人だってことは前から知ってるからまだいいけどさ…で?私は具体的に何をすればいいの?」
「そうだな、とりあえずこいつらの服を決めたり生活の仕方とかを教えてくれないか?生活つってもトイレや風呂とかな。俺がこいつらと一緒に風呂入るのもあれだし」
「なるほどねぇ…」
圭香は口に手を当てて考え始めて、ちょっとしたあとに口を開いた
「わかった。服は私やお母さんの古い服を持ってくればいいし。協力してあげる」
「ほんとか!?ありがたい!」
「だけど一つ条件がある」
「ん?なんだ?」
「…私もここに住ませて」
「え?」
「今後何があるかわからないじゃん?そのたびに行ったりするのも大変じゃん。だからここに住んだほうが色々いいかなって。なんなら実家よりもこっちのほうが高校近いし」
「え、まあそれなら全然いいぞ」
「じゃ、これからよろしくねお兄ちゃん」
こうして、俺は一人暮らしから五人暮らしとなるのだった。
…どうなることやら