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第57話

「いやーwwwオウフwwwいわゆる拙者ドル活していましてwwwあ!ドル活と言ってもドールの方ではなくてですなwwwドプフォwwwってこの状況でドールの方想像する奴は居ねーってwwwいや失敬失敬www」

「おい……」

「拙者の押しは断然Flora(フローラ) Kiss(キッス)!!特にセンターのアヤネちゃそwww彼女の栄光の光にふふふwww失礼ながら拙者……勃〇…しちゃいましてね…wwwなんてwwwデュフフwww冗談ですぞwww拙者そのような邪なファンではありませんのでwww」

「……貴様……!!」

「それで推し活に勤しんでたのでありますがwwwあ!勤しんでたってwwwコポォwww変な意味じゃありませんぞwww」

「いいかげんにしろ!!!」


 痛い!!きつい!!そして……古い!!なんて嫌な三拍子が揃ってんだ!!後、草を生やすな!!

 この世界でも、こんなコテコテの古いオタク用語があるなんて思わなかった!!大体にしてアイドルのファンってこんな感じじゃないだろ!!?知らんけど!!!


 てゆーか、え?こいつが勇者なの?

 一騎当千と名高い海賊上がりの勇者ギーツなの!!?嫌すぎるんだけど!!?


「ねぇ……コウ……」

「……なに?クルミ……」


 白い目でギーツ(仮)を見ているクルミが俺に話しかけてきた。


「……あれが勇者なの……?……ホントに?」

「……私に聞かないで……」


 いやホントに。俺に聞かれても困る。

 こいつが勇者なら、まだ横暴を働いてるって言われてる残り二人の勇者の方がマシなんじゃない?こいつほっといてもう次の国に行く??


「貴様……本当にギーツか?……変わった所の話ではないぞ!?」

「デュフフwww確かに最近散髪に行ってイメチェンしましたのでwww」

「そういうことではない!!!」


 何かエイシャが完全にツッコミみたいになってる。

 駄目だこりゃ……。なんか会話が成立してないもん。


「……つまりあいつは推し活?の為に聖斧まで売って資金集めしてたのね……本人の言った通り……」


 話が進まないのでミリヤがまとめる様に言った。

 ギーツ(仮)本人も言っていたからその通りなんだろうけど……想像の斜め上過ぎてマジでついていけねぇ……。


「貴様……そんな下らない事の為に「くだらないですと!!?」……!!」


 エイシャが怒りで震えながら言おうとした言葉を、ギーツ(仮)は遮る様に言った。


「くだらなくなどありませんぞ!!エイシャ殿!!彼女たちは……我々の救いの女神!!謝ってくだちい!!」

「俺が下らないと言ったのはお前の事だ!!」


 うーん。エイシャとギーツ(仮)に会話させてもなんか永遠に終わんない気がしてきた。

 だからと言ってミリヤにしてもらっても結果一緒の気がする。


 しょーがない、嫌だけどここは一応勇者パーティーメンバーとして、ちょっとはお役にたつんだよ!


「あの……」

「コウ!?」

「ファーーーーwwww銀髪美少女キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!」


 こいつもうマジで黙っててくれねぇかな?あとホントに全体的に古いんだよ!!……じゃなくて!!


「ギーツ様??……あの……推し活の為に聖斧を売ってしまったんですよね?」

「そうでござるよwwwえーと……デュフフwwwお名前は?wwwあ!拙者決してやましい気持ちで「コウです」おっふwwwコウちゃそwww」

「では……もう戦われないつもりなのですか……?」


 そう。そこなのだ。

 この男が完全に戦う気が無いのなら、ここでエイシャの仲間に勧誘しても意味がないのだ。

 

 でもこの答えはもう決まっている様なものだろうなー。だって……。


「いや?戦う気はありますぞwww」


 あるんかい!!!

 じゃあなんで聖斧売ったりしたんだよ!!何考えてんだこいつ!!


「しかし拙者今それどころでは無く……」

「それどころだと?」

「そう!!拙者達の本当の闘い!!今年もセントラルステージでFlora(フローラ) Kiss(キッス)を優勝に導かねば……それこそ……拙者達の真の戦いですぞwww」

「!!!」


 セントラルステージ?……つまり年に一度のアイドル達の祭典かなんかだろうか?

 それに「も」って事はFlora(フローラ) Kiss(キッス)ってグループは去年も優勝したのかな?


 あとセントラルステージの名前が出た瞬間クルミが大きく跳ねた。

 記憶喪失だというけど、セントラルステージって言葉は何か引っかかるところがあるんだろうか?


 ……普通に流すところだったけど、この街なんかすごいな……。俺的に世界観ぶち壊す事を平気でやってのけてる様に思うんだけど……。アイドルとか、セントラルステージとか……。


「もういい。貴様を仲間になどする気も失せたわ……。勝手にしていろ」

「ドプフォwwwエイシャ殿www拙者を仲間にするために遥々この国まで?www」

「その気は失せているがな!!」


 うーん。俺としても願い下げだけど、でもマリィの話だとこの先他の勇者達の力が必要になる。

 ならこの人の力も多分……多分必要になる筈だ……たぶん……。


「あの……エイシャ様は、ああ仰ってますけど……仲間になってはもらえませんか……?」

「コウ!!?」

「おっふwww美少女の懇願wwwこれに答えねばオタクの恥www分かり申したwwwただし条件がありまちいwww」

「条件……?」


 なんだろ?無理難題言われたら流石に……諦めよ!この人仲間にするの!


「条件だと……?貴様いい身分だな……!!」

「それは……四カ月後のセントラルステージでぇ!!優勝する事でござる!!!」


 はいやめよ「やります!!!」……ええええ!!?


 俺があっさり諦めようとすると、俺の隣にいたクルミがそれを遮った!!


「私達が……セントラルステージで優勝してみせます!!!」

「ちょ……クルミ?」

「コウは黙ってて!!この子と私でアイドル組んで優勝してみせます!!!」

「その意気やよし!!!デュフフwww楽しくなって参りましたぞぉwww」


 なんでクルミが答えてんの!!?普通に俺巻き込んでるし!!君、俺の事嫌いな筈だよね!!?


「ではその暁には……エイシャ殿!」

「なんだ……?」

「聖斧買い戻してくだちぃwww」

「自分でしろ!!!」

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