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鎖町百景-百人の異能力者の群像劇-  作者: 読留
卯月・七不思議戦争
12/58

4/14-③「取材記録:二年生 ボランティア部 男子生徒」

 廊下にて。


「七不思議かぁ…。うーん……あ、階段の話なら聞いたことあるぞ」


 二年生のフロアに、ボランティア部の活動中であった岸波君が偶然通りかかったので、彼にも話を聞いておくことにした。様々な生徒や教師と関わる分、七不思議についても聞く機会が多いかもしれないと思ったからだ。案の定、何か知っているようだ。


「この学校のどこかによ。登っても登っても登り切れない、下っても下っても下り切れない、つまりそこに永遠に閉じ込められちまう階段がある、っつー話だ」

「なるほど…他には何かあるかい?」


 宇治山君が質問する。


「んー……、あとは割と有名だけど、運動場にある、ゴールポストが捻じ曲がったサッカーゴールとかか?昔にいたこの学校の生徒が純粋な蹴りだけで(へこ)ませたっつー、あれだよ。あ、でも辰巳はまだ見たことないか?」

「まだ運動場に行く機会は無いからね。そんなものがあるんだ?」

「おう。まあ、サッカー部のデタラメだろうけどな。あいつらは、『俺らもこのくらいのシュート撃てるようになんぞ』みたいな感じで、冗談半分で代々パワースポット的役割にしてるんだよ。あははっ、物は考えようだよな」


 岸波君は呆れたように笑う。


「はははっ、確かに。でも、意外とそういうの大事かもね。……じゃあ、部活の邪魔しちゃ悪いし、俺たちはお(いとま)するよ。協力ありがとう」

「おうよ。まあ、一応部員だしな。面白い七不思議あったら、俺にも教えてくれよ!」

「ええ、もちろん」


 そう言って私たちは互いの持ち場に戻ろうとした。


「…あ、それとよ」


 これで今日、三度目の呼び止めである。


色恋(しきれん)さんに聞いてみたらどうだ?立場上いろんな人と関わりあるから、何か知ってるかもしれねえぞ」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 結構、七不思議あるもんですね。 まあ学校ならば怪談や噂の一つや二つはあるか。 でもこんな風に七不思議を追うのも良いですね!
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