第五十八話:帰り道
「おっ!あれとかも美味そうやな!」
「ほんとだ!食べよ食べよ!」
水族館を後にして、今は来た道を戻るようにして食べ歩きをしていた。
バスの中で話していたスイーツも食べたのだが、クリームがふわふわで…簡潔に言うととても美味しかった!
水族館にストラップが売ってあったので、家族のプレゼント用に何個か買っておいたのだが、食べ物のプレゼントもいいなと目移りしてしまう。
この辺にあるのはその場で食べるようなものばかりだったので、帰りに買っていくことにしよう。
* * *
二時間くらい歩き回っただろうか。
まだ昼ではあったが、もうすぐ帰るらしく、集合時間が間近になっていた。
「もうこんな時間か!そろそろ帰らなマズいな」
腕時計を見て時刻を確認した佳ちゃんが、そう言ってくれた。
「そうだな。今から集合場所に向かって丁度いいくらいの時間か」
「じゃあ早めに帰ろっかー」
そう言うと、一斉に昨日泊まった旅館の方向に歩き出した。
「結構楽しかったね!」
「もうちょっとだけ遊びたかったんやけどなぁ」
目的地に向かいながら、そう雑談を交わす。
そこまで離れていなかったので、数分歩くとホテルが見えてきた。
「って…みんな集まってへんか?」
「時間余ってるし大丈夫じゃない?それにしても、みんなこんな早くに集合して真面目だねー」
ある程度は時間に余裕を持って戻ってきたのだが、帰ってきた順番は最後から数えた方が早かった。
先生たちも座って話をしていたので、時間はあるのだろうと少し安心する。
先に集まっていた人は、この修学旅行の思い出について楽しそうに語り合っていた。
私たちもクラスメイトと合流すると、班活動で起こったことを話した。
* * *
帰りのバスの中は、とても盛り上がっていた。
ある生徒は歌を歌ったり。また、ある生徒はしりとりなどのゲームをして盛り上がっていたり…
「んー?ななな、結構眠そうだけど大丈夫?」
「そう?疲れてるのかな?」
「結構はしゃいだもんね!着いたら起こすから寝ててもいいよ」
「うん、そうする」
バスの中はうるさいと言える程に大きな声が行き交っていたが、すぐに眠ることができた。
どうもLrmyです。
佳と七海が話の起点になってくれるから、とても書きやすいです。
因むと、ここで修学旅行回は終了となります。
次回は視点を変えて…
それでは以上で後書きを〆ます。ではでは~