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セルカちゃんとドタバタ生活

プロローグ


アザラシは、鰭脚類に含まれる海棲哺乳類のグループである。アザラシ科、もしくはアザラシ科アザラシ亜科に分類される。


主に北大西洋や太平洋などに暮らしているらしい。

そんな動物を、こんなど田舎で見ることになるとはこの時僕は思っていなかった。



――――――――――――――――――――

今から約10年前のこと。

当時5歳だった僕…成瀬川匠に起こった出来事を話そうと思う。


両親は、いなかった。

母親は、ぼくを産んだ時に亡くなり、父は、

僕を自分の両親(つまり僕の祖父母)に預けた後行方不明になってしまっていた。




祖父母の住む田舎は、自然が豊かで、すごくきれいなところだった。きれいとしか言いようがないくらいきれいだった。


当時のぼくの感想、山がいっぱいある。

まあ、近くに一緒に遊ぶような子供も住んでいなかったので、その時僕は一人で川遊びをしたりしていた。その川は、日本の中でも一番きれいな川だったらしい。(祖父母談)




ある日、いつものように川遊びをしていたら、、、、、、、、、、、、、、、、、

それがいた。



(アザラシだ。)


初見でそう思った。

図鑑で見たことがあったので知っていた。

真っ白だった。

そもそも、白いアザラシが夏に日本にいることさえおかしかったのだが。



そのアザラシ?らしき生物は、僕の方をじっと見た。

そして、僕に話しかけてきた。!?




「ご、ごめんなさい、そこの小さい子猿さん、、」

は?

どうやら、アザラシは、僕のことを子猿だと思っているらしかった。この時の僕は、アザラシが言葉を話すという異常な事態にも構っている暇もなく驚愕していた。


自分で言うのもなんだが、僕は周りの人たちに(家族含めて)神童と呼ばれるほど頭が良かった。だから、頭の中では、この状況に、逃げた方が良いと考えていたのだが、体は言うことを聞かなかった。


アザラシ?は続けて、

「あの、、このお腹から尻尾にかけて私にかかっているこの網を外していただけませんでしょうか?」


あぁ、なるほど。どうやら、大人が魚を取るために置いていた投網にかかってしまったようだった。(しかしとんでもないドジだなこのアザラシ)



僕は、小さくうなずいてアザラシ?の上にかかっている網を取ってあげた。


「ありがとうございますぅぅ」

涙を流しながらお礼を言ってきたので、僕はまた小さくうなずいてあげた。


「このお礼は必ずします!」

アザラシはそう言うと、川を泳いで行ってしまった。




僕の、覚えている中での一番古い記憶である。



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