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第四十三話:気付き

「おはよう」


教室に入りそう言うと、俺の後ろの席で準備をしていた佳ちゃんがそれに返してくる。


「おーッス!なんか久しぶりやなぁ!」


5日間は会っていなかったからな。確かに久しぶりに感じるかもしれない。


「今日と明日を頑張ればまた休みだから嬉しいなぁ!」


「特別感は感じるかもしれないな」


「それな!」


佳ちゃんは授業の準備が終わったのか机に乗っていた教科書やノートは全て無くなっており、「よいしょ」と言って椅子に座り込んだ。


ひじを机につきながらこちらに視線を向けてくる。


「旭?なんかあったか?」


「なんかってなんだ?」


「うーん…なんかいつもより楽しそうに見えるんよなぁ…」


特に変わったことは無いと思うが…


「あっ、昨日映画観たぞ」


「ふぅーん、それだけか?」


「それだけって…これだけだが?」


心底不思議そうに考え込んでいる。


「いや…だからこれ以外無いって」


「旭、なんか変わったな」


「変わったって、そんなにか?」


「そうやな」


自分では自分の変化に気が付きづらいというが、そういうことなのだろうか?


佳ちゃんと出会ったのが約1月前なので、大きく変化しないと気が付かないと思うのだが…




会話をしながらだったので時間はかかってしまったが、今日の用意は全て済んだ。


ある種一仕事終えたような達成感に浸っていると、「旭君!」と声をかけられた。


声のした方を向くと、そこには暮葉さんが立っていた。


「あの節はありがとねー」


「あの節ってなんや!?」


「佳ちゃんが会話に入ってくると話進まないから少し黙ってて」


「辛辣ぅ…」


それにしても、暮葉さんの方から来るなんて珍しいな。


「そうだ!急に誘っちゃったから失礼かなって思って」


「いや、気にしなくていいよ」


「話って言ってもそれだから!じゃあね」


そう言い残すと嵐のように消えていった。


「…なにに誘われたんや?」


「はぁ…」


佳ちゃんに説明するのが面倒くさく感じて不意にため息を吐いてしまった。



「水族館に誘われたんだ」


「デートってやつか!?羨ましい限りやなぁ!あんな可愛い子とデート行けるって」


「…」


気にしていなかったが、確かに傍から見たらカップルだよな…


「なぁ佳ちゃん?」


「なんや?そんな改まって?」


「今の話聞かなことにでき…」


「できない!」


食い気味にそう言われた。

どうもLrmyです。


裏話ですが、短編を書いていて感動して泣きました。


話は以上です。ではでは~

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