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第六十五話:技巧派

別に、完全に別れなければいけないというわけでは無い。


頼らなくたって大丈夫ということを自分に言い聞かせればいいだけだ。


簡単な話…自分の力で何かをこなせる様になる。それだけだ。



他の人より整った白い肌を一回叩くと、自分の家の方向へ歩き出した。



 * * *



「今日から新しく仲間が入ることになりました。皆さん、切磋琢磨せっさたくましていきましょう!」


顧問の先生がテニスのラケットやテニスボールを持った高校生にそう言うと、「ハイッ!」とハッキリとした声で返事をされた。


「今日から正式にテニス部だね」


「はい、よろしくお願いします」


今日は水曜日。


日曜日に練習試合があるので、調整や実力を測るのに一週間を使うことになりそうだ。


「いきなり練習試合に出ていいのでしょうか?」


「これも経験ってことなんでしょ」


昨日と同じように暮葉さんとラリーを返しながら、そんな話をする。



「…それよりも、周りからの視線が刺さるのですが」


「まぁ、暁ちゃんは珍しい見た目してるし」


「…やはり、目立ちすぎるのは嫌ですね」


「見ないでって言ってこよっか?」


「これも試練って考えとくので」



好奇の視線は、いつしか侮蔑の視線へと変化する。


何人もそんな人を見てきた。


結果的に、そんな視線を送ってくる人の方が多かった。


でも、逃げたくない。



「おっ!いい球!」


私の打った球に対して、そんなことを言う暮葉さん。


暮葉さんはそれでも球を返したが、体勢を崩していた。


「私だって、やるときはやるんです!」


線ギリギリに落ちた球に、暮葉さんは追いつくことは出来ていなかった。



「上手くなったね」


「練習は欠かさずしているので」


生まれつき力が強くなかった私でも、技術力を高めれば暮葉さんからも点を奪うことができることが分かった瞬間、私の中で足音が聞こえたようだった。



「もう一本!」


「はい!」


暮葉さんとテニスをしている間は、周りの視線が気になることは無かった。


それほどまでに、熱中していた。楽しかった。



 * * *



「ふぅ~お疲れ」


額の汗をぬぐいながら、私にペットボトルを差し出してくれる暮葉さん。


「ありがとうございます」


暮葉さんの手からペットボトルを取ると、キャップを開け中身を喉に通した。


「梅雨も過ぎて熱くなってくるからね、熱中症には気を付けないと」


「そうですね、水分は気にするようにします」


太陽は下へ傾いていたが、辺りはまだ明るかった。

どうもLrmyです。


日付が分かりにくいかもしれないのでここで書きますが、今は6月10日です。


部活後で終了したので、丁度放課後くらいですね。


ちょいちょい時系列は書いていこうと思います。


ではでは~

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