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吸血鬼と呼ばれた男  作者: ちゃ
2/3

太陽が隠れて3ヶ月

「神に謝罪し、赦しを乞うべきだ!」

ガタイの良い30代くらいの男が声を荒げる

神が太陽を覆い隠してはや三ヶ月、育てている作物や家畜に影響が出始め、村民はようやく事の重大さがわかったようだ。だが、わかったとはいえ村の全員がそう簡単に物分かり良いものばかりではない、なぜなら


「違うな、ワシらが謝罪する義務などない」


冷ややかに言い放ったのは、この村の村長だった


「村長いい加減にしてくれ、何度言ったらわかるんだ!このままでは我々は全滅だ!我々は今まで神に生かしていただいていたのだぞ!」


その言葉にさっきの冷ややかな態度と一変し、村長は酷い形相で

「お前こそ何度言ったらわかる!神などいないのだ!姿は見えぬ!存在も証明できぬ!そんな虚像をどうして信じられようか!」

普段は温厚な村長だが、今回の議会ではやたらと語気を強めている、そんなこともあってか議会の内容は全く前進しない。

私達村民全員が集まっての議会(村民全員といっても30人ばかりの小さな村だ)が始まってかれこれ一時間半近く同じようなやりとりが繰り返されている。議会の内容は神に謝罪をするか否か、とゆう極めて単純な内容なのだが信者とそうでないものでの考え方に大きな違いが問題になった


神を信仰している者達は神に今までの非礼を詫び、盛大に神に謝罪と奉納を兼ねた神祭をしようと計画しており、神を信仰しない者達は神なんてものはいない、これはただ天候が悪いだけ、と根本から意見が分かれていた。


沈黙が続くなか

「お前は どう思う?」

と後ろから聞き慣れた声が囁きかける

「小話してるとこの前みたいにどやしつけられるぞテール、後でな」

そう言って俺達は重い空気の中息を潜め、時が過ぎるのを待った



「俺は神に謝罪する意味なんてないと思う」

議会が終わり俺とテールは原っぱで横になりながらさっきの議会を振り返っていた

「テール、それはどうしてだ?」

「村長の言った通りだよ、姿もない見えもしないものに何を奉納してどう謝罪すればいいんだよ」

「確かにな、それで状況が好転しなきゃただの徒労だからな」

「お前はどう思うんだよ?」

少し考え、一呼吸置いてから俺は言葉を吐き出した

「どっちでもいい」



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