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第71話 セントラルステージ開演(コウ&ミリヤ視点)

 うーーーん。


 本当に長い回想(現実逃避)だった。そして……やばいやばい!!


 正気に戻ってしまった俺は、急いで意識を最強のアイドルモードへと切り替える!!

 危うくアイドルモードが切れて、登場と同時にすっこける所だった!!あぶなすぎ!!


 俺がまた無敵のアイドルモードへ意識を変え、ステージへ駆けていく瞬間……ゾッとするほどの殺気?が俺を射抜いた。


 ………!!!?な……なんだ!!?いまの……!!?


 正直殺気なんてものを今まで感じた事なんて無い……あ!そんな事なかった!晩餐会の時とか、エイシャの殺気感じてた!!……でも今のは……多分俺への殺気?何だと思う……。

 いや……殺気というよりは……なんだろ?俺を……黒騎士()を誘っている……?


「ちょっとコウ……!大丈夫?」


 俺がアイドルモードが切れてすっころげそうになり、更に殺気当てられて青くなっていると、クルミが心配そうに小声で話しかけてくる。

 

「大丈夫。ありがと……クルミ」


 それに小声で答えると、俺は意識を無理やりステージに戻す。

 殺気の事はめっちゃ気になるが、今はとにかく……ステージに集中しないと!!メンバー皆が頑張ってきたことを……ここで台無しにするわけにはいかない!!


 俺は他の事は取り合えず頭の端に追いやり、全力でステージ中央まで駆けるのであった……。



「ああ!!コウ様!!コウ様がステージの上に!!なんて……なんて神々しいのでしょうか!!?」

「コウ!!今日もなんてかわいいの!!?女神なの!!?」


 私とマリィが客席ではしゃぎながら口を開く。


 コウがステージ上に上がると、会場全体のボルテージが一段上がった様に感じた。それだけこの三カ月という短い時間で、コウがどれだけ人気が上がったかを伺える。


「それにしてもマリィ!間に合ってよかったわね!」

「はい!ぎりぎりでしたが……頑張りましたわ!!でも、頑張ったかいはありました!!」


 普段は落ち着ていて大人っぽいマリィが、今は年相応の少女の様にはしゃいでいる姿は微笑ましく思える。それだけマリィもこのステージを楽しみにしていたんだろう。


 かくいう私も今日という日は本当に楽しみだった。もしかしたら人生で一番楽しみだったかも!!それだけに……やはり気になるのがマフィア達の動きだ。


 ギーツの話ではマフィアはコウを狙っているのではないか……と言っていた。

 Lumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)のメンバー達がマフィアによる攻撃を受けたのだ……、次の狙いがコウになっても確かに可笑しくは無い。


 私も当然会場の護衛に入るつもりだった。

 しかしギーツが「ミリヤたんはコウたんのライブをしっかり見届けてあげて欲しいですな!!大丈夫!!だって拙者、最強だから……(`・ω・´)キリ」と微妙に安心できない事を言って、私を無理やり客席へ行かせたのだ。


 はっきり言って不安である。

 あーーーー!!もう!!こんな時にエイシャは何処に居んのよ!!マジで!!肝心な時に頼りにならない勇者ね!!


「ミリヤ様?どうなさいましたか?顔色が悪いようですが……」

「!!大丈夫よ!マリィ!!それより……始まるわよ!!」


 実はマリィにはマフィアの事は言っていない。

 今本国で忙しいマリィが、せっかく頑張って時間を作ってここまで来たのだ。そんなマリィに、実はコウがマフィアに狙われてるの……なんて言えなかった。


 そんな私の不安を余所に、Lumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)達のライブは始まる。


「みなさーーーん!!今日は会場に集まってくれて……ありがとーーーー!!私達Lumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)も全力で皆さんが楽しめる様に頑張るので……応援よろしくねーーーー!!!」


 リーダーのラビルの言葉と共に全体の会場のボルテージが更に上がる。

 

 そして……センターにいるコウが……口を開いた。


「皆さん……今日は集まって下さって本当にありがとうございます!私達Lumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)はここまで色んな事がありました。でも今ここに立ってるのは、仲間と、応援してくれた皆さんのおかげです!だから今日は全てをここに置いていきます!!」


 コウの言葉に更に上がる会場のボルテージ!!

 会場にはコウのグループ以外のファンも当然多くいるだろう。だというのに……今会場全ての人間がコウ達のファンであるかのように……会場は既に熱狂していた!!


 コウの短い言葉に私は感動していた。

 本当にコウはアイドルをやって……良かったと心の底から思う。少し引っ込み思案で恥ずかしがり屋のコウが……今では立派なトップアイドルだ!!


 コウはアイドルを続けるか、勇者パーティに戻るか迷っていたが……私としてはコウにはアイドルを続けて欲しいと思う。

 だって血生臭い戦いにコウを巻き込むよりは……コウにはこうして輝いていて欲しいのだ。


 コウを狙うマフィアも魔族も、私達(私と一応……ギーツ?)がこの街で守ればいいだけの事だしね!!


「それでは、聞いて下さい!!『ルミナス・コード』!!」


 そして始まるライブパフォーマンス!!


 コウ達はこのセントラルステージで二曲を披露するそうだ。

 一曲数分のパフォーマンスに、これまでの事を全て籠めて全力で歌って踊るのだ!!


 私はとりあえずマフィアの事は忘れようにして、コウの()()のライブを全力で楽しむ事にした!!


 ……そう……これがコウの最後のライブになるのである。

 

 この後あんな事になるなんて……ライブに熱中している私は思いもしなかったのだ……。

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