1.誘拐です
思ったよりも早く投稿できました。ペースはマイでいきます。
腕を引っ張られるような感覚に目が覚めた。
…誰だよ安眠妨害する奴は。
いらいらしながら体を起こそうとする…が、動かない。
ん?
目を開けると、人の足が見えた。どうやら寝ている隙に縄で縛られてしまったようだ。
未だ腕を引っ張られながら、もそもそと体を動かしていると、一人が気付いた。
「お、おい!起きてるぞ!」
「う、うそだろ!早く逃げようよ!」
「何言ってんだ!一生家族を養える金が手に入るかもしれないんだぞ!」
ふむふむ…つまり私を売ろうとしているのだね?
んなの、だれが許すかぁー!!!
仮にも神にもらったこの身体、雑に扱うとは!!!(そんなこと微塵も思ってないけど、ちょっとだけしか…)
茶番はここまでにしておいて、力を入れると、思ったよりも簡単に縄が千切れた。
古い縄だったのかな?
私を取り押さえていたのは、40代くらいの男二人に既に泣きそうな20代くらいの若い男の三人だった。
「ひぃっ!く、食わないでくれ!!」
「どうか、い、命だけはお助けを!」
「くそぅっ、俺たちには家族がいるんだ!神獣様分かってくれよ!」
二人が尻餅をつき、一人は仲間をかばうように立ちふさがる。
私は悪者ではないぞ男たちよ。それより神獣とな?
不思議に思い、自分の体を見てみると、 銀々きらきらふわっふわさらへあぁ~ だった。そう言えば四本足で立っているような気もする。
うん、これは売れるわ。この毛とか毛布にしたら絶対ぐっすりだわ。
しかしまあ哀れな男共よ。神獣に手を出すほど貧しいとは。(神獣かどうかは知らないが)我は寛大なのだよ!
うーん、そうだなぁ…よし!何か食べ物を与えてあげよう!何故だか知らないが美味しい果実のなる場所は頭に入っている。神様だろう。
そうしようそうしよう!と人助けする自分に浸りながら、私は言った。
「ついてくるがいい」
しかし男たちは、本当に食べられるとでも思っているのか、中々近づいてこなかった。
痩せてるから食べても不味そうだから警戒しなくていいのに……食べないよ?
もう一度、「来ないのか?」と一瞥して催促すると、一人腰を抜かさなかったっぽい40代くらいの人がそっと歩き出した。これならあとの二人もついてくるだろう。
なんだか書き始めにしてもう設定が崩れてきた気がします。主人公の性格、大丈夫かな。今度は逆に神様に感化されっちゃったのかな。。