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奇霊譚(くしびたん)  作者: #モノ
魔術手術 ~ Contraindicated Surgery
3/7

死体コレクター ~ Necro Philia

( *・ω・)ノヤァ( _ᐛ )ノユゥ(*゜▽゜)ノヨォ


【#モノ】です。どうかよろしくお願いします。

(ククロ)にさっきの猫がいる所を教えて貰い、二人は廃病院の裏側の墓場らしき場所にやって来た。


周りには大小様々な墓石が乱雑に並べられており、死者を弔っているとは思えない程の劣悪な環境だった…


射「廃病院の裏側がこんな事になっているなんて…」

空「お前は、ここには来なかったのか?」

射「うん、僕達は中を調べようとしたんだ

  だけど、みんなは音も無く消えちゃって…」


射竜が暗く話すと、空泡は優しく励ます…


空「なるべく早く見つけよう

  1人でも多くな」

射「うっ…うん…」


みんなが迷い込んで早2日が経った…

無事を祈るしか、射竜にしか出来ない…


空「とりあえず、入るか」


空泡が墓場な中に入ろうとする…

すると、前方から赤い火の玉が飛んできた…


空「!」

射「うわっ!?」


空泡は射竜を抱え、火の玉を(かわ)す…

火の玉が飛んできた方を見ると、見た事のある姿が墓石に鎮座していた…


「お前達…さっきの奴らだな?

 オイラの死体(コレクション)に手を触れるな」


赤髪に猫耳…間違いなく、さっきの猫だと空泡は確信する…

空泡は反撃の攻撃をせず、冷静に話をしてみる…


空「お前は火車だな

  死体を蒐集(しゅうしゅう)する悪趣味な妖怪」

「ふん!悪趣味で結構!

 オイラはヤマト、ここら辺で一番の死体コレクター

 だ」


死体コレクター…その言葉を聞いた射竜は顔を青ざめ、口を抑える…


空「背後にある廃病院から、よく死体が生まれるっ

  て、さっきの鴉から聞いたんだ

  理由は知ってるか?」

ヤ「さぁね、オイラは新鮮な死体を回収してるだけだ

  から、理由はどうでもいいのさ

  それよりも、今鴉って言ったか?」

空「言ったっけ?」

射「言ってたような…」

ヤ「ふん!ククロの奴め!

  自分では勝てないからと言って、人間(どうぐ)を使うとは

  情けない奴だ」

射「空泡くん、利用されてたの?」

空「さぁ?」

ヤ「たまには自分から死体を作るのも一興だな!

  くたばれ!哀れな人間共!」

─────────────────────

VS火車のヤマト戦。


赤色と青色の火の玉を飛ばしてきて、その様子は墓場を飛び回る鬼火そのもの…

明らかにククロとの力量の差は歴然だ…


空泡は墓場を利用して避けたり、弾幕を防いだりしている…


空「やれやれ…猫の遊びになんて付き合ってられない

  な」

ヤ「なら、これはどうだ!

  【火炎車】!」


ヤマトが繰り広げた呪術は赤青の順で火の玉を全方に放つ呪術…

放つ感覚も量も多くなっていき、いつ被弾するか分からない…

下で見ている射竜はソワソワして、空泡の様子を伺っている…


しかし、空泡は普通に避けて、ヤマトに向けて反撃の攻撃をしている…

札では負けてしまう為、光の針でヤマトを刺し続けている…


ヤ「ぐぬぬ…」

空「ほら、どうした?」


空泡が煽ると、ヤマトは攻撃をやめて、下に降りていった…


空「おや?さっきまでの勢いはどうした?」

ヤ「五月蝿(うるさ)い!

  オイラの本領発揮はここからだ!

  【死者蘇生】!」


ヤマトは別の呪術を発生させた。

しかし、何も起こらない…


空「何をし…」

射「うわっ!?」

空「!」


射竜の悲鳴を聞いて、空泡は射竜の方を見る…

そこには土葬されていたであろう死体が土の中から生まれ、射竜の方へ近寄っている死体がいた…


空「射竜!

  …!」


空泡が射竜の方へ向かおとした瞬間、空泡の周りにあった死体も動き出し、取り囲まれてしまった…


ヤ「にゃっはっはっ!

  無防備な人間を1人にさせとくとはな!

  オイラは死体も操れるんだよ!」

空「クソ猫…」

ヤ「ちなみに、死体(そいつら)は幾ら攻撃してもしない、オイラ

  自慢の死体(コレクション)だ」


ヤマトは甲高く笑い、勝利を確認する…

空泡は冷静に考え、状況を有利にする方法を考える。


|


射竜は2体の死体から逃げ回っていた…

幸いにも、ヤマトやククロの様に弾幕を放ってくる訳じゃなかった為、全速力で逃げている…


射「はぁ…はぁ…アイツら…執拗(しつこ)い…」


射竜もいずれか体力の限界が来てしまう…

逃げながら、打開を考える…


射「(でもどうしよう…

  射影機(カメラ)のフラッシュで足止め出来るかな…)」


射竜は射影機を構え、迫り来る死体を撮ろうとする…


射「不謹慎かもしれないけど…ハイチーズ!」


フラッシュを焚いて死体二体をカメラで納める…


「ア”j”k”ぅ”s”s”j”d”h”s”こ”s”!!」


納めると同時に死体が叫びだし、動かなくなってしまった…


射「…へっ?」

─────────────────────

射竜が射影機で死体を撃沈した様子を見たヤマトは驚いている…

死体をあしらいながら見ていた空泡も驚いていた…


ヤ「あの(フラッシュ)…何か胸騒ぎがする…」

空「あのカメラ…とりあえず

  今がチャンスだ!

  【無蝕透明】」


死体を操っているヤマトの隙をついて、空泡も呪術を繰り広げる。

広範囲に結界を作り、死体を一か所に集める。

集まった死体の群れに空泡は白い光弾を生成し、死体にめがけて飛ばす。

死体共は光弾に飲み込まれ、跡形もなく消えていった…


ヤ「なに!?」

空「お前も食らいやがれ」


空泡は同様に光弾をヤマトにめがけて解き放った。

ヤマトは猫の身軽さで、交わすが、光弾は消えることもなく、執拗くヤマトを追いかける…


ヤ「ぐっ!?

  …んにゃ!?」


ヤマトが逃げた先には、空泡が腕を回して立っていた…

ヤマトは急ブレーキをしたが止まることができずに、空泡の鉄拳を腹部に食らい、光弾にも結局当たってしまった…


ヤマトは泡を吹き、倒れてしまった…

─────────────────────

気絶したヤマトを木にぶら下げて、空泡は話を聞こうとヤマトをつねったり、ビンタしていたりする。


空「ほら、起きろ黒猫」

射「空泡くん…死体蹴りは…」


死体蹴りをする空泡を射竜は必死に止める…


空「そうだ、射竜

  お前に聞きたいことがあるんだが」

射「ん?なぁに?」

空「そのカメラなんだけどよ」

射「えっ?これ?」


空泡は射竜の持っている射影機(カメラ)について聞く。

さっきの呪われた死体がカメラで撮られただけで撃沈した理由を聞くために…


空「その射影機…何なんだ?

  普通の代物ではなさそうだが」

射「これはうちの先祖が作り上げたカメラだって聞い

  たことがあるよ

  どうして?」

空「どうしても何も、お前が写真を撮ったら、ヤマト(あのネコ)

  の死体が動かなくなっただろうが

  絶対危ないカメラだろうが」


射竜はそれを聞いて、思い当たる節があった。

それは廃病院で霊に襲われて、反射的に写真を撮ったら、幽霊がひるんだ事…

古い機種だと思いながら何気なく使っていたカメラだが、射竜は少し恐怖を感じた…



ヤ「むぅ…オイラは何も知らないっての」


気絶から目覚めたヤマトに廃病院の事を聞いてみるが、有益な情報は得られなかった…


空「お前はここの先住民じゃなかったのか?」

ヤ「あの鬱陶(うっとう)しい鴉にマウントを取る為に見つけたの

  がここだったんだよ

  オイラが来る前から、死体は10体以上あったん

  だ」

空「ほう?」

射「ねぇヤマトくん、この子達は見たことあるか

  い?」

ヤ「にゃん?」


射竜はヤマトに心霊部の写真を見せる。

しかし、ヤマトは首を傾げて、知らないと言い放つ…


ヤ「まぁ、最近中から騒ぎ声が聞こえるから、まだ中

  にいるんじゃないか?」

射「中…」


射竜は荒涼(こうりょう)とした廃墟を見上げる…


空「射竜、お前はここでまっていろ」

射「えっ!?」

空「この先はこいつより手ごわくてめんどい奴らが多

  くいると思うんだ

  ヤマトはしばらく動けない筈だから、待っててく

  れ」

ヤ「動けないな、空泡(おまえ)のせいで!」


ヤマトが威嚇する横で射竜は考えた。

けれど答えは一つだった。


射「空泡くん、ここまで来たら、僕もみんなを救って

  やりたい!」

空「んなっ!?」

  お願い連れてって!」

空「…射竜」

射「それに…僕は一回逃げたから…

  もう逃げないよ」

空「わかったよ

  じゃあお前は仲間を見つけ次第、直ぐに逃げるん

  だ」

射「うん

  …空泡くんは?」

空「俺はこの廃病院に住み着く悪霊を退治してくる

  心配は無用だぜ」


空泡の自身に射竜は頼もしく感じ、ヤマトは何だコイツと感じた。

いよいよ、廃病院へと殴り込む…

みんなの無事を祈って…


To Be Continued

キャラクター


*无色 空泡


普通じゃない僧侶くんです。


*麻生 射竜


霊感を持つ少年です。

ここだけの話、彼はホラーゲーム「零」を元にしています。


*ヤマト

二つ名:不吉な黒猫


不吉な黒猫。

「死体を見つけ出す」という特徴を持つ。


元は普通の野良の黒猫で、死体やら幽霊やらを食っていたら、いつの間にか妖怪になっていた(デジャブ)。


よく鴉と死体を巡って争っている。

何故なら最近、近くの建物から死体がよく生み出されてるかららしい。


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