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対キリ籠城前段戦

今回と次回はホラー回です!




瑠香(ニャンコ)起きろ!

キリが出たぞ!」


「ん!?

災害派遣かかった!?」


「違う違うキリだ、もののけがいるというキリが出たんだ!」


「それはそれでやばい!」




魔性テントの中にはそれぞれに部屋が割り当てられいて、温泉からテントに戻り、床で雑魚寝をしたはいいがそれぞれ部屋に戻っていた。


それまでは良かった。


魔性テントの天井には、空を映す機能が標準的に搭載されているため、天井を見た忍がテントの外の異変に気がついて全員を起こして周る。

忍の慌てた声に災害派遣命令が下されたと焦った瑠香だが状況を素早く飲み込んで手早く暖炉に火をつけた。




「なにぃ、どうかしたの?」


「「キリが出た!」」


「なんでなんだよぉ!」




2人の慌てふためく声に気が付いたのか、ゆるふわ長袖ワンピースパジャマを着たティナが目を擦って出てきたと思えばキリが出たことに驚き慌てて杖を取りに戻り、外へと駆け出ていった。

何度か地面を叩くような音が聞こえ、テントに戻ると暖炉に向かって何かを唱え始める。




「何があったの?

そんなに慌ててもいいことないよ?」


「「「キリが出たんだよニコル!」」」


「んだと、ふざけるなこのやろう!」




急に口調が荒くなったことに置いてけぼりを食らったが、ハッと我に帰った3人がニコルを見ればテントの中に魔法陣を描き、アルメリア語のようで違った言語で魔導書を読み上げ始める。

テントの中の空気が一気に熱くなる感覚を覚えて、3人は口をぽかんと開ける。




「何かあったんちぃ?」



「「「「キリが出たんだよウルム!!」」」」


「…ざぁけんな馬鹿野郎」




これまた口調が荒くなったウルムが、急に飛び回ったかと思えばテントの四隅に金色の粉のようなものを巻き忍が気にしていた入り口の紐を固く締め、杭を打ち込んでどこからか持ってきた水をかける。



「「何があったの?」」


「キリが出たんだよ!

騎士(ナイト)夫婦」


「「あー…しばくぞぉこらぁ?!」」






息ぴったりだなぁと感心したのも束の間、アリシアはポケットから小さな金具を取り出し何かを唱えて金粉になった金具を空間に撒き散らす。

それと同時にマリウスが、懐からお札のようなものを取り出し入り口を固定している杭と、暖炉の縁に貼り付けたかと思えば、アリシアの祈りの力を持って光り輝く。




「何がどうなってんの?」


「忍の顔が…

すごくぽかんとしてるから一つずつ説明するしかないねー

私は外に出て杖で地面を叩いてテントを囲うように強力な姿隠しと防御魔法陣を描いて発動させた」


「ニコはティナの作った魔法陣と相性抜群の防御扶助詠唱を発動させたの

誰からも破られないやつ」


「俺っちはあれが嫌う清めの魔法塩を四隅に振って杭が壊れないように聖水をかけったちぃ」


「俺は前もキリと出会したことがあるから、入られないように入り口を封印式の書かれた札で塞いだんだ」


「私は、沈めの鎖で使ってる触媒で清めた札と鎖を使ってこのテントに侵入者が入らないようにしておいたよ」


「みんなすごいなぁ

わぁは、暖炉の中に薪さ入れて火だばつけただけなのに」







各々が話し出す言葉に忍はなんのことか理解しながら、ついていけねぇと思い耽っていた。

だが時より入り口から聞こえてくる金切り声や、体当たりするような音が聞こえ、その度にニコルは尻尾をピンと立てて警戒しつつ瑠香の後ろに隠れようとする。

全員がニコルはビビりと気がつき、苦笑いを浮かべる。




「仕方がないな

不浄を払うお経を坊主のガキが唱えてやるか」


「なんで暖炉の前に胡座をかいて座ってるの?

火傷しちゃうよ忍?」


「お経ってなんのこと?」





などとティナとニコルは笑うが瑠香とマリウスは入り口を見つめ、ウルムが用意していた杭が音を立てて外れそうになっていたのを食い入るように見つめていた。

何かが入ってくるかと、不安に駆られるが忍の普段優しく、どこか侘しげな父親の声とは異なる声が聞こえ始め、腹の底から響く重いが、全てを守るような声が炎の大きさと比例するように大きくなる。



「なんだかさっきよりも部屋が暑いっちぃ」


「心なしか暖炉の火が燃え上がってるように見えるのは私の見間違い?」




ウルムとアリシアが部屋の違和感に気がついた時、マリウスは忍の唱える読経が関係していると気がつく。

忍の唱える不動明王を示す読経が響くと同時にやはり炎が大きくなっている事にマリウスは感心していた。


だが次に気がついたのは、目つきをかえ外を指差し瑠香とニコルで、ティナが外に出ないよう手伝えという仕草が飛び込んだ!





「ティナどうしちゃったの!?

外に出たら『魔』に食われるよ!」


「何があったんだよ!

いつものティナは、どこさ消えたっしょや!?」


「開けなきゃ…開けなきゃ…開け…ぐぅえ!」



読経と共に忍がティナの背中を軽く叩く!

ハッと我に気がついたティナだが、たまらず嗚咽し涙を流しながらその場に倒れ込んでしまった。

訳が割らないと困惑するマリウスやウルム。

涙を流しそうになるアリシア。


落ち着けと、ジェスチャーし忍は瑠香の愛用する陸上自衛隊と書かれた折りたたみナイフで手のひらを切りつけ、入り口の杭辺りに印をつける。




『ティナは魅入られかけた

俺が止めたが、ここからは真の籠城戦だ

あいつらはこの悔いを破って入ってこようと必死

魔除けの魔法陣と馴染むまで読経するから、みんなも手伝って

それと何がなんでも外に出るな

あいつらの開けろ開けろ攻撃はめんどくさいね

あー許さない!』




忍がニコリと笑いながらメモ用紙に書かれている事に全員が食い入るようにみていた。

読経の内容が変わっている事に瑠香はゾッとし背中に嫌な脂汗がツーっと垂れ流れる。


マリウスやニコル、アリシアにウルムは、開けろ開けろという声が聞こえていないのか首を傾げている。

だが、ティナと瑠香は忍のいう声を聞いていた。


金切り声やしゃがれすぎた老人の声。

赤ん坊の笑う声に機械音声と言った到底この世の声とは思えない音が矢継ぎ早やに開けろ開けろと叫んでいた

キリが出ました。

自然発生する霧ではなく、魔力と魔と呼ばれる化け物が住むキリです。

最初、忍以外はなんのことかさっぱりわかっておらず、途中から口が悪くなるだけでした。

しかし、状況を理解したら話は変わりました。



しかしティナは魅入られたのです。

原因は他の人と違う行動をとったが故です。

その際に魅入られ、瑠香やニコルが止めに入って命拾いしました。

あと忍は真言密教をなぜかわかってます。

後段戦はもっとホラーになる予定ですのでお気をつけて。

次回もお楽しみに


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