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エセ勇者は捻くれている  作者: 星長晶人
第二章 迷宮都市

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外套の剣士は帰還する

昨夜の更新を忘れていました。

 風鈴亭へと歩いていく道中で気づいたが、街中に誰もいない。人の気配がないのだ。


 と思って店などに入ってみると、死亡した店員がいる。


「……俺のいない間になにがあったんだよ」


 ニアとミアは無事なんだろうな。


 ダンジョン内ではないとはいえこんな状況下だ。街全体に『索敵』を行った。……風鈴亭のある位置には大勢いるな。“水銀の乙女(ワルキューレ)”六人と俺の知り合い六人に加え、ディルトーネや女将がいるとすれば全員いると思われる。あと数人は街の人か従業員かになるだろう。

 ……他の場所に気配がないな。全員殺されたか?


 俺のいない期間がどれくらいだったかを探るために空を見上げる。『観察』してまだ明るい空に浮かぶ星を見つめて、星の巡りをある程度見極めた上で「今は暦で言うと何日だ?」と考える。すると『全知全能』から答えが返ってきて、俺がダンジョンへ入る前の暦と照らし合わせて何日が経過したのかを把握した。

 ……あれからもう一ヶ月と三週間も経ってたのか。

 随分と時間が経つのは早い、というより俺が中で慎重になりすぎたのか。どっちにしろ敵が動くには充分な期間だったろう。


「……兎も角風鈴亭だな」


 そこにいて、きちんと全員いるかを確認しなければならない。

 状況を知っているのなら説明を求めてもいいだろう。


 俺は歩いて風鈴亭に向かう。街の人々は歩いているところを襲われたのか全員息絶えていた、のだが。


「……血が出てないな」


 原因は別にあるのかもしれない。『観察』を使っても歳月が経って腐り落ちる様子しか見えなかったが、『分析』を使ってみると死因が判明した。毒煙だ。街中に毒煙を撒いて虐殺したらしい。そしてそんなことができそうな人物を俺は一人しか知らない。


「……ディルトーネか」


 風鈴亭へと辿り着き、扉を開ける。ドアベルは鳴らなかった。中を見れば一目瞭然だが、宿屋は半壊している。女将は一階の受付で怪我をしたまま寝かされていた。他にも“進化し続ける頂点ヴォルテックス・エヴォルーション”のメンバーらしき数人もいたが、顔見知りがいない。上にいるのか。


「……随分酷い有様だな」


 俺は呻き声を上げる横たわった者達に声をかけた。


「……クレト。今障壁が解除されたが、ホントに神の試練を……」


 名前も知らないヤツが怪我をした顔で俺を見上げてくる。……おかしいな。回復魔法の使い手ならいたはずだろう。こいつらの仲間にも一人、優男がいたはずだ。


「……どうでもいい」


 事情を聞くよりも先に安否確認だ。ただし事情聴取は必要にある可能性があるので、適当に全員へヒールをかけてから壊れかけの階段を上がっていった。

 そして『索敵』に引っかかった部屋、俺達が泊まっている部屋の扉を開ける。鍵はかかっていなかった。


 俺が扉を開けても、誰も俺の名前を呼ばない。俺の方を見ても口をぱくぱくさせるだけで、声が出ていなかった。


「……ちっ」


 俺は舌打ちした。全員が全員毒や病気といった状態異常にかかった状態だったからだ。しかもクリア、ユニ、アリエーラという回復役がいない。回復役を捕えた上で毒煙による虐殺を行ったわけか。……しかもネオンがいないな。あいつにはまだゴーレムに関する技術を見せてもらってない。俺の計画を知った上での行動なら、喧嘩を売ってるんだと思っていいんだな、ディルトーネ。


「……少しだけ待ってろ。ちょっと行ってくる」


 俺は状態異常を治す回復魔法をかけてやってから、跳躍してディストールの上空へと跳び上がった。

 高いところから街の周辺を『観察』していると、街から離れるように馬車が走っていた。その数は十。しかし『心眼』で見てくると全てが幻影であり、本物は他の場所を走っているとわかる。俺が神の試練を攻略した直後に街を出て、カモフラージュしながら逃げようという魂胆のようだ。


 だが相手が悪かったな。


 俺は右手を掲げると『雷霆』による青白い雷を天へと放った。これによって周辺の空は俺の支配下となる。続いてカモフラージュ用の目に見える馬車に対して落雷を放ち、消し飛ばす。続いて威力をかなり抑えた状態で隠れた馬車に落雷を放つ。御者席にディルトーネと同じような魔力を感じるので、おそらく煙による分身が操縦しているのだろうと思い、そこだけに雷を当てた。

 さて残るはディルトーネ本体だ。『索敵』範囲を広めたおかげでクリアとユニも馬車の方にいることがわかった。ディルトーネ本人とネオンが街の北方向へ馬車より速く逃げている。雷を見て更に速度を上げたようだが、ゼウスやダンジョンのモンスターに比べれば断然遅い。俺は雷速でディルトーネを先回りするように移動し、彼女の目の前の地面に後ろ向きで着地した。俺の滑った地面は焦げており、正面には小柄なネオンを脇に抱えて煙に乗ったディルトーネがいる。


「……よう、ディルトーネ。随分と勝手な真似してくれたな」

「……ははっ。まさか追いつかれるとは思わなかったよ。いいスキルを入手したみたいじゃないか」


 ディルトーネは乾いた笑みを浮かべて答えると、煙から降りて煙を周囲へと広めていく。


「クレト。すまぬ、わしが弱いばかりに」


 ネオンは滑稽な格好ながらにしょんぼりする。


「……気にするな。全ての体躯――もう取り返した」


 俺は全ての体躯を発動してすぐに煙を掻き分けて進み、腕ごとネオンを取り返して元の位置に戻った。捥ぎ取った腕はその辺に放り投げて雷で熔解させ、ネオンを地面へと下ろす。


「っ、あぁぁ……!」


 今更腕がなくなったことに気づいたディルトーネは悲鳴を上げて血を噴き上げる肩口を押さえ、半歩よろめいた。


「い、今の速度はなんだい? 尋常じゃなかったね。もしかして『神速』のスキルでもコピーできたのかい?」


 ディルトーネは額に冷や汗を浮かべつつ質問してくる。傷口が塞がってきているので、再生し切るまでの時間を稼ぐつもりなのだろう。


「……残念だがそんなスキルを持ってるヤツはいなかったな。今のはただの身体能力による速度だ」

「し、身体能力……? そんなバカな話があってたまるか、あたしですら見えもしないなんて……!」

「じゃあスキルなんじゃないか? なんでもいい、お前が納得できるならな」


 俺はそう言って、今度はもう一方の腕を肩から捥ぎ取って戻ってくる。


「ぐっ、ぅうぅ!」


 両腕のなくなったディルトーネは理解不能という表情で俺を見てくる。


「……神の試練に挑んだ感覚から、“大罪の体現者(カーディナル・シン)”ってのは神級クエストを単独でクリアできる冒険者の三、四倍強いのかと思ってんだが。そうでもなさそうだな」

「なに、言ってるんだい。神の試練だって神級クエストいけるぐらいの強さがあれば十人ぐらいで突破できるだろ?」

「……じゃあ俺の感覚が間違ってるんだろうな。十人でいけそうなのは九十一階層までだと思ってたんだが」


 俺は神級クエストを単独クリアできる冒険者の実力を見誤っていたのかもしれない。少し上方修正した方が良さそうだ。


「……だがまぁ、お前が強かろうと弱かろうと関係ない。お前は俺を怒らせた。なら徹底的にやるだけだ」

「へぇ……? なにをやるって言うんだい?」


 ディルトーネは口元に笑みを浮かべながらじりじりと後退する。どうやら逃げる算段をつけたようだ。俺の強化された『観察』によれば、大量の煙を発して姿を晦ませた後で右腕だけに再生能力を集中させダンジョンコアを媒体に『ワープ』を発動させて逃亡するようだ。


「……普段なら殺してやるんだが、お前は立場上生かしておいた方が使えそうだからな。俺に二度と逆らわないよう、徹底的に恐怖を植えつけてやる」

「やれるものならやってみな!」


 ディルトーネは大きく息を吸い込んで煙管へと吹き込む。煙管から大量の煙が溢れ出し彼女の姿を覆い隠した。しかも少し右に逸れて煙による姿消しを行った。

 だが俺の『模倣』した『心眼』は相手の姿を正確に捉えるというスキルだ。偽造は意味を成さない。


「……わかった。じゃあそうしよう」


 俺はそう言って、思い切り腕を振るった。身体能力を上げた状態でやれば突風が巻き起こり、煙が吹き飛んでいく。


「なっ……」


 あっさりと姿が晒されたディルトーネは、唖然としてダンジョンコアを持ったまま突っ立っていた。なので再生したての右腕と一緒にダンジョンコアを奪ってやる。


「ば、化け物め……っ!」

「……なんとでも言え。その元気が、いつまで続くかはわからないがな」


 俺は瞬時にディルトーネの眼前へと迫った。そして俺が痛い目を見たスキルを発動させる。


「……無限の絶望インフィニティ・ディスピア


 トラウマを掘り起こす嫌な業だ。スキル名は『絶望』。悪魔は力に由来する名前を持っていることも本当だろうが、どうやらその力と同じ名前のスキルを持っているらしい。『全知全能』によってスキル名を暴き、『模倣』できるようにしておいた。


「無駄だよ、その技はあたしには効かない。宛てが外れたね。あたしには絶望し切るようなトラウマはないのさ」


 ディルトーネは効果がないと見てか笑みを浮かべている。……そうかそうか。なら仕方がないな。


「……じゃあ効果を持つように、今からトラウマを植えつけてやるか」

「え」

「……大丈夫だ。殺しはしない。組織の一つ一つが融解していく痛みに耐えればいいだけだからな」

「や、やめ……っ!」

「……きちんと身体に叩き込んでやるよ」


 俺は言って、容易く人間を熔解させられる『雷霆』を使った拷問を行っていく。別に相手が苦しみ悲鳴を上げる姿に興奮を覚えるような変態ではないので、淡々と彼女の心が折れるまで続けてやった。とはいえ最初は威力の調整をミスって危うく殺してしまうところだった。身体の九割が消し飛んだのだから、流石の俺も焦る。その後はじっくりと行ったのだが、最初の一撃で死の恐怖が心に芽生えたらしく意外とあっさり堕ちてしまった。まぁこれまで酷いトラウマもなかったようなので、心の強さがあまりなかったのだろうと思う。


「……さて。ディルトーネ」

「はい」


 すっかり大人しくなったディルトーネは、俺に敬語を使うようになっていた。姉御肌みたいな喋り方をしていた癖にこうして汐らしい姿を見ると気の毒になる。ばちっと放電してみたらびくぅと肩を縮こませて怯えてしまった。条件反射だろう。よく植えつけられたようだ。


「……俺に逆らえばどうなるかわかったか?」

「はい。もう一生逆らいません」


 素直でよろしい。

 とはいえ傍から見ると可哀想になってくる姿だ。涙やら鼻水やらでぐちゃぐちゃになっていた顔とは別に股間の方で水溜りが出来ていた。今来ている服は残骸を『分析』して製造方法を割り出し、道具袋にあった素材から同じようなモノを作り出してやっただけだ。最初の一撃で消し飛んだのだから仕方がない。


「……ならいい。お前を許す気はないが、生かしてはおいてやる。利用価値がありそうだしな」

「ご慈悲に感謝します」

「……その口調をやめろ」

「は、はい……あっ」


 やめなかったので一発雷をお見舞いしてやってから、


「……元の口調でいい。わかったか?」

「わ、わかった。わかったからもう雷は」


 口調が戻ったので良しとしよう。

 さてネオンを連れて風鈴亭へと戻るとするか、とネオンの方を向いたら青褪めた顔で震えながら俺を見ていた。


「お、お主……今度はわしか? わしを調教するのか? 言っておくがわしはそやつほど淫らな身体はしておらんぞ、やめておいた方がいいと思うのじゃ」

「……なに言ってんだか。とりあえず戻るぞ、用は済んだ」


 なぜかすっかり怯えてしまった二人を脇に抱えて、一っ跳びに風鈴亭へと戻る。半壊しているが俺は壊さないようにと、黒い紋様のような羽を生やして乱暴に着地しないよう気をつけた。


「……くれと!」

「くれとっ!」


 俺が着地するとニアとミアの二人が元気な様子で駆け寄ってきたので、両脇に抱えたヤツを落として抱き止めた。


「……さみしかった」

「さみしかった!」

「……悪かったな、二人共」


 涙目になっている二人を見て少し反省する。もっと早く攻略するべきだった。というか全ての魔力を使うという手を思いついていればもっと早かった。二人に申し訳ない。


「……なんでその女がいるんですか」


 クリアが戻ってきていたらしく、ディルトーネを睨みつける。


「……ディルトーネ」


 俺は手筈通り、道中で教えた土下座をディルトーネにさせる。汐らしくはないが誠意を持って額を頭に擦りつけて謝罪した。


「この度は多大なご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。二度としません」

「殊勝な態度ですけど、信用ならないです。さっき裏切られたんですよ?」

「お主の怒りもわかるが信じてやって欲しいのじゃ。こやつもクレトの人格破壊にも等しい非道な調教によって改心したのじゃよ」

「調教ってなんですかその羨まし……いえ、いかがわしい響きですね」


 お前今羨ましいって言いかけただろ。

 とクリアに冷ややかな目を送りつつ、ニアとミアの教育に悪いので少し激しく頭を撫でてやる。

 ……しかし人格破壊とか言うなよ。俺が酷い人間みたいじゃないか。殺さないよう手心を尽くしてやったってのに。


「そ、それで調教ってなにされたんですか?」

「雷じゃ」

「雷なんてそんな……」


 ……どこに興味持ってなんで身をくねらせてるんだよ。

 というツッコミは置いておいて。


「……俺はただ二度と逆らえないようにしようと思っただけだ」

「それを調教と言うんじゃ」


 口調だけで聞くと年長者に諭されているような気分になる。


「……まぁそれはいい。次逆らったらその時は一瞬で殺すから。な、ディルトーネ」

「はいもうしませんだから雷だけはやめてくださいお願いしますなんでもしますから」


 きちんとトラウマを植えつけられたようでなによりだ。とはいえあまり人に見られるとよろしくない。今も数名がドン引きしていた。


「……で、俺はどこか落ち着ける場所でゴーレム制作に臨みたいんだが」

「ダンジョンコアが手に入ったのじゃな!?」


 俺が話を切り出すと、ネオンが真っ先に食いついた。


「お礼が先」

「二度も助けていただいてありがとうなのじゃ」


 リエルに指摘されて深々と頭を下げる。


「……きちんと手に入ったぞ」


 その後強化もしてもらった。


「ホントかのっ!」


 ネオンがずいっと顔を近づけてくる。顔が近い。そして目が純粋に輝いていて眩しいくらいだ。


「……ああ」


 俺は頷きつつ道具袋から神のダンジョンコアを取り出して見せる。


「お、おぉ……!」


 鼻をくっつけそうなくらいに顔を近づけて淡い光を放つ水晶を見つめた。他も興味深げに眺めている。ニアとミアだけは別だったが。


「ダンジョンは、ダンジョンは造れるのかの!?」

「……ああ。『鑑定』で見ればスキルが見えるだろ?」

「ほ、ホントじゃ……ホントにダンジョン機能がついておる……」


 ネオンは感激しきりだった。他は俺に呆れつつもそこまでではない。ディルトーネは感激している方だった。


「し、しかしよくわからん機能もあるのう。やはり神のダンジョンコアじゃからじゃろうか」

「……どの機能だ?」

「この『ダンジョン操作』じゃな。階層を増やす、部屋の位置を変えるなどは『ダンジョン構築』の範囲になるはずじゃが」

「……それは強化した時に追加されたヤツだな」

「強化?」

「……ああ。他には『拡張パック』もそうだな」


 課金アイテムみたいな名前だが、ダンジョンの機能を拡張するスキルだ。これにより普段必要ない居住空間を作り出すことができるらしい。工房施設も作れるらしいので、これがあるおかげで居住ゴーレム計画が達成されるかもしれない。


「そうじゃなくての。強化とはなんじゃ?」

「……ダンジョン攻略報酬、絶大な力とやらの内の一つだ」

「そういえばそんなことを言っておったのう」


 選択肢無視して複数選んだんだけどな。


「……『ダンジョン操作』は、ダンジョンを動かせる機能だな。これがあればゴーレムを操縦できそうだ」


 俺のゴーレム計画にぴったりの機能だ。もしかしたら俺の意図を汲み取っての機能なのかもしれない。


「では後はゴーレムを作るだけじゃな!?」


 ネオンは目を輝かせて言った。


「……ああ。それでこの街を出る前に技術を教えてもらおうかと思ってな」

「わかった、わしはクレトに一生ついていこう! というかついていかせてくださいお願いします」


 なに一つわかっていない。のだが、技術を教えてもらっただけで容易に達成できるとは思えない。長くゴーレムを研究してきたネオンがいれば経験に基づいたアイデアを出してくれるかもしれない。完成してからも不備があるかもしれないからな。


「……俺はいいんだが、ネオンはそれでいいのか?」

「うむ。例え皆の気が変わってもわしはクレトについていく。なにせわしの夢は完全無欠のゴーレムを創ることじゃからな!」


 握り拳を掲げて熱く語るネオンに納得する。それなら神のダンジョンコアという素晴らしいアイテムを中核に据えられる機会を逃す手はないか。


「私達の気は変わらない。ギルドマスターのことだからきっと通信以外での方法で外部に連絡を取っている。クレトのことを書くなら私達のことも書いているはず」


 リエルがそんなことを言った。つまりはどういうことだ。俺がはてと首を傾げていたら、メランティナが苦笑しながら言ってくる。


「この人達もついてくるらしいわ」

「ああ。話し合って決めた」


 それにセレナも続く。……話し合って、って俺がいない時にか。メランティナも知ってるってことは俺とディルトーネ以外は同意を取ってると見ていい。勝手に決めないで欲しいんだが。


「……まぁそれはどうでもいい。ところでギルドマスターは死んだのか?」


 手加減していたとはいえディルトーネの煙を払ったほどの実力者だ。最低でもSランクの実力は持っていると見ていたのだが。


「ギルドマスターなら死んだわ」

「それは間違いないね。あたしの毒煙で死亡したヤツはわかるから」


 フィランダとディルトーネの発言により、彼が毒煙によって死亡したことが判明する。……しかしそれはおかしい。ギルドマスターなら毒程度対処してみせてもおかしくないと思うんだが。


「……あのギルドマスター、それなりに強いんじゃないのか?」

「現役時代はSランクの冒険者だったね」

「……ならなんで毒に対処できないまま死ぬんだ? 抵抗するとか、街の人を避難させるとか、色々あるだろ」

「一応言っておくとあたしはここ一ヶ月で街の全域に煙を這わせておいて、それを一気に噴き上げて全滅させたんだ。ギルドマスターが気づくかわからないよ?」

「……致死毒をニアとミアにも浴びせたってわけだな」


 ばちっ、と青白い雷光を纏うとディルトーネは壁際に後退して額を床にがんがんとぶつけながら土下座し始めた。


「……そういや、なんでお前達というか、下の階にいたヤツらも無事なんだ?」

「それは私が結界を張ったからです。その、煙が発生した後だったので、完全には守れなかったんですけど」

「……だがそれでニアとミアが助かったんだ。ありがとう、ユニ」


 俺はユニのおかげで二人の命が助かったと知り、近づいて頭を撫でてやった。ユニは獣人ではあるが二人みたいに獣可愛くないとはいえ無視できない存在だ。まぁユニコーンは馬なので触れ合う機会が少なかったというのもあるかもしれない。


「い、いえ……」


 人前で頭を撫でられて恥ずかしいのか頬を染めて俯いてしまった。少ししたらすぐにやめてニアとミアを撫でるように変える。少し残念そうにこちらを見ていたような気はするが、気のせいだろう。


「ユニちゃんのおかげでここは助かりましたが、治療のできる私達は直後に捕まったので全滅したわけです」

「……ユニはそれでも結界張ったっていうのに、お前はなにもできなかったわけだな」


 クリアの説明に肝心な時に役立たないなと思いジト目を向けてやる。


「わ、私はその、そもそも毒が効かないので毒の存在に気づかず……」


 自動的に浄化されてしまうので、毒の存在に気づかず対処が遅れてそのままディルトーネに無効化されたということらしい。


「……要は役立たずだったわけだな」


 俺はそう切って捨てると、肩を落とすクリアを無視して話を戻す。


「……ともあれギルドマスターがなにもせず毒煙で死んだのが不思議だ。強いヤツだけあのなんとかっていう筋肉ダルマに倒させたとかじゃなかったのか」


 俺の予想ではディルトーネの仲間であるあいつが手を貸したというのが有力だったのだが。


「あれ、そういやどこに行ったんだい? クレトの足止めを頼んだんだけど」

「……殴って吹っ飛ばした。生きてるかどうか知らん」

「……まぁあの身体能力なら普通かな」


 殺さなかったのは“大罪の体現者(カーディナル・シン)"の席を空けると勇者と魔王側の戦いでのパワーバランスが崩れそうだったからだ。勝手に戦って共倒れするなら兎も角、勇者側の圧勝で人間が調子に乗って「世界は俺達のモノだ」とかでかい顔をし始めても困る。どちらが勝つにしても互角の戦いをして双方疲弊して世界の支配とか無理な状態になってもらわないとな。


「……じゃあギルドマスターはホントに毒で死んだのか。他に要因はありそうなもんだがな」


 しかしディルトーネはさっきの今で俺に嘘をつく度胸がなくなっている。だが待てよ、なんでユニはここだけに結界を張ったのだろうか。


「……ユニ。なんでここだけに結界を張ったんだ?」

「えっ? ……その、今の力では一つか二つが限界なので、とりあえず皆さんのいる風鈴亭には張らないとと思ったからですけど」


 ユニはそう言ったが、そもそもそれがおかしい。


「……ユニは宿の外にいたのか?」

「はい。クリアさんとアリエーラさんと一緒に、買い出しに」


 回復担当が揃って買い出しとは、ディルトーネの関与が疑える。となればおかしいのはユニが二つ目の結界を張らなかったことか。


「……ユニ。毒浄化効果のある結界を街全体に張るとかはできなかったのか?」

「は、はい。あの、力が制限されてるせいでそんな大規模な結界は……」


 ユニが申し訳なさそうに眉を下げた。……つまりユニとしては今自分の持てる力で、せめて知り合いだけでも守ろうと動いたわけか。その判断は合理的だが、一つ納得できない点もある。


「……やっぱりおかしいな」

「?」


 首を傾げるユニへと、核心に迫る一言を放った。


「……ユニがせめて知り合いを守ろうとしたにしても、なんで集会所に結界を張らなかったんだ? あそこにはミリカがいるだろ?」


 彼女はアンファニアではユニの受付嬢としての先輩だ。ユニが世話になった先輩のことを見捨てるわけがない、とは言い切れないが、見捨てて平然としているわけがないとは思う。


「ミリカって誰ですか?」


 ユニのきょとんとした顔が核心を突いた証拠だ。

 ……記憶が抜け落ちてるのか? だとしてもそれが全員となると話は別だ。他も思い当たる節はなさそうだ。冒険者なら知っていてもおかしくない名前のはずなのに。


「……はぁ」


 こういう時は『全知全能』に聞いてみることにしよう。スキルは有効活用せねば。


 この世に存在する全ての人物の名前を検索することは可能か?

 ――可能。しかしミリカ、に相当する人物はいない。


 俺の思惑を読み取った上で早い対応をしてくれる。有り難いことだ。


 じゃあ存在を奪う類い、または存在を偽る類いのスキルなどは存在するか?

 ――存在する。存在を奪うスキルはないが存在を偽る類いのスキルはあり、それを使えるのは現在確認できる中でも一種族。


 そしてその一種族の名前まで教えてくれる。……なんて便利なスキルなんだ。


「……神族、か」


 俺はぽつりと呟いた。……しかしミリカが神族とは思えないんだが。普通の受付嬢に思える。


「なんだい? 神族に興味があるのかい?」


 ディルトーネが顔を上げて反応した。


「……いや、この街にいた神族がわかった。と言っても存在を偽装するようなスキルを持ってたらしくてな。もう記憶に残ってないだろう」

「それがその、さっきのミリカって人ですか?」

「……ああ。アンファニアではユニの先輩だったな」

「……? 記憶に全然ないです」

「……それがそのスキルの効果だろうな」


 やはり記憶は辿ってもないようだ。誰もが困惑していた。……じゃあなんで俺には残ってるんだろうか?

 ――不確定。意図的に残した、ダンジョンという空間にいたために逃れたなどが考えられる。


 疑問には答えてくれたが、『全知全能』でも確信は持てないらしい。今度会うことがあれば聞いてみるか。


「……ディルトーネ。神族が偽造を解いていなくなるとすれば、どんな時だ?」

「詳しくはわからないけど、いなくなったなら用済みってことじゃないかい? ここでやるべきことは終わった、とか役目を果たした、とか」

「……そうか」


 ならミリカが神族だとして、おそらく目的は神の試練を創り俺独りに挑ませること。その後ギルドマスターへなんらかの仕かけを行って死亡するように仕向けた後悠々と脱出した、と考えられる。

 となると俺を強くすることが目的とも考えられる。しかしなんのために神族が俺を援護するのか。気味の悪いことだが、攻略してしまったモノは仕方がない。精々厄介事に巻き込まれないように注意して動くとしよう。


「……まぁ気にしても仕方ない。また今度考える」

「雑ですね」

「……わからないことを考えても無駄だ。じゃあ一旦場所を移したいから、次の目的地を決めるとしよう。落ち着いてゴーレムの研究ができる静かな場所がいいな」


 俺は言って、一旦色々な謎を後回しに今後の方針を決める。

 場所としてはゴーレム研究に差し支えなく、人ができるだけ少なく、勇者と遭遇する心配がなく、食糧調達に困らず、程好い環境だといい。条件は厳しいがちゃんとこの世界に詳しい者達が地図を広げて話し合ってくれた。まぁ全てに当て嵌まる立地はなかったが、一つぐらいなら妥協して構わない。


 ということで次の目的地はここディストールから北西に行ったところにある古龍の樹海となった。

 道具袋に入っていた適当なモンスターの死骸を『液体化』、『模倣』、『人化』を行って俺達にそっくり似せた状態で放置しておく。これで死んだと思ってくれれば御の字だ。しばらくはバレずに過ごせるだろうとは思うが、いずれバレる可能性はある。遠く離れた地に逃げるとしよう。


 あまり自分そっくりな身体を切り刻むのは遠慮したかったが、仕方のないことだ。俺の死体はバラバラに刻んでダンジョン入り口があった場所の付近に撒いておく。ここで死にましたよ、というような意味合いだ。他は皆風鈴亭の部屋に横たえていたので、これでなんとかなるだろう。とはいえ目撃者もいるので完全に偽造できたとは言い難い。だが街の惨状を目にすればそちらに目が向くはずだ。俺達の死体の偽造なんか誰も気にしないだろう。ディルトーネとクリア、ユニ、アリエーラは死体は置かなかった。不自然だからな。


 ということで、別れの挨拶はせず誰にも悟られないように半壊した風鈴亭からディストールを出て遠い北西の樹海へと向かうのだった。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


 ディストールの惨劇は瞬く間に広まった。

 なにせ街で暮らす人々の大半が死に絶えたのだ。生き残った風鈴亭の女将と“進化し続ける頂点ヴォルテックス・エヴォリューション”は魔王軍幹部の襲撃を受けたという情報を明かしたのみだったが、それは三階からメランティナ達の死体が見つかったからだ。死体を偽造して逃亡したとはいえ命を救ってくれた者達を売ることはしなかった。そして、生き残った者達は誰一人彼らの生存を疑ってはいなかったのだ。


「流石は外套の剣士様」


 外から来た商人によって周辺から監視されていたディストールだが、障壁消滅直後は慌しく街へ向かうための準備をしていたため、幸運なことにクレトがディルトーネを追い詰めるために放った雷も、意図的なモノではなく偶発的なモノとしてひとまず結論づけられた。……すぐ馬車で連れ去られた者達が雷によって助けられたと聞いて意図的だと判明してしまったが。

 とはいえ外套の剣士は死体として見つかっており、魔王軍幹部との戦いをしながら馬車を解放し、その上で惨殺されたという認識になった。


 姿を消したクリア、ユニ、アリエーラと当初から誘拐されたネオンの四名は魔王軍幹部によって連れ去られた、または抹殺されたと考えられた。唯一の例外はディルトーネだが、誰も彼女が魔王軍だとは言わなくても治療のできる者以外で姿を消した者はおらず、また事前にギルドマスターから書面にて報せを受けていたので断定できる。ここでもしディルトーネの死体が残っていた場合は違和が生じてしまっていただろう。


「上手く姿を眩ませた手腕は見事と言う他ありませんね」


 ディストールの民ほとんどが死亡した事件によって他の街から救援が来て、後始末に奔走する様を上空から眺めていた。


 宙空に腰かけるという異様さはあれど、その姿は神々しい輝きを放っている。

 ふわりとした風に靡くことのない金髪に、白い紋様の入った金の瞳。そして彼女らが着込む特殊な純白の衣装、天衣。


 偽造した姿(・・・・・)ではそこそこ可愛いが一番ではないために目立ちにくい少女だったが、今や絶世の美女と呼ぶに相応しい肢体となっていた。

 起伏のわかりにくい天衣を着込んでいてもわかる身体の凹凸は、以前の彼女を見た者なら唖然とするだろう。偽造した姿よりも前、彼女本来の姿であったとしてもだ。


 なにせ神族はそもそもが身体を持って生まれない。始めは肉体もないまま世界を彷徨い、世界の覇権を得るに相応しい者の側へとつく。神族全体で言えばどちらが勝っても良い。しかし個々の判断でどちらかの味方をするのだ。そして味方をすると決めた側の姿へと自身を偽造して、周囲に気取られず支援を行う。

 それが先の大戦の中で確認された神族である。

 ではなぜ姿を偽造しているのにも関わらず確認されたのか。


 答えは簡単。

 神族は本来肉体という枷に縛られず生まれてくるが、個人的な願望を抱いた時に肉体を得るのだ。

 そして先の大戦時、勇者と魔王の戦いの最中それぞれに味方をしていた神族達は、大戦に勝たせてやりたいという願望を得たことで肉体を得て、真の姿を獲得したのだ。偽造した人の姿では『神術』の行使が行えないが、自分の姿であれば神族として力を貸すことができる。

 彼らは苦楽を共にした戦友達のために、文字通り一肌脱ぐことを決めたのだ。


 言ってしまえば、神族は必ずしも偽造していた頃の記憶を消すわけではない。

 脱ぎ捨てるか、仕立て直すかの違いだ。

 彼女は用が済んだので脱ぎ捨てたが、戦友として戦いたいと願った神族達は仕立て直すように変身した形となる。


「神族だとバレてはしまいましたが、それくらいでないと困るというモノです」


 思い返しただけで頬が緩んでしまう。いけないいけないと気を引き締めて悠然とした表情を保った。

 しかし、口元がにやけるのを我慢するのは難しかった。


 なぜならば、神族が偽造した存在を脱ぎ捨てた時、関連する記憶は全て消去され穴埋めが行われる。


 もちろん「どこで神族の一人が存在を偽造し誰に成った」という履歴の残る世界の記憶は欺けないが、例え神と畏れられるモンスターであっても例外はない。本来なら誰も彼もから存在が消える――はずだった(・・・・・)

 のだが平然と彼女の偽造した存在を覚えている者がいた。


 例えダンジョンという隔離された空間内にいたとしても、世界からしてみれば存在していなかったことになるのだから覚えているはずがない。

 もしゼウスの『全知全能』を『模倣』していたとしても不可能だ。あのスキルは全てを知ることのできるスキルだが、全てを知るようになるスキルではない。彼女は所持していないが、所持している者はわかるだろう。第三者が自分が本来疑問に思うようなことを答える形で知識を与えてくれる。


 つまり、ミリカって誰だっけ? という疑問が生まれなければ『全知全能』が教えることはない。


 結論を言おう。

 クレトは本当にただミリカのことを覚えていただけなのだ。


 そしてそれは、彼女の心を大きく掻き乱すこととなった。

 なんの気なしに呟いた一言でこうも身体に変化があるのかと、実体ある身体を疎ましくも嬉しくも思った瞬間である。

 頬は引き締めようとしても緩んで戻らず、心臓は早鐘を打って息苦しくなり、顔や耳まで真っ赤になっていると自覚できるくらいに熱くなった。たった一言が頭の中で反響し、空中で悶え続けたのも今となってはいい思い出だ。


 今も思い出しそうになってによによしそうになる頬を摘まんで引き締める。


 覚えていないと思っていた反動もあったのだが、それはもう悶えていたわけだが。それも彼がこの街を出たことで平静になっていた。そのまま事態がどう転ぶかをこうして眺めていたのだが。


「そろそろ私も行きましょうか」


 気を引き締めて言い、立ち上がる。空気に存在を偽造している彼女を捉える者は、同じ神族以外にない。


 彼女がなぜ絶世の美女の身体を得たのかは、彼女自身も自覚していた。

 単純に、誰よりも魅力的に感じて欲しかったからだ。もしかしたら今の身体になる時に彼に覚えていて欲しいと願ったのかもしれない。しかしそれはないだろう。彼女は彼に求めて欲しいのであって彼を求めたいという願いは込めていない。求めて欲しいのであれば前の今よりも魅力の少ない身体であったことを覚えていて欲しいとは思わないだろうと判断した。


「ああ、外套の剣士様」


 自覚はなかったがその表情はうっとりしている。

 ――最初は期待していなかった。

 彼女は神族であるが故にある程度の範囲であれば見たいモノを見ることができる。だから最初冒険者登録をした時印象に残らなかった彼を見ることはなかった。というより彼女は人間側につくと決めているため、大戦を左右する勇者に興味を持っていたのだ。そこに外套の剣士と呼ばれる凄腕冒険者の噂が入ってくる。中身が勇者でないと断言できた彼女はその正体に興味を持った。


 それが始まりだった。


 なにせその正体がいつも「他は時間がかかりそうだな」という理由でミリカを選ぶ目立たない少年だったからである。

 自分の目で見て、持ってきた素材と重ねて。数回かけてようやく頭が追いついてきて、いざ本人に聞いてみた。少し嫌そうにしていたが仕方なさそうに本当のことを話してくれる。年齢の割に枯れているというか、他の若者より野心がないのだろう。でなければ外套で姿を隠さないだろう。

 興味を持ってからは勇者ではなく彼を見ていた。興味本位で、ステータスとスキルを盗み見たこともある。……そして笑い転げた。更に本気で戦えば誰よりも絶対に強くなれる異様さに呆れた。

 気になって世界の記憶に触れる。完全に偶然で勇者の召喚に巻き込まれたようだ。召喚に不備はなかったが、ただ偶然の産物だと世界が定義しているのだから面白い。


 気づけば彼のことばかり考えていた。


 見ていれば見ているほど彼のことがわかってきて楽しい。彼が行ってきた所業は全て見ていた。彼を一番よく知っているのは自分だとは思う。

 だが同時にこうも思うのだ。


 ――彼に惜しみなく好意を向けるクリアが羨ましい。

 ――彼と数日もの間激しく求め合ったメランティナが羨ましい。


 ニアとミアには隠さず愛情を注ぐし、ユニの種族にも興味を示した。ナヴィはよくわからないが。ミスティという邪精霊は否応なしに傍にいることができる。

 しかし自分はどうだろうと思った時に、彼にどうでもいいと思われているのがよく理解できてしまって、それが堪らなく嫌だった。


 彼に振り向いて欲しい。


 誰よりも魅力的に感じるような身体を手に入れたのはその時だ。彼が欲しいと思ってしまった。神族として人に味方すると決めたのに、彼独りの味方でありたいと思ってしまう。

 彼がどこまでいけるのかを見届け、その傍らに自分の姿を夢想する。そんな夢を思い描いても顔がにやけそうになるのだから、端から見れば相当痛い娘になりかねない。とはいえそれでいい。


「さて、外套の剣士様は次になにを起こすのでしょうね」


 ふふふっ、と心から楽しそうにミリカだった女は笑う。

 存在と一緒に名前もなくなったので、自分の名前を考えなければならない。だがそれは後でいい。

 今は自分のしたいように、彼の支援ができるようにこっそり細工をするだけだ。最後はもちろん彼を自分の虜にしてみせると心に決めて。


 しかし彼女はわかっていた。

 会ってもし一発でミリカだったとバレてしまった場合、嬉しさの余り自分から彼になにかしてしまうと。しないしないと言い聞かせても歯止めが効かないことはここ最近でようやく理解してきた。


 心というモノに翻弄され続ける人という生き物を疎ましく思いつつ、しかし心がなければここまで幸せな時を過ごせなかっただろうと思う。

 そんな矛盾を楽しみつつ、勇者でも魔王でもなく、ただ巻き込まれただけの彼に味方する唯一の神族が本格的に動き出したのだった。

「第二章 迷宮都市」はここまでとなります。次は巨大ゴーレム造りの章ですね。


その前に模倣一覧を更新しますが、次章のプロットというかそういう感じのモノを作る関係で更新をお待ちいただくことになると思います。


できるだけ早めにとは考えていますが、遅れることご了承ください。


あと余談ですが3月中にこれからの予定みたいなモノを活動報告に挙げる予定です。

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