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様々な世界・世界の詩

魔王の世界

作者: リィズ・ブランディシュカ



 暴力と争いにまみれた世界。


 生き物はたやすく死にゆき、裏切りが満ちていた。


 そんな世界を支配するのは魔王だった。


 かつては平和だったが、魔王が支配してからは混沌と化していた。


 立ち向かう者達は、いた。


 平和を守ろうとしたもの。


 平和をとりもどそうとしたもの達が。


 しかしそのことごとく、勇者や救世主達はやぶれさり、正義が死んでしまった。


 だから毎日、多くの生命たちは互いを虐げ虐げられ、傷つけ気付付けられ、嘆きの声を発していた。


 魔王は、それらを戯れに踏みにじっては、気ままに不幸をばらまいていた。


 しかし、どんな事でも永遠には続かない。


 別の世界から、勇者や救世主なるものがやってきたからだ。


 魔王は、何度も討伐されかけた。


 反抗する者達の存在に辟易した魔王は、別の世界も支配していった。


 しかし、世界は多い。


 まだ見ぬ世界、知らない世界から、理不尽な環境に憤った正義の使者が、魔王に反抗してきたのだった。


 他の世界を攻めれば留守の間に、魔王の世界が奪われそうとする。


 魔王の世界にこもって守れば、他の世界からの正義の使者たちが準備し、団結して襲い掛かる。


 そのうちに魔王は悟り、支配の頂点から退いた。


 思い知ったからだ。


 どうやっても、絶対に、全てを、完璧に、世界を支配する事などできないのだと。



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