表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

真弥の好きな人

「真弥」


「あ、光おはよ」


朝の待ち合わせ場所に着くと、真弥がいた。


いつもは遅いのになんで今日は早いんだろう。


「なんでいつもより早いの?」


私が尋ねると、真弥はニコッと笑った。


「私ね、好きな人ができたの」


「え?」


真弥の言葉に驚きを隠せない私はもう一度聞き直した。


「だから、その人と偶然会いましたよ的な感じで朝早くくることにしたの」


「よくわかんないけど」


そーこーしている間に、目的の人物が来たのか、


「光出番!」


そーいって、押し出された、フラつきながらもなんとか踏みとどまり目の前を見たら、


「瑠美姉」


え、まさか、ね?


「大丈夫?光ちゃん?」


固まっていた私に瑠美姉が優しく頭を撫でながら聞いてきた。


「光、ほんとあんたはおっちょこちょいなんだから!」


そーいって真弥が登場。


おっちょこちょいって真弥のせいでしょーが!


って心の中で叫んでやったから、一応許しとこ。


「あ、真弥ちゃんおはよ」


そー言ったのは、瑠美姉ではなく、瑠美姉の隣にいる咲さんだった。


「河辺先輩!おはようございます」


顔を明るくして、挨拶して。


まぁー、なんとなく察しがつきましたわ。


瑠美姉達とは同じ高校なので同じ方向へ向かった。


何故か自然的に瑠美姉と私が前を歩き、後ろに咲さんと真弥が歩いてる状態だった。


「ねえねえ、光ちゃん」


「ん?」


「今日朝牛乳拭いてくれてありがとね」


「いいよー、いつもそれ以上のことして貰ってるしね」


そーゆー会話が結構続いたので、後ろで真弥が話してる内容なんて聞いてなかった。


すると、急に咲さんが瑠美姉に声をかけ始めた。


「るーちゃん、今度の日曜買い物行こう?」


「いいよ?あ、光ちゃんもどう?」


瑠美姉が私に振ってきて、行きたくないけど、真弥の顔見たら、、。


「咲さんはいいんですか?」


私はそう聞いた。


「全然いいよー!」


「なら、私奇数苦手なんで、真弥もいいですか?」


「真弥ちゃんがいいならいいよ!」


この話を聞いた真弥は若干ガッツポーズしていた。


そんな嬉しいのかよ。とか思いながら時計を見ると。


「あ、私今日日直だった」


私が言うと、瑠美姉も


「あ、私も!」


そういって、顔を見合わせ、軽く早歩きし始めた。


「え、るーちゃん達早い。私そんな早く歩けないよー」


「ごめんね、咲。ちょっと今日家出るの遅かったから、間に合わないかも」


「えー、わかったよぉ」


あからさまに落ち込む咲さん。


「咲、今度の日曜買い物行くところ、真弥ちゃんと決めといて!」


瑠美姉はそう言うと、私の手を引っ張り走り出した。


「瑠美姉、走らなくても間に合うよ」


「いいの!」


嬉しそうに走る瑠美姉はいつも通りで朝のテンションとは違ったので安心した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ