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警備行動開始!

新しい任務でいきなり事件勃発です




「…セドさんがいうように確かに治安が悪いなぁ」


「お嬢さんもそう思うかぁ…

鍛治府(ヘパイースト)は普段、炭鉱と鍛治と農業の国

治安の悪さなんて全くないんだよ

どんな場所でも迷宮が一度できちまったらこうだ」


「今回は特に深刻なんですね」


「全く嫌になるぜ」




ガリウス街の夜を瑠香と鍛治府(ヘパイースト)で指折り用心棒事エルフのネロと巡回する。

ガリウス街は大通りを一歩路地に入って仕舞えば、すぐに繁華街に突入する。

普段ならこの繁華街もそこまで人通りが多いわけではないので気軽に居酒屋やスナックらしい店に入れるのだ。

だが冒険者達がきた事によって治安の悪化に伴い、街の警備に力を注ぐしか他ないのだ。




「そういやぁ瑠香さんだったなぁ

この前組合(ギルド)であった時より、えらく重武装じゃねぇか」


「相手が武器を待っているとなると、それ相応の防御が必要ですから

準備は抜かりなくですね」


「だがその武装も杞憂で終わるといいなぁ

今日は小雨が降ってるから、連中がこもってくれればいいんだが」




確かに雨のおかげなのか人通りは少なく、喧騒のようなものは道を挟んで広がる事はない。

ただ店の中の喧騒はお酒の力もあってかどこか白熱している。

その熱気や空気は瑠香の身につける合羽やアーマー越しからも伝わってきている。

確実に何かが起こるとすれば、こんな嫌な夜なのだと不安を払拭することができない。





「やべぇやべぇやべぇ!!」



焦ったかのようにゴブリンが組合(ギルド)の方に向かって走っていく。

何があったんだと思ったネロだが、隣で歩いていた瑠香の顔つきが変わったのを見て、鼻息を荒くして巨大な斧を召喚する。

瑠香も何も言わずともアーマーを軽く撫でると、稲光を帯びて出現する。




「やべぇって!

ネロの親分…ッ大変だ!

迷宮(ダンジョン)から化け物が…コカトリスが

コカトリスが街に出て暴れてやがる!!」


「なんだと…普通はありえん

お嬢よ、討伐に向かうぞ!」


「了解…状況開始!」




ゴブリンやオークだけではなく屈強な冒険者たちでも逃げ惑い始め、波に逆らうように2人は街を走り抜けていく。

巨大な斧をもつネロやどこか歩き辛そうにしていた瑠香達が駆け抜けて行った後を見て誰かが言っていた。



「地面が抉れてる」






街の中心部から離れたところに旧神殿と呼ばれる彫刻でできた舞台がある。

タリタウス山の湧水や魔力を恵みとして古代から崇めており、偶然の産物なのか、神殿の近くに緊急任務(エマーミッション)で現れたという迷宮(ダンジョン)が生まれたのだとネロから説明を受ける。




「嫌な予感があたっちまいやがった

今までダンジョンから魔物が逃げ出したなんて聞いたことがねぇ

俺も昔はよく入って、探検してたから言える

魔物は暴れ始めたら手がつけられねぇ」


「出て来れないなら、どうやって…

なんでこんなことになってんのさ」





迷宮(ダンジョン)入り口に到着したまではよかった。

多くの出店や、組合(ギルド)の派出所の建屋。

冒険者たちが腰を下ろせる休憩スペースなどありとあらゆるものが全て薙ぎ倒されていた。

大勢の人が倒れ、中には今にも息絶え絶えになる人間すらいる。

ダンジョンの入り口の近くの地面には大穴が空いていて、中から何かが這い出たような形跡があった。



「…本当にこれはコカトリスか?

別の何かの形跡にしか見えねぇよ」


「どうであれ

すぐに対処しないと他にも被害者がでる」





遠くから獣の叫び声とも鶏の鳴き声とも両方にも聞こえる声が鳴り響く。

瑠香の頭の中にはファンタジーゲームに出てくるような、鶏と蛇がくっついているモンスターだとばかり思っていた。

想像は合っているのだろうが這い出てきた穴の大きさと爪で抉られた傷を見比べて敵の大きさを推察する。




「ヒグマなんてレベルじゃねぇ

恐竜が現れたみたいだ…あっ!」


「お嬢…俺の見間違いか?

あいつ…神殿の上で止まってこっちを見てやがる!」


「くそ…野郎ぶっ殺してやる!」





コカトリスは瑠香やネロをほくそ笑むかのように、神殿の石柱から見下ろす。

昔、北海道の熊牧場で見たヒグマを超えており、倒す倒さないよりも対処方法が思いつかない。

ネロが斧に炎を灯し、爆炎をあげて今にも斬りかかろうとするが尻尾で受ける蛇の口から出る冷気によって炎が下火になっていく。

バサバサと音を立ててコカトリスが飛び上がり2人の頭の上を旋回して、飛び去って行った。





「まずい…逃げられる!!

あれが街に出たらもう…お嬢!?!?」



「テメェ舐めたことしてくれるじゃねえかよ

一撃お見舞いしてやらねぇと気がすまねぇ

習志野パンチの時間だごらぁぁ!!

高射特科 対空斉射ぁ!!」





ネロが瑠香を見て困惑しても無理はない。

魔法が使えない彼女が、身体中から雷を発生させたかと思えば右手に槍状に雷が形成され、槍投げのようにして雷が一気に待機中へと放出されていく。

だがその雷はコカトリスに届くことなく空中で散り散り消えてしまった。




「お嬢ぉぉぉぉぉぉ!!!」




ネロの絶叫が響き渡る。


ダンジョンにいた化け物が逃げ出しました

コカトリスという鶏と蛇が合体した化け物です。

なんで逃げたのか、どうやってダンジョンから抜け出せたのか、目的はなんなのかは不明です。

ですが確実に大勢の人にダメージを与えているのは事実。


次回は対策本部が立ち上がります

よろしくおねがいします

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