第二十五回目 無難と圧倒的
第二十五日目だ。間違えた。第二十五回目だ。
無難と圧倒的。あなたの書く小説はどちらだろうか?
小説家の世界はいつの世も群雄割拠の戦国時代だ。
その中で芽を出すには、”圧倒的”でなければならない。
無難な小説は、淘汰され消えてしまう。それは当たり前のことだ。
だから、あなたは圧倒的な小説を書かなければならない。あなたはプロになるのだから、他を圧倒しなければならない。
だから、これから小説を書こうとしているあなた。もう一度よく考えて欲しい。
「これから書く小説は、圧倒的になるだろうか?」
圧倒的になりそうもないのなら、書くのをやめて、他の作品を考えた方が良い。
小説を今まさに書き終えたあなた。もう一度よく考えて欲しい。
「この小説は、圧倒的だろうか?」
圧倒的でないのなら、その作品はボツにして、新しい作品を書き始めた方が良い。
推敲するときの一つの視点として、「圧倒的だろうか?」という項目を必ず入れて欲しい。
圧倒的でない小説など、書く意味はない。
「圧倒的」を詳しく言語化することはできないが、小説を多く読む人ならきっと、いくつか圧倒的な作品に出会っていると思う。
私が思うに、読んだ後に、内臓を鷲づかみにされたような感覚に陥る作品。読んだ後に、思考の一部を奪われたような感覚に陥る作品。
そういう作品が、圧倒的なのだと思う。
第二十五回まとめ
「平凡な読者は、あなたに圧倒されたいのです」




