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東の主婦が最強  作者: くりはら檸檬・蜂須賀こぐま
第6章 囚われの主婦
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プロローグ 追憶の雨

今日は朝からずっと雨だ。

お家の屋根を叩く雨音がずっとする。


洗濯乾燥機をかけながら、掃除をした。

何だか憂鬱だ。

朝、牛乳と間違えてコーヒーの中にヨーグルトを入れてしまった。

あの人は不思議な味がするって笑ってた。

お見送りしたら、明日の夜まで会えない。

あの人たちの仕事は、本当に大変だ。

当直しても、翌日が早退にならない。

三十六時間くらい連続で働かされる。

こんなことをしていて体を壊したら、労働監督基準署とかに言いつけてやるんだ。

あれ、労働基準監督署だったっけ。

忘れちゃった。


冷蔵庫には昨日の買い置きがある。

明日の夜には、栄養いっぱいで美味しいものを準備して、お帰りなさいって言うんだ。

きっとくたくたに疲れて帰ってくるに決まってる。


ずっとお家に一人なのは、ちょっと淋しい。

まだ、結婚して二年も経っていないものね。

VRMMOの機械を買ってくれたのは嬉しいけど、何だか子供みたい。

ゲーム好きだから、家で一人で淋しくないようにだって。

歳が離れているからかな。


自分ひとりの夕飯は簡単でいい。

だから、今日は遅くても大丈夫な日だ。

ゲームの中の、友達に会いに行こう。

グリシャムさんや、アイエルさん。

いつものように、ソファに座ってリラックスし、機械を頭にかぶる。

目をつぶって異世界に旅立っていく。

雨が屋根を打つ音がする.

また、何か大事なことを忘れているような気がする。

忘れてはいけないはずなのに。


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