表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/56

騙し討ちの真骨頂

騙し討ちの第一フェーズが始まり、忍の半装填用意の号令からの攻撃が始まります。





「これは一体どうなってんだ?

オスカーと言い、セレーネ魔法団長といい

皆固まって動けなくなってしまった

突撃していった部下達は、闘技場にかけられた対人用防御魔法でなんとかなったが、若手ながら精鋭達が皆」




死亡判定になっただなんて…





観客席はシーンと静まり返り、瑠香達の方をじっと見つめていた。

白騎士団・黒騎士団の精鋭は濛々と煙渦巻くその中で疼くまり、失神する者や腰を抜かして倒れ込む者。

魔法戦闘団が魔法で作り上げた重装備の騎士達がボロボロと崩れて土塊となって砂塵を上げて消えていく。

戦線の崩壊待ったなしと言いたげに、なんとか生き残った数人の騎士達が足を震わせながら、突撃しようと剣を構えて向かってこようとする。




「来るぞー!!!」




叫び声と共に重騎士(タンク)が空に大楯を構えて、他の騎士を守ろうとする。

聞き覚えのない空気を金切り声のような切り裂く音と共に、地面から大爆風が重騎士(タンク)を襲い悲鳴をあげて倒れ込む!

繰り出された攻撃方法の根底に気が付かずバタバタと倒れていく様にルベルトは困惑した。



(こんな戦闘方法を見たことがない

このままでは、白騎士団は疲弊する!

どうする…どうすればいい!!

攻撃が止んだ?

今がチャンスだ!!)






何も言えず固まるオスカーに変わって、ルベルトは副団長としての意地を見せる!

隊列を一度戻して、再度編成させ前衛と対空を担わせるため重騎士(タンク)を多めに配置させ飛び出して死角を襲えるように騎士(ナイト)を防護しながら前進させる!





(防御力の重騎士(タンク)が15人と機動力の騎士(ナイト)

これを組ませれば必ず相手には届く!

黒騎士団の猛攻と戦闘魔法団の魔法攻撃は弓兵と槍兵を組ませておけば凌れる!

問題は…オスカー団長が放心状態なこと!)






突撃を命令しようとした時、黒騎士団の様子がおかしいことに気がつく。

黒騎士団の重鎮であり、頭の切れる参謀の1人であるホマム参謀が死亡判定を受けて、戦闘不能と判断されたのだ。

何がどうなっていると慌てて周りを見れば、オスカーの左腕と言われるナシラ参謀も死亡判定を受けて戦闘不能になっていた。




「なんてことよ

マタール魔法士とアクビア魔法士が、戦闘不能!?

なんで?

さっきまでの爆破攻撃は受けてないのに!?

…まさか、向こうの陣営は長距離攻撃魔法を使ったの!?」



「違いますセレーネ団長

私たちは頭を攻撃されたのです」


「死亡理由は頭を何かで撃ち抜かれたって言う判断です

魔法じゃありません!

確かに魔法で生成されたものですが」



「「長距離で攻撃できる手段なんて

私達の戦闘魔法書には書かれていません!」」



「何よそれ!

…瑠香さん達は、一体どうやって?

何か光った?」








三つの陣地間の距離は全てにおいて、5キロ圏内に収まるように設定されている。

全ての敵に等しく全てが見えるように、整地が完璧に施されているはずだった。

それが全て仇となってしまった。

等しく見えるからという理由だけで下からと上からの攻撃に苦戦している。






「ニコル、なかなか筋がいい方じゃないか?

冷静さが現れるのは狙撃手(スナイパー)らしい

いつも暴れ回っているウルムも、驚くほどに冷静

実に観測手(スポッター)として最高

…でなんで瑠香は、迫撃砲触ったらだげで怪我するのさ?」



「知らないところで火傷した…」


「治してあげるから

水脹れ痛そう、破れてるじゃん…」


「ティナ…すいません、お願いします」




思った以上に騙し討ちが作戦が炸裂していることに、少しだけ安心する忍。

密偵達が帰ったその夜中に、全ての陣営の火薬庫や薬品庫に忍び込み実際には壊していないが破壊工作を行い。

戦闘魔法団の本拠地に忍び込んで、回復や増強用の魔法薬の木箱を封印し、これもまた想定で破壊工作をやってのけた。



(思った以上に弾薬や武器が破壊されて、戦線は崩壊しかけている

ニコルとウルムが敵の頭の一部を削いでくれた

問題は…ルベルト白騎士副団長と戦闘魔法団の名前の知らぬ女性魔法士

ミザール黒騎士団長もか)



「ティナは継続して対魔法士の攻撃を防護

ニコル達も屋根から降りて、機関銃手を頼む

そして瑠香…偵察できる?」


「「「「任せてよ、お父さん!

…おと…おとう…さん?」」」」





困惑する子供達に…なんとも言えない顔を浮かべる忍。

苦笑いを浮かべて、どこか覚悟を決め子供達に向き直る。

一瞬驚いた顔をするが、忍の覚悟に頷き全員で肩を組んで円陣を作った。

もうすぐ土色のカモフラージュ消えるのを考慮して最終フェーズに持ち込む5人。





「みんな、行くぞ

生きて帰るぞ!」



「「「「おもーい!」」」」


「…締まりがないよぉ」



覚悟の決まった忍の瞳は白目が黒くなり、瞳孔は深みのあるグレーからうっすらと白い六芒星紋様が浮かぶ濃い青色の目を浮かべていた。

また、皆気がついた。

瑠香の目は澄んだ蒼の中にうっすらと白い六芒星が浮かぶ。

そんな2人を見て、ティナとニコルは笑みを浮かべて抑えていた魔力のリミッターを解除した。



「それじゃぁとことん暴れようや?」




「「「「「白も黒も魔法も雁首揃えて、おいでなすってぇ!!!!!」」」」」

忍やってくれました。

というよりも、知らない武器のせいで戦線は崩壊してしまい狙撃手が登場したことによって参謀潰しが始まりました。

事前に武器や魔法薬を破壊というより使用不能に持っていった瑠香達の作戦が功をなしたのです。


だからチーム異邦人は雁首揃えていらっしゃいませができるのです。

なんとか戦線を立て直そうとする敵陣営達。

勝利の女神が微笑むのはどこでしょう

そして、魔神の娘の所在がわかります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ