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この世界の廃神様 第一神実  作者: ZAB
第二章 〜《魔力武闘会》〜
52/82

第52話 【魔滅仙神-Natao】


 「()()()()()


 ボクらが大型円形闘技場(コロシアム)のフィールドの入り口付近まで逃げると、一重がそう言う。

 すると、フィールドの壁に沿って、ドーム状のバリアのようなものが張られる。

 バリアに触れてみると、強い力で弾かれる。

 そんな事をしている間に彼が闘技場の中央からいなくなっていた。


 「あれっ...一重兄ちゃん...」


 「上だ」


 富地に言われて上を見ると、そこに浮いた一重がいた。

 いつの間に...


 「なるほど、自身の体を魔力化させて周囲の魔力ごと空中に移動したのか...。それなら、光よりも速く動くことができると...。」


 富地の解説を聞いてみても、いまいち理解できない...。

 まあ...とにかくすごいってこと?

 でも、空に浮いたところで何が...

 その時、一重が左手を高く掲げる。

 彼の左手の指は何かを構えている。

 あれは...指パッチンの構え⁉︎


 「我が最強の(ワザ)をとくと味わえ...」


 彼はそう言い、続けて...


 『神術(カミワザ)万滅波(バンメツハ)


 と言いながら、指をパチンとならす。

 すると、下にいた魔物たちが上から押しつぶされるように倒れる。

 結果、魔物たちは全て潰れてしまった。


 「なるほど、光速を超えた移動で生まれたエネルギーを攻撃に利用したのか...。」


 また富地が解説するも、ボクはさっぱり理解できない。

 一重が地面に着地すると同時に、バリアが解かれる。

 ボクたちは彼に駆け寄る。


 「一重兄ちゃん...あれ、何?」


 「ああ、あれって『神術』のこと?あれは...まあ、必殺技みたいなもんだよ。」


 説明雑すぎ...。

 まあボク、説明が複雑だと理解できないからな...。


 「それより一重、金髪の男を追った女性は大丈夫なのか?」


 「あー...そうだったな。よし、急ごう‼︎」


 富地の質問に一重がそう答える。

 一重、彼女のこと心配しなさすぎじゃない?

 いや、逆に彼女を信頼しているのか...。

 ボクたちは彼女のいる北小型闘技場へと向かう。



 ――――――――――



 北小型闘技場の中央で、私...豊野二千花は金髪男に問う。


 「あなた...苦創者のノナっていうんだっけ?」


 「うん!そうだよ。」


 ノナはそう明るく答える。

 苦創者という割にはやけに明るい性格だな。


 「ちなみに、今まで殺してきた人の数は...っていうかあなた、人を殺してる?」


 「そりゃあ苦創者だからねぇ...ざっと500万くらいは()ったかな...」


 「──ッ⁉︎」


 私はその厖大(ぼうだい)な数字に思わず驚いてしまう。


 「た...たとえば、どんな殺し方...?」


 「う〜ん...やっぱりぃ、不意打ちがほとんどかなぁ。こんな感じで...ねぇっ‼︎」


 彼がそういうのと同時に正面からナイフが飛んでくる。

 私は咄嗟に杖を手で......杖を...杖...あれ?

 杖が.........ない。

 あっ...表彰式で控え室に置いてきたわ。

 詰んだ!

 私がそんな事を考えている間に、もうナイフが目の前まで到達している。


 「死ぬ...」


 そう思った時、突然目の前に漆黒の壁が現れる。


 「えっ...あれっ...?こ...これはフリゾン...ってことは常立君⁉︎っていない...?」


 私はフリゾンを見て反射的に彼を探す...が、周囲に彼はいなかった。

 ということは...

 私は思わずニヤニヤしてしまう。

 きっと、今の私の顔を見れば誰もが気色悪いと思うだろう。

 でも...


 「いい...これでいい‼︎私は今、最も最強に近づいた!!!!これが私の望んだ力!これが私の望んだ未来!」


 「なんだ...それは......あの赤髪野郎しか使えないんじゃ...」


 私の力にノナは恐れる。

 私はフリゾンボディスーツとフリゾンローブを身に(まと)う。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 常立一重に救ってもらったあの日から、私...豊野二千花は彼に興味を持つようになった。

 彼の日課...彼の趣味...彼の家...そして、彼の好きな女性のタイプ。

 彼との日常での会話で、それらの情報を少しずつ集めようとした。

 その結果、彼の遊んでいるゲーム及びプレイヤー名を知ることができた。

 当然、私はすぐにそのゲームをやり始めた。

 初めはひたすらレベル上げをして、十分レベルが上がってから彼を探そうとしていた。

 が、レベル上げがあまりにも楽しくて、気づけばレベルカンストしていた。

 思えばこれまで、真面目にゲームというものを遊んだことがなかったのだ。

 そうしてレベルカンストした私は、本格的にゲーム内の常立一重、すなわち//廃神-Hitoe//を探し始めた。

 しかし、私が情報収集しているとPK(プレイヤーキラー)がハエのようにたかってきた。

 ということで、私はその鬱陶(うっとう)しいPKを狩るPKKプレイヤーキラー・キラーとなって、そのついでに彼にまつわる情報を集めるようになった。

 そう、気づけば私の目的は常立一重探しから、PK狩りになっていたのだ。

 それから1ヶ月後、私は最も多くのPKを狩ったPKKとして、五種(ゴシュ)越格(エッカク)の一つである『魔滅仙神(マメツセンジン)』を与えられた。

 こうして私は//魔滅仙神-Natao//となった。(「なたお」は、あいうえお表で「にちか」の一文字上)

 私が自分のために使った力は誰かのための力になっていた。

 私は気づいた。

 力を持つ者は持たない者を守る義務があり、力を持たない者は持つ者に守られる権利がある。

 私の振るう力は弱き者を守るためになくてはならない...



 ――――――――――



 僕と富地と乃々華は北小型闘技場に着く。

 闘技場の中央にはフリゾンローブを(まと)った豊野二千花がいた。

 彼女は金髪男...ノナに向かって何か話している。

 富地と乃々華が彼女に加勢しようとするが、


 「2人とも、待て。」


 と、僕が2人を止める。

 彼女の...豊野二千花の青色の瞳がより強い青色に光っている。

 あれは...

 僕は赤い装束の男が言っていたことを思い出す。

 僕をひどく驚かせたあの言葉を...


 君の友人...豊野二千花のことだけど...彼女もまもなく、君と同じように神術(カミワザ)を会得するだろうね。


 僕は彼女をまっすぐ見据える。

 豊野が...神術を...?

 僕がそれを口に出そうとした時、彼女が


 「()()()()()()


 と言う。

 次の瞬間、()()が始まる。

もし、「面白い!」と感じて頂けたら『いいね』や『⭐️』などで応援してもらえるとありがたいです‼︎

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