表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/19

第18話 最終話 進む日々

王立アルカディア魔導学院。

あの日以来。

時間が巻き戻ることは一度もなかった。

クラリス・ヴァレンシュタインとレオンハルト・アルヴェリアは、周囲も羨むほど仲の良いカップルとして学院生活を過ごしていた。

中庭を歩けば自然と二人は並び。

講義では隣に座り。

休み時間には楽しそうに会話をする。

その姿は、いつしか学院の名物になっていた。

そんな二人を、アレクシスは少し離れたところから見守っていた。

王太子として。

そして兄として。

時には先輩として。

「勉学は怠るな」

「殿下、それはあなたにも言えることでは?」

そんなやり取りをしながら、二人の世話を焼くのも日常の一つだった。

魔導科では。

ユリウス・フェルンベルクが、相変わらず研究に没頭していた。

ある日、実験室から大きな爆発音が響いた。

煙の中から現れたユリウスは、静かに呟く。

「理論は正しかったようです」

教師たちは頭を抱えていた。

一方で。

セシル・ラウレンツは忙しく学院を歩き回っていた。

新しい友人。

新しい取引。

新しい情報。

人脈作りに余念がない。

「学生のうちから顔を広げておくのは大事だからね」

そう言って、楽しそうに笑う。

騎士科では。

ガルド・ヴァルグレンが学友たちと剣を交えていた。

剣を振り。

汗を流し。

互いを称え合う。

「次は負けないぞ!」

「望むところだ!」

そんな声が訓練場に響く。

王立アルカディア魔導学院。

そこでは今日も。

学生たちが笑い。

学び。

競い合っている。

特別な事件は起こらない。

時間が巻き戻ることもない。

プレーヤーのいない世界で。

ただ。

穏やかな日々が流れていく。

クラリスは空を見上げた。

青い空。

ゆっくりと流れる雲。

そして隣には。

レオンハルトがいる。

クラリスは微笑んだ。

「平和ですね」

レオンハルトも笑う。

「ああ」

そして静かに言った。

「やっと、普通の毎日だ」

王立アルカディア魔導学院。

そこでは今日も。

誰もが幸せな学生生活を送っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ