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『なんでも良い』ってすごくポジティブな言葉ですよね。
さて。
善悪とはいったいなんなのだろうか。
何が良くて、何が悪いのだろうか。
もし人を善悪で判断するのであれば、
オレはきっと「悪」なのだろう。
決して「善」ではないのだろう。
俺は「悪」でなければならないのだ。
俺は「善」であってはならないのだ。
「悪」であることを強いられ、
「善」であることを拒まれる。
こう言ってはいるが、オレはこの現状を嘆いている訳ではない。
何故嘆く必要がある?
確かにオレは「悪」だ。
言うまでもなくオレ以外の殆どの人間は「善」だ。
その理由はオレ以外の人間が「善」であることを強いられているからに過ぎないのではないだろうか。
人間もともと「善」いものとして産まれてくる。
もしくはは「悪」いものとして生を受ける。
何を思ってかそんな理論を掲げる人間もいる。
そもそもの話で「善」いと「悪」いは誰が決める?
人間はおしなべてニュートラルだ。
互いに助け合うために「善」という概念が作られた。
助け合う対象から除外する者を「悪」として。
別にオレは「悪」で構わない。
助けてもらおうなどと思ったことなど1度もない。
理解してもらいたいなんて微塵も思わない。
生きるオレと、死ぬその他。
オレの人生は常にこうあった。
歪んだオレの安定した人生は、1人の人間によって大きく狂わされた。
あれは多分、恋物語だったんじゃないかな。
『どうでも良い』って夢も希望もないですよね。