第五十九話:転校生
「修学旅行が終わって浮かれている人もいるかと思いますが、浮かれすぎないように生活をしてくださいね」
朝のホームルームで、担任がそう言った。
「それと…」
そう言葉を置いて、話を続ける。
「今日から転校生がこのクラスに入ります」
「「「えっ!?」」」
クラスの中は騒然としていた。
時期的にも、まだ6月入るくらいで、一年生が転校してくるには早すぎる気がする。
「それでは、入っていいですよ」
担任がそう言うと、ガラガラと教室のドアが開かれた。
「初めまして、私は『宵虹暁』と申します。どうぞよろしくお願い致します。」
丁寧な言葉づかいで入ってきた少女は、クラスの人たちの騒然としていた空気を一瞬で凍らせた。
理由は…その少女の見た目にあった。
白く輝く髪、片方ずつで色の違う眼。
つまり、この少女はアルビノとオッドアイを同時に持って生まれた人間ということなのだろう。
* * *
「ねぇ!どこから来たの?」
「暁さんって呼んでもいい?」
「アルビノって言うんだっけ?それってどんな感じなの?」
転校生は、予想通り質問攻めにあっていた。
珍しい見た目をしているせいでもあるだろうが。
後ろの方の席で、その転校生のことを見ていると、その転校生は困惑するどころか、質問を一つ一つ丁寧に返していた。
聖徳太子かな?
次の授業は数学Ⅱだったのだが、先生も転校生のことを知っていたのか、授業は交流会という形に変更となった。
「うるさくしすぎないでね」
とだけ言い残し、数学の先生は職員室に戻って行った。
元いた生徒が個人的に自己紹介をしていたり、質問を繰り出していたり。
このクラスに人懐っこい性格の奴らが多かったので、虐めとかの心配は無いだろう。
先生も、狙ってこのクラスに転校生を入れたのかもしれないが。
俺は人が集まりまくってるのに近くに行くのも悪いと思い遠くから見ていただけなのだが、話に参加していなかったのは俺を含めて二人だけだった。
どうもLrmyです。
朝に出す分は前日の夜に書いているのですが、今メチャクチャ眠いです。
皆さんも、睡眠はちゃんととるようにしましょう。健康とかの面も考えて。
では僕は寝ます。ではでは~