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理奈と光とご褒美と

「光姉はやく!」


「はいはい」


理奈がボクシングの試合なので私は急いで身支度中。


「理奈はいいなー、髪の毛短くて」


「光姉が長いのが好きっていうから私は短いのにしたの!」


「ごめんて、あ、寝癖ついてるよ」


私はそう言って理奈の髪を直してあげた。


「あ、あ、ありがとう///」


「はいね、てか、理奈って意外とイケメン?」


私が言うとそっぽ向いた。


「光姉間に合わないから早いこう」


「はいはい」


***


「てゆーか、星夜置いてっていいの?」


「あいつは出番遅いからいいんだよ」


「そか、分かったよ」


理奈はエナメルを肩にかけて、動きやすい服で歩いている。


いつの間にか追い越された身長、綺麗な鼻筋、いつか言われた一人の人としてって言葉が急に脳内に浮かぶ。


「なにニタニタしてんの?光姉」


「ニタニタしてた?私」


「してたよ」


顔に出てたってことか。



暫くすると、会場に着いた。


「コーチおはようございます!」


周りに人は見当たらないのに、急に声を出した理奈にビックリした。


まっすぐ歩いて行くと、笑っている女の人がいた。


「理奈は本当に早いし挨拶も人一倍だね〜」


「いや、そんなことないです」


「今日も練習してから試合するの?」


「はい、相手お願いします」


私は、コーチに席を譲ってもらったのでそこに座り理奈の練習風景を見ていた。


まずは、柔軟をして、次は腕立てに腹筋に背筋。


めちゃめちゃ、楽勝にこなしていたので本当にすごいと思った。


次はコーチがパンチを打ち始めた。


理奈は軽くよけたり跳ね返したりしていて、だいぶ慣れた様子に私は試合が楽しみでしょうがなかった。


「光姉、ごめんね」


「ううん、理奈カッコよくなったね」


「いや、まだまだ。上には上がいるから」


理奈は真剣にボクシングをしているのだと思うとますます試合が楽しみになってきた。



***


「光姉、出番きたから」


「うん、いってらっしゃい」


理奈の何度目かの試合を終えて、最後の試合目前だった。


「勝ったらご褒美」


そう言って、リングへ上がった。


相手は星夜だった。


1ラウンド目は、理奈の強烈なパンチが決め手となり理奈の一発ガチだった。


2ラウンド目、星夜のフックが決まり理奈が負けそうになっていた。


私は見るに耐え切れず、



「理奈ー!頑張れー!」


理奈はふと私を見てニコッと笑った。


よそ見したら危ないって。


と思いきや、星夜のパンチを避け、理奈のパンチがかわりに星夜の顎に入った。


そして、



「光!」


そう言って拳を上げた。


最後の式で、理奈が一位に立ち金のベルトを貰っていた。


その姿がカッコよくて、嬉しかった。



***


「理奈、おめでとう」


「ありがとう。見に来てくれて」


「うん、カッコいい理奈見れてよかった」


そういうと、少し物欲しそうな目で私を見てきた。


「寄り道してかない?」


理奈の提案に私は乗り、理奈が歩く場所についていった。


「ついた」


「公園?」


「ごめん、こんな所で」


「いいよ、全然」


「ご褒美頂戴」


理奈との二人きりの空間に、なんとなく緊張していた私は、どーすればいい分からなくて、ただコクンと頷くだけだった。


「ありがとう」


理奈はそういうと、私にキスをした。


頬っぺたに優しく手を添えて、凄く優しいキスだった。


「光」


突然呼ばれた名前にビックリして理奈の顔を見た。


「好きだよ」


そう言って、理奈はもう一度私にキスをした。


「年下で頼りないし、妹として見られてると思う。だけど私は光を姉だとは思えないよ。今すぐに答えをくれとは言わない。ただ、家に帰るまでの間だけ、私から離れないで」


理奈は言い終わると、私を抱きしめた。


ドキドキしてる心臓の音が、理奈に聞こえてしまいそうで、息を沈めるが、ただ今はなされるがままだった。



ボクシングのことよくわからないのてすが、イメージで描いてみました。


違うよって思った方などいたら本当に勉強不足で申し訳ありません!



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