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てぃーあーるゆーいーいちななななのエッセイ置き場

だから、登場人物は死なせたくない。

作者: てぃーあーるゆーいーいちなななな(true177)

 今まで、何度主人公に近い人物が死ぬのを見てきただろうか。そして、その場面を見て、自分はどれだけ感情的にのめりこんだだろうか。主人公の、近しい存在を亡くしてもなお前を向こうとする姿勢(たまに闇落ちするものもあるが)になんど心を打たれただろうか。


 そして、その度に考えるのだ。『自分もこんな感じの小説を書いてみたい』と。


 主人公やその仲間が『死』を経験し、それでも乗り越えていく姿は、確かに素晴らしい。自分も、なんど心を動かされたかは分からない。


 しかし、読んで感動を覚えたからといって実際に自分がそういった作品を作れるかどうかは、また別問題だ。


 例えば漫画。某ロボットが少年を助けるものや、警察官がハチャメチャを起こすものなど、続きが読みたくなるような漫画は無数に存在する。ただ、『こんな漫画を描いてみたい』と思うことはあっても、実行に移す人は一握りだろう。どんなものでもいいなら、誰でも描ける。だが、やはり漫画は最低限の画力が備わっていないと、自分の思い通りに描くことは難しいのだ。


 小説に関して言うと、最悪文章が成立していれば小説としても大体成立する(面白いかは置いておいて)。一部の『語彙力とか難しい表現できる=正義』のようなジャンル以外は、だれでも気軽に執筆することが出来る。


 例として、自分(true177)は『異世界』、『ハイファンタジー』、『コメディー・茶番』が得意ジャンルであるが、他のジャンルが一切執筆不可能なわけではない。現に、『恋愛(現実)』を連載していて、完結させた作品もある。


 しかしタイトルにもあるように、自分は主人公や仲間の周辺で人が死ぬような場面はほとんど書いていない(エタった作品には入っている)。暴力表現が入っていることはあれど、『死』が入っていることはない。なぜ自分は、『死』を書かないのか。いや、書けないのか。理由は簡潔である。高確率で自分自身が登場人物に感情移入してしまうため、精神にダメージを負ってエタってしまうのを防ぐためだ。


 これを聞くと、『メンタル弱すぎだろ』という批判の声が上がるかもしれない。それは甘んじて受ける。そして、ここからは個人の意見になるので、苦手な方や見たくない方は飛ばしても構わない。



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 小説内に登場するキャラクターは、モブを除いてほぼ全員何かしらの思い入れがある。主人公側でも、敵側でも、それは変わらない。キャラクターは全て、その作品の作者が創造しているのだから。


 そのキャラクターがたとえ一人でも死ぬ。それは、作者にとってもリアル友達が死ぬくらいのショックがある。『死』は、絶対なのだから。


 仮にその死んだキャラクターがほとんど登場していなければ、まだ気持ちの整理もつきやすい。ただ、それがヒロインだったりすると……。あとはもうお分かりだろう。


 ちなみに、ここでの『死』の定義は、『その時点から完全に物語から退場すること』である。よって、何かしらの形で意識や意志が残っているキャラクターや、後々復活させる予定であるキャラクターは含まない。


 そして、『高確率でエタる』というのもまた問題だ。作者が一人で傷つくくらいなら『頑張れ』だけでも済ませられる。しかし、実際に影響が出てくるとなれば、また話は違ってくる。


 作品のエタほど読者がガッカリすることはない。小説内のキャラも、完結せずに放置させるのでは浮かばれない。今までに何度もエタを経験しているので人のことは言えないかもしれないが、自分都合(リアルでの用事・事情を除く)でのエタは『無責任』だと思う。



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 『死』。それは誰にでも平等に訪れ、そして避けられず、人生の終着点。医学的には、死の後は『無』だと言われている。その死がひっきりなしに訪れる『異世界もの』『ファンタジーもの』は、正直言って異常事態だろう(ただし、自分が好きなジャンルではある)。


 物語内で、『死』をどのように扱うべきか。それは、人によって答えは変わるのではないだろうか。ただ一つ言える事があるとするのならば、『死がどうしても書けない作家もいる』ということぐらいだ。


 自分が登場人物を死なせたくない理由、それは精神的ダメージを受けることの阻止と、その精神的ダメージによるエタ防止である。



-----余談-----


 

 自分(true177)は、当たり前のように『死』が描ける作家さん達を尊敬している。

 そして、いつかキャラにある程度感情は抱きながらも、キャラ死亡によって感傷的になることなく連載を続けられるようなメンタルを持ちたいと願う。

途中、自作自演で自作品を宣伝してるみたいなところがありますが、あれは宣伝じゃないです。


……ということで、一瞬ここで宣伝しようと思ったんですが、エッセイの内容と明らかに合わないので止めます。


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最後に、この個人の感情だけのエッセイを最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。感想も受け付けています。些細なことでも構わない(誹謗中傷など、利用規約等に違反した内容は除く)ので、よろしくお願いします。(ただし、返答が定型文になる場合があります。ご了承ください。また、感想確認までに時間がかかる場合があります)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 素直に共感しやすい文章で好感が持てました。制作された作品についても気になる内容で良いと思います。 [一言] わかるなぁ。思い入れのあるキャラクターを殺すのって抵抗がありますよね。自分も昔は…
[良い点]  非常に共感しました。 [一言]  私もキャラクターを殺すことに苦手意識があります。  なんならその辺りに出てくる盗賊にもついつい設定を与えてしまって殺せなくなります。  私の場合はそうい…
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