第六話:帰宅中の考え
今日はさっちゃんの家に遊びに行けることになった。
さっちゃんの家で遊ぶのは久しぶりで、一人暮らしをするようになってから家に上がるのは初めてだったので少し緊張する。
朝はさっちゃんが学校に間に合うくらいのギリギリの時間に家を出ちゃうから、一緒にいる時間が少なくて少し寂しい。
本当はもっと近くで、長く、一緒にいたいけど、嫌われたくないという気持ちから前に進めない。
というか、ずっと一緒にいるから分かるようになってきたのだが、さっちゃんが私に気がある様には全くと言っていいほど思えない。
わたしのことが好きではないということが明らかにわかっているから、下手に前に出ようとして今の関係が壊れてしまうのがとても怖い。
だからこそ、勇気を出して家に行ってみたいといったのだが、結果は良いと言えるものだった。
しかし、本当にこれでよかったのだろうか、もう一歩先に言ったとして、その先があるのだろうか?
恋人になることが正解なのだろうか?友達のままでもよいのではないか?
そもそも今さっちゃんに彼女がいないとも言い切れない。
考えれば考えるほど悪い考えが頭をよぎる。
「おい、大丈夫か?」
隣から声がかけられる。
今はちょうど下校の最中で、さっちゃんと一緒に帰っているのを完全に忘れていた。
「ちょっと考え事してて」
元気がなさそうとか思われてるのかな?
頭の中がもやもやする。でも、さっちゃんに迷惑はかけたくない。
いつも通りに、なるべく不自然の無いように会話をしよう。
「今日の夕食って決まってるの?」
「いいや、全然決まってない」
「じゃあ私に作らせてよ!」
「いいけど、家には何にもないと思うぞ?」
「それなら買い物も一緒に行こ!」
「そうだな確かに…」
「30分後に家の前で待ち合わせとかでいい?」
「わかった」
買い物まで一緒に行くことになった。
私ないす!この買い物の時間でゆっくり考えることとしよう。
少なくとも悩める時間ができたのだから、買い物の誘いは良かったと言えよう。
どうもLrmyです。
好きなスイーツは杏仁豆腐です。
裏設定なのですが、旭はかなりの甘党で、七海は辛いものが好きという違いがあります。
だからどうってことはないですが、私は甘いものが大好きです。
ちなみに、佳君のためにしょっぱい卵焼きを焼くようにしている旭ですが、自分用に甘いものも焼いているようです。
以上、誰得情報でした。
ではでは~