第三十八話:木漏れ日
今日は散歩に出ていた。
散歩と言ってもいつもの河ではなく、隣町にある山に来ていた。
「ふぅ…ちょっと休憩しよう」
この山自体は大きくないのだが、隣町に来るまでに体力をかなり使ってしまったので、水分補給の為に近くにあった倒木に腰掛ける。
この山は子供のころにさっちゃんとよく遊びに来ていた山で、鬼ごっこやかくれんぼをよくしていた思い出がある。
今から何年前だろう?5年とか6年くらいかな?
かなり昔の記憶ではあったが、その昔の記憶と殆ど変わっておらず、懐かしさを肌で感じる。
持って来た水筒の中身を少しだけ口に運んだ後、さらに奥へ進むために立ち上がる。
「よしっ!」
あと少しで目的地に到着するので、休息したばかりの体に気合を入れて動かし始めた。
10分ほど歩いただろうか、予想よりも時間がかからずに目的地に着くことができた。
山ということもあり周りは木で囲まれているのだが、そこだけが大きく拓かれていた。
小さくな川のようなものがあり、そこから水が流れ、それを飲みに動物たちが集まっていた。
動物と言っても熊などではなく、リスやキツネなどの小動物だが。
椅子の様に座ることのできる切り株があったので、自分の隣にカバンを置き座り込む。
今日は天気予報で雨が降らないと言っていたので、この場所に来て本を読もうと思っていたのだ。
太陽の温かさを感じ、自然に囲まれながら読む本はとても心地よいものだろう。
誰も邪魔はしないし、音も殆ど聞こえない。
強いて言えば小鳥のさえずりが聞こえるくらいだが、気にならないどころかそれを聞くことで集中すらできる。
ペラペラと本のページを捲る音が小鳥のさえずりのと共に聞こえ始める。
小説を一冊読み終えると、「んー!」と言いながら手を伸ばし、体をストレッチさせる。
もう一冊くらい読めるかなと思っていたが、かなり太陽が沈んでいた。
4時くらいだろうか?そろそろ帰らないと家に着くころには暗くなってしまうだろう。
そう思いさっきまで手に取っていた本をリュックの中に入れ、切り株から腰を上げた。
予想通りで、家に着いた頃には辺りは暗くなり始めていた。
もう少し遅れていたら帰れていなかったかもしれない。
歩いて帰って来たのだがかなり距離があったので汗をかいてしまっていた。
シャワーを浴びて今日はすぐに寝ることにしよう。
どうもLrmyです。
短編の小説が本編よりも評価されていました…
嬉しいけどモヤモヤする…
評価されたこと自体はプラスに考えることにしましょう!
良かったらこの小説に評価をしてください。感想もお願いします。
ではでは~