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第二十話 クレメンスさんはやはり侮れない

 クレメンスさんは宝珠に手を翳し念じるように目を瞑る。

 そして、表示された結果がこれである。


 名前 クレメンス=フォン=コンスタンス

 年齢 38歳

 性別 男


ステータス

  Lv78

  HP :1540

  MP :1330

  SP :620

  STR:245

  AGI:198

  VIT:219

  INT:452

  DEX:312

  DEF:223

 MDEF:312


 職業 アクアス教 枢機卿

 称号 アクアスとの謁見者、聖女の弟、神の声を聞きし者

    アクアス神の加護(大) 神官戦士


 取得スキル

  杖技Lv9

  盾技Lv5

  肉体強化Lv8

  魔導の才能Lv3

  身体強化魔法Lv10 防御魔法Lv10 結界魔法Lv10

  聖魔法Lv10 神聖魔法Lv5 回復魔法Lv10

  鑑定 Lv4

  聖者の祈り、神域、聖戦、ステータス変化


「…………」


 なんかスゴイ。

 強いとは思ってたけどここまでとは思ってなかった。

 それに気になる項目がいくつもある。


 とりあえず、スキルから。

 

 聖者の祈り:発動すると味方と認識するすべての人間のHP、MP、SP全回復。

       状態異常の回復

       一日一回しか使えない。


 神域:神の領域を作り出す。味方のDEF、MDEFが2倍

    また、闇の属性の物が弱体化する。


 聖戦:味方の士気を上げ、敵の士気を下げる。

    状態異常回復。対象者の攻撃力、魔法攻撃力2倍。


 ステータス変化:ステータス値の入れ替えが出来る。

         例:INTとSTRを入れ替えて近接型に変更など


 なんかチートスキル的な物がある。

 祝福とか軍レベルで回復が出来るという物じゃないのか? 

 一日一回しか使えなくてもとんでもスキルだ。


 まあ、感想は後にしよう。

 いまは検証作業だ。

 さっきキリクのステータスを見て気付いたことの確認だ。


 クレメンス:クレメンス、名前

 フォン:貴族位であることを示す。

 

 なるほどね。『クレメンス』はそのまま表示されている。

 これは当然だろう。

 だが、『フォン』についてはちゃんと解説が出た。

 ということは名前についても意味のある言葉は解説が付くということだ。

 これは非常にありがたい。


 と言う訳で本命。

 

 コンスタンス:コンスタンス公爵家の家名。

        神国アクアスで代々神職に就く大貴族

        法王を何人も出す名家


 やっぱり、この人貴族だよ。

 しかも、職業が枢機卿だから法王候補だったりするのか?

 今までの言動を考えると非常に拙い気がする。

 かと言って急に言葉遣いを改めるのもおかしいしどうすれば……


 そんなことを考えている時だった。


「大輔さん。どうかなされましたか?」


「うわ!」


 急に声を掛けられて驚いた大輔は後退っていた。

 そんな大輔を見ながらクレメンスはすまなそうに


「驚かしてすみません。何やら考え事をしていたようで。……大丈夫ですか?」


「全然、大丈夫ですよ」


 大輔は慌てて手をブンブン振って応えている。

 その態度は全然大丈夫そうには見えない。

 なのに、クレメンスは納得したように笑う。


 そして


「そうですか。それは良かった。ところで大輔さん。わたしのステータスはいかがでしょうか? これなら安心できますか」


「はい。十分です。やっぱりクレメンスさんはお強いんですね。このステータスで自信がないなんて嫌味ですよ」


 動揺を隠すようにニヤニヤ笑いながら大輔は応える。

 だが、クレメンスの目はすっと細まった。

 鋭い悪寒が背筋に走る。


「それはおかしいですね。わたしはステータスを非表示にしているのですが、大輔さんにはなんでわたしのステータスが見えているのですかね」


 仕舞った。はめられた。

 だが、既に後の祭りである。

 どう言い繕おうとクレメンスは納得しないだろう。


 大輔は嘗てないほど頭を高速回転させていた。

 下手な言い訳はできない。

 かと言って切り札をこんなに早く晒すのは気が引ける。

 ではどうする?


 大輔はクレメンスと激しくにらみ合いながらこれをどう乗り切るか考えていた。



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