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第七話 講堂の中

講堂の扉をくぐると、すでに多くの新入生が席についていた。

長い木製の椅子が並び、学生たちは肩が触れそうなほど密に座っている。

クラリスたちも、空いている席を探して腰を下ろした。

今度はみな詰めて着席した。

クラリスの隣にはレオンハルトが座る。

反対側にはエレナ。

後ろにはリディアとミレイユ。

周囲には貴族の学生たちが集まっていた。

エレナが小さく言う。

「……先ほどは間をあけていましたから

詰めてみました」

ミレイユも頷く。

「隣の席、すごく近いです」

クラリスは静かに周囲を見回した。

講堂の中。

高い天井。

壇上。

そして、入学式を待つ新入生たち。

……ここまで来られた。

クラリスは小さく息をつく。

そのとき。

後ろから声がした。

「興味深いですね」

振り向くと、リディアとミレイユを押しのけて、銀髪の少年が座っていた。

ユリウス・フェルンベルク。

魔導科の首席入学として有名な学生だ。

ユリウスは静かな目でこちらを見ている。

レオンハルトが言う。

「講堂まで進んだことか?」

ユリウスは答える。

「何度も繰り返した以前と

ひとつ前、

そして、今回は何が違うのか」

クラリスが答える。

「お友達に取り囲んでもらいました。」

ユリウスは聞き返した。

「取り囲む?」

「なぜだかわからないのですが、

そうすると講堂まで進めました。」

レオンハルトが眉をひそめる。

「偶然かもしれない」

ユリウスは小さく首を振った。

「いいえ」

そして続けた。

「門のあたりで繰り返していた時間はとても短かった。

 できる修正なんてそんなにないはずです。」

クラリスは思わず聞く。

「修正?」

ユリウスは講堂の天井を見上げた。

「この一日が

何度も繰り返されている、

そのタイミングをずらすことです」

クラリスは息を止めた。

……やはり。

自分達の行動はあっていたのだ。

少なくとも、何かにほんの少しあらがっていたのだ。

そのときだった。

講堂の入り口付近。

ピンク色の髪の少女が立っていた。

リリア・フェアライト。

彼女はレオンハルトを見つめている。

MODウィンドウ。

講堂の中は密だが。

門の前とは違い、席に着くレオンハルトの姿がはっきり見えた。

リリアは小さく呟く。

「……あ」

ステータスを確認する。

レオンハルト・アルヴェリア

好感度

クラリス:最高

リリアは肩を落とした。

「また外れ」

そして迷いなくMODを操作する。

リセット。

その瞬間。

世界が白く染まった。

次の瞬間。

クラリスは門の前に立っていた。



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