第26話 【意外ナ再会】
僕は腹部を回復させながら、相手を挑発するように
「驚いたよ...多人数とはいえ、僕の隙を作って傷をつけられたんだから...。」
と言う。
「不審者に言われて嬉しい言葉ではないな。」
「不審者...か...。フフフ...フハハハハハハ」
僕は悪役のように笑う。
「何が可笑しい!」
「いいや...不審者と呼ばれ続けるのも悪くないと思ってしまってね......自分の目的を見失いそうになったよ...。」
「目的...?」
「そうだ......僕は...いや、我は『廃神』になる男だ!」
僕はフリゾンソードを右手に持ち替え、先端を男に向ける。
剣に魔力を集中させる。
「見るがいい!『廃神』の力を──‼︎トワイラ...」
「常立君待って‼︎‼︎」
道路の方から突然そう言われて、僕は魔法の発動を中断する。
そして僕は道路の方を見る。
そこには息を切らした豊野がいた。
僕が豊野に止めた理由を聞く前に...
「待て......貴様...いや、君って常立君なのか...?」
と、例の男が問う。
「えっ...まあ...そうだけど...あっ!その声...」
ここで僕はようやく例の男の正体を特定できた。
僕は仮面を外して答え合わせをする。
「やっぱり...香角先生...だったんですね。」
そう、僕の目の前にいたのは他でもない香角刻四であった。
ただ...彼の頭にはまだ疑念が残っているようだ。
そういえば、たまに忘れるけど...僕って姿変わってるんだったけか...。
「疑ってしまうのもわかります...僕でさえも未だに信じられていないので...。でも、今わかっている範囲で話をさせてください...。」
僕はそう伝える。
気づけば香角先生の近くに制服姿の宇地原先輩と須田先輩が来ていた。
さっきの魔法陣はあの2人のものだったのか...。
それより、2人とも無事で何よりだ。
僕は香角先生にも分かるように今まで一体何があったのかを話した。
「なるほど...つまり常立君は全人類が魔力を手に入れたあの3月10日の放課後に突然、姿が変わったのか...。」
「まあ、そう言うことですね...。」
「そして、『廃神』とやらになるために謎の3冊の書物を探していると......なんだか話が複雑になってきたな...。」
香角先生が僕の話をまとめながら頭を抱えている。
やっぱり魔力を手に入れても彼は、話の要約が苦手なようだ。
「ところで、2人はこれからどこへ行こうとしていたんだ?」
宇地原先輩がそう聞いてくる。
「僕らはこれから東京に向かおうと思ってます。この横浜にも人がほとんどいないことから、東京に密集している可能性があると考えました。」
「東京へ行ったところで、何をするんだ?」
「書物についての噂を調べる目的もありますが、あそこの治安も気になりますからね...。」
「そうか...じゃあもし迷惑じゃなければ、僕たちもついていっていいかな?」
「本当ですか!?ぜひよろしくお願いします!」
正直、何かあった時のために仲間はいればいるだけ良い。
「じゃあ...早速行きましょう!......と言いたいところですが、目的地はどこにしましょう?」
僕は戦闘前に考えてた疑問に戻ってくる。
すると...
「とりあえず情報を集めるなら渋谷のスクランブル交差点でいいんじゃない?あそこなら人が多くて広いから...。」
と、須田先輩が答えてくれる。
「そうですね...ではまずはそこを目指しましょう。」
というわけで僕らはまず、渋谷に向かうことにした。
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