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七話 保育園

日間ランキングにのりました!

評価、ブクマしてくださった方々

ありがとうございます!!

ーーやっと放課後になった。

今日は学校初日だったので午後の授業は一時間しかなかった。

いやいやぁ一時間でよかったぁ…

昼休みはいなかったけど、冷姫がこっちをチラチラと見てくるもんだから怖くて仕方なかった。


俺は素早く帰りの準備を整え、帰りの挨拶をした瞬間に帰ろうとしていた。

だってクラスには居づらいし、早く部活動に行きたいしな。


普通の生徒は今日は部活動はない。

俺は保育部という特殊な部に入っているからな。春休み中もちょいちょい保育園に顔を出していた。

だからといって苦ではない。

俺は子供が好きだし、大きな休みって言ったってすることないし…

べっ別に彼女がいないからとかじゃないからな!


「起立、礼、さようならー」


俺達は先生に向かって挨拶をする。

んじゃ早速保育園に向かうかー

俺は教室を出ていく。


「……まっ待って」


…ん?なんか聞こえた気がしたが、俺を呼び止める人なんてこのクラスにはいないはずだ。

俺は足を止めることなく保育園に行った。


ーーー


野ばら保育園は、芦沢高校の隣にある。

隣って言っても歩いて1分ってくらいだ。


このように高校と保育園が近いので、うちの高校では代々、保育部という部活がある。

なんか伝統的なものらしく、廃部させることも出来なく部員は俺だけでも成り立っている。


顧問の先生も適当なため、何も報告せずに保育園に行っている。


「こんにちはー!」


おれはまず職員室に挨拶に行く。


「こんにちは、春斗くん。今日もありがとうね」

「いえいえ。楽しくやらしてもらってますから」


園長先生が挨拶を返してくれた。

園長の川崎 真希さん。

園長先生と言っても若くて、とても綺麗な人だ。


「春斗くんはほんといい子ねー。私こんな彼氏が欲しいわ」

「僕なんて全然ですよ。それに園長は綺麗なので引く手あまたでしょう?」


こんなに綺麗な人をほっとく男性なんているわけが無い。


「私の容姿だけみて、ホイホイと寄ってくるような男じゃダメよ。それに春斗くんは自分が思っているよりいい男よ」


どこがだろう…?俺は告白されたこともモテたこともない。


「子供の世話ができて、家事ができる男なんて優良物件よ」

「私の夫も春斗くんみたいだったらなぁ…」


ほかの先生たちも園長に同意らしい。


「てなわけで、私と付き合わない?」

「毎回言ってますが付き合いません!」

「たはー!また振られちゃったよ〜」


そう、このくだりは毎回なのだ。

園長は俺をからかってよく告白してくる。

ほんと、少しドキッとするから本当にやめて欲しい。


「もぉ…ほんと見てるこっちがモヤモヤしてきますね」

「園長は…」


なんの話だろう?

園長はあさっての方向を見ている。


「あっ、そう!今日から転入してきた子がいるの!」


なんか話を急に変えてきた気がするけど…

まぁいいか。

転入生?…もしかして…


「転入生って、もしかしてみくちゃんのことですか?」

「そうよ!もう知ってたのね!」

「ええ。今朝連れてきたので。…園長、知ってませんでしたっけ?」


園長にみくちゃんについて話したので分かってたはずだが…


「そそっそうだったわね!忘れていたわ!!」

「……大丈夫ですか?」


俺は園長に顔を近づける。なんか顔も赤いし、大丈夫だろうか。

園長はまだ若いのに今朝の出来事すら覚えていないとなると…


「まあまあ春斗くん、そこら辺にしてあげて」

「今園長先生はテンパってるだけだから」


周りの先生から止められる。

俺がなにかした覚えもないんだけど…

すると深呼吸して少し落ち着いた園長は、バッと振り向いて指をビシッとこちらに向けてこう言った。


「春斗くんには、転入生のみくちゃんに野ばら保育園の説明を命ずる!!」


読んでくださってありがとうございます!

よかったら評価、ブクマ、よろしくお願いします

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