第十六話 ステータス鑑定を検証してみよう
「よし早速確認だ」
自室に戻ると大輔はベッドに腰掛けて確認作業に移る。
レベル3の効果は先程兵士で確認できた。
ということで次はレベル2の効果だ。
レベル2は自分のステータス値を知ること。
実はステータス鑑定はレベル3だけどレベル2の効果は取得してないので使えませんなんて現実的なことがあるかもしれない。
と言う訳で少し緊張しながら早速ステータス値の確認だ!
だが……
「えっと、どうやってステータスって表示すればいいのだろう?」
うん。肝心なところでつまずいてしまった。
ステータスバーを出した時はどうだっただろうか。
確かあの時は……
う~~ん。思い出したくない。あれはマジできつかった。
ビリー隊長に怒鳴られながら散々走らされた。
最後の方はもう意識が朦朧としていた。
そして、自分の体力を何となく頭に思い浮かべて走ってたら出ていた。
2回目からはなんか念じるだけで出た。
ビリー隊長に聞いたらスキルを覚えると何やら補正が入って簡単に出せるらしい。
それなら……
「出たよ」
単純にステータス出ろと考えたら出ました。
うん。案ずるより産むが易しだ。
なんか、ガックシ。
まあいい。
気持ちを切り替えよう。
「どれどれ、我がステータスはどれほど伸びているのかな?」
なんてニヤつきながら確認する。
大輔のステータスは
名前 朝倉大輔
年齢 十六歳
性別 男
ステータス
Lv3
HP :135
MP :95
SP :60
STR:25
AGI:29
VIT:21
INT:322
DEX:51
DEF:16
MDEF:77
やった。レベルが上がっている。
まあ、一つだけだけど。
他の奴らは既にレベルが7~8になっている。
訓練しかしてないのに。
でも、あれを訓練と言っていいのだろうか?
模擬戦と言っていたが全身鎧姿で木剣を振り回していた。
木剣と謂えども真剣に殴り合っているのだ。
もう考えられない。
伸治に至っては
「この世界では骨折くらい治癒魔法で一瞬だからいいなあ。過酷な特訓も出来るし、強い人が多くて稽古相手に困らないし」
そんなことを笑いながら言っていた。
その時、手があり得ない方向に曲がっていたのは思い出したくもない。
うん。あいつはきっと生まれる世界か時代を間違えたのだ。
このまま、日本に戻って真面な生活が出来るのか心配になる。
まあ、あんなバカな真似は出来ないのでレベルが一つしか上がってないのは妥当なのかもしれない。
そんなことを考えながらステータスを見ていた。
その時ふとあることが頭に浮かぶ。
「そういえばステータス値の下に職業とかスキルとか乗ってたよな」
あれ? もしかしてこれフラグ?
そう思いながらステータスの下を見てみるとそこには違和感が
「読書スキル発動」
言葉に出す必要はなかったが、勢いで言ってみた。
なんか恥ずかしい。
それは置いといて
結果は……
名前 朝倉大輔
年齢 十六歳
性別 男
ステータス
Lv3
HP :135
MP :95
SP :60
STR:25
AGI:29
VIT:21
INT:322
DEX:51
DEF:16
MDEF:77
職業 読書家
称号 召喚に巻き込まれた者
取得スキル
異世界言語
読書
魔術の才能 Lv3
火魔法 Lv3 水魔法 Lv3 風魔法Lv2 土魔法Lv1
ステータス鑑定 Lv3
魔導具鑑定Lv1
出ちゃったよ。
やっぱり、この方法を使うと見えちゃうみたいだ。
となると小まめに自分のステースを見てれば簡単にレベル5まで上がる?
それはちょっと虫が良すぎるか。
でも、他の人のステータス表示を見られれば上がるような気がする。
うん。なんか役立たず扱いだった読書スキルが凄いチートスキルになってきた。
それにしてもなんかスキルが増えている。
と言う訳でさらに確認
魔術の才能:魔術を使う才能。初級魔法が使えるようになる。
MP及び魔法攻撃力が上がる
(1+Lv×0.1倍)
おお、なかなかいいスキルが取得できている。
MPアップは嬉しいし魔法攻撃力アップも魅力的だ。
元々INTが高いので魔法攻撃力が高いのだがスキル補正が入るのはかなりの魅力だ。
と言う訳で次。
火魔法Lv3 火魔法が使え、火魔法使用時に威力に補正が入る。
(1+Lv×0.1倍)
他のスキルと重複可
おお、これも使えそう。
魔術の才能と合わせると1.3×1.3=1.69倍。
これってすごく威力が上がるんじゃないの?
なんか楽しくなってきた。
それでは最後に
魔導具鑑定Lv1 魔導具を鑑定できる。
レベルが上がるにつれ高位の物も鑑定できるようになる。
これは魔導具に刻まれている文字を読んだから覚えられたんだろう。
そうなると大輔には読書スキルがあるから文字が刻まれていたらどんな魔導具も使い道がわかってしまう。
高位の魔導具を見られれば、あっという間にレベルアップも可能なわけだ。
「これってもしかしてオレの時代?」
大輔は軽く浮かれていた。
この後、苦難が待ち受けているとは知らずに……
「あれ? いま変なナレーションが入らなかった? マジ、勘弁してほしんですけど!」
大輔の叫びが部屋中に響き渡っていた。
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