第五十二話:出発!
『もう明日修学旅行だけど、ちゃんと準備した?』
『したに決まってるだろ、そんなに気にするほどでもなかったが』
今日は、もう五月の終盤に差し掛かっている。
さっきのさっちゃんとの連絡でもわかる通り、五月の頭に話をしていた修学旅行が、もう明日になってしまった。
時の流れの早さを、身に染みて感じる。
しかし、楽しみだなぁ。
今日は早めに寝よう。
* * *
「はーい。全員集まったな」
学年主任の先生が、この学年の出席を確認すると、マイクを使って話し始めた。
「今日は……」
5分くらい修学旅行にあたっての注意事項などを話して、校長先生にマイクを渡した。
私はある程度、真面目に聞いていたが、殆どの人は聞いていないのだろう。
…まぁ、聞かなくても問題ないと思うけど。
校長先生の話も似たようなものだった。
『移動先で迷惑をかけないようにする』だの、『けがや事故の無いように』だの、わかり切っているようなことを淡々(たんたん)と述べていた。
班の人で集合し、次々とバスに乗り込んでいく。
私の班は、私を含め、さっちゃん、佳ちゃん、暮葉ちゃんの四人班だった。
横一列に座り、喋っていると、ゆっくりバスが動き始めた。
前後の席では、「楽しみだねー」だったり、「家族にお土産買わないと」だったり、楽しそうな会話が聞こえてくる。
因みに席は、暮葉ちゃんと佳ちゃんが窓側で、女子男子で分かれている。
「ねぇねぇ!ななな!」
「ん?なに?」
「行きたい所ってある?」
修学旅行といっても、班で行動できる時間があったので、その時にどこへ行きたいか聞いているのだろう。
「特には…無いかな」
「私、ここのスイーツ食べたいんだよね!」
そう言うと、暮葉ちゃんはスマホを取り出し、パフェの画像を見せてくれた。
「わぁ、これ美味しそう!」
「でしょ!」
班で行動しないといけないので、男子にも見せよう。
「ねぇ、さっちゃん!ここのスイーツ食べていい?」
体を横に出し、さっちゃんに私のスマホで調べた画像を見せると
「ちょっと貸してくれ」
「うん!いいよ!」
言われたとおりにスマホを貸すと、さっちゃんは、佳ちゃんと一緒にその画像を眺めていた。
少しして「ありがとな」といい、私にスマホを返すと同時に、「いいぞ」と了承を貰えた。
「ってか、旭が甘いもん見逃すはずないよな」
「うるさいなぁ…いいだろ」
「悪いとは言ってへんで!」
少し楽しみが増えた気がするな。
その時、そのバスはとても賑やかだった。
どうもLrmyです。
昨日は、女の子になる夢を見ました。
朝起きたら、男に戻ってました。
もう一回寝ようとしたけど、全然寝れませんでした。
これで後書きを〆ます。異論は認めません。
ではでは~