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第六十二話:笑顔の理由

「ほえ~大変やったんやなぁ…」


途中から無口になって話を聞いていた佳ちゃんが久しぶりに声を出した。


「あまり話したくはないんですけど…この時期に転校してきた理由がそれです」



『それ』というのは、話を聞いてた限り虐めを受けていた…ということだろう。


「それでも、今回の学校は転校しなくても大丈夫そうです」


彼女はそう言った後に、にこっと優しい笑顔で笑った。



「それはそうと、テニス部に入るは予定あるの?」


私がそう質問すると、


「はい。テニスは私に勇気をくれますからね」


「…そっか」



 * * *



「…ここで遊ぶんだぞ」


「…危ないことはしないでね」


少しぼやけて声が聞こえる…


「ここは…家?」


私はいつも見慣れた風景を見させられていた。


変わったところを言うならば…少し目線が低いだろうか。



「…ん?」


お父さんとお母さんが家を出て間もなく、正門の扉がドンドンと叩かれているような音が聞こえた。


「はーい!」


そう叫ぶと、私は扉の方へ走って向かった。


「暮葉さん、遊びに来ましたよ!」


いつも聞いているような声がしたので、咄嗟とっさに扉を開ける。


「こんにちは、暮葉さん」


「何して遊ぶの?」


「もしよかったらでいいんだけど、私の家に来てくれない…かな?」


「いいよ、行きたい!」



 * * *



「うわー、やっぱり広ーい!」


「暮葉さんのお家も、このくらいの広さはあるはずですよ」


門を潜り抜けたら、そこにはテニスコートが設置されているのが見えた。


「あれって…」


「そう、暮葉さんと一緒にテニスができるように作って貰ったんです」


「じゃあ一緒にやろっか」



テニスラケットを貸して貰い、コートに立った私は、暁さんの打ってくるボールを軽めに返す、所謂ラリーってやつを永遠と繰り返した。


激しい点数の取り合いではなく、試合形式でもなく。


学校であったこと、家の中であったこと、そんな何の利益にもならないであろう話を、ラリーと共に話し続けた。


二人は終始笑顔だった。

どうもLrmyです。


少し作品の豆知識を、


暁さんは嫌われたくないという理由から、ですます口調が治らないそうです。


少し、一歩引いて話している感じも演出出来ていい感じ。


以上で雑談を終わります。ではでは~

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