第七十二話:真面目
「遅ーい!」
ショッピングモールに着いて暮葉さんと暁さんと合流すると、暮葉さんから文句を言われた。
「ごめんごめん、私たちが来るまで暮葉ちゃんたちは何してたの?」
「私たちは部活で使う物を買いに行ってたんですよ」
女子三人で集まって会話を始めてしまったので、俺と佳ちゃんは蚊帳の外となってしまっていた。
「なぁ佳ちゃん?」
「どしたん?」
「一刻も早く場所を変えないと俺たちが会話に混ざる隙が無くなる」
「せやな…」
ガールズトークを繰り広げている3人に向かって、「立ち話もなんやし、事前に言ってたカフェにでも行ってから喋ろうや」と佳ちゃんが言った。
「それもそうだね!」
「ほな、行こか」
佳ちゃんの言葉の後に俺たちはカフェテリアに向かって歩き出した。
「なぁ、みんなどんなの頼むのかって決めてるん?」
エスカレーターに乗っている間、佳ちゃんがそんなことを質問した。
どんなの頼むか?とは、カフェでの商品を何にするかという意味だろう。
「私は全然決めてない」
「私も~」
「私は決めてきましたよ。ホームページに商品が載っていましたから」
普通決めてくることは無いと思っていたが、流石暁さん。ちゃんと食べたいものを決めてきているとは。
「流石やなぁ暁ちゃんは、質問しといてなんやけど誰も決めてないと思っとったわ」
「何を頼むか決められなくて皆様に迷惑をかけるわけにはいかないので」
「真面目やなぁ…集まる前に決めなくても現地で欲しい物決めればええと思うんやけど」
「そうですか?それでよいのでしたら、今度からは何も考えないようにしましょうかね」
「それでいいと思うよ」
雑談を繰り広げているうちに、カフェの眼に前まで来ていた。
「…えーっと席は……おっ!空いとるな」
「そうだな、適当に注文してさっさと座ろう」
カフェ入り、店員さんから席を案内されると、男子女子で向かい合う形で座った。
「えー…どれにしようかな……あっ!これ美味しそう……でもこれも…」
「私はこれにするー!」
「決まったらこっちに渡してくれ」
「うーん。ちょっと待っててね」
あれもこれも美味しそうと言いながら女子がぺらぺらと商品表を捲っていく。
机にメニュー表が一つしかなかったので、先に決めてもらってから渡してもらうことにしていた。
「そういや、さっき暁ちゃんがホームページからメニュー見れるって言っとったよな」
「確かに言ってたな」
「スマホで確認できるんならわざわざ渡してもらう必要無くないか?」
「そうだな」
俺と佳ちゃんは向かい合った後、ほぼ同時にスマホを取り出した。
どうもLrmyです。
久しぶりの投稿となりましたが、気にしない方向でオナシャス。
佳は関西から引っ越してきたっていう人物なんですけど、作者が関西に全く関わりが無いことからエセっぽく聞こえるかもしれません。
違和感があったら、感想や誤字報告にてお願いいたします。
毎回とまでは言いませんが、こまめに「評価やブックマークをしてください」ということで意識をしてもらいやすくしたいと思っています。
少しでも面白いと思ったら評価とブックマークをよろしくお願いします。
これにて後書きを〆ます。ではでは~