3-4 友情の戦士
じゃじゃじゃじゃーん!
腹黒オレオです。みなさん、おはこんにちばんわ!
さて、投稿時間のお話ですが・・・
え?いまさら?もう結構前に終わってる話だと思ってた?そんな馬鹿な!?
・・・・・・。
さて、投稿時間のお話ですが!
ついに決定しました!
いままでどおり 朝 5時 投稿!
だってもうメンドクサ・・・今までの読者様方を尊重するという事でこのまま続けて行きたいと思います!どうせ何やっても新規読者なんて獲得できねえよ!よ!
さあ、今日も平常運転だー!
スクラロ島中心部。族長の集落や世界樹の塔からはまだ距離があるここでは現在、2人の召喚士の言い争いが始まっていた。そしてそれを見守る1人の召喚士と1人の魔王。
「なんで洗脳にかかった振りなんぞしたんだよ!お前がかかったと思ったから俺も洗脳された振りしたんじゃねえか!」
「うっさいわね!あんたのその頭見てれば絶対に洗脳されるって考えるのが当たり前なのよ!」
レイラがヨーレンの頭を抱えてペチペチと叩く。
「うるさいわ!これは俺のアイデンティティだ!もはや毛が生えてきたとしても抜くわ!」
もがきながらヨーレンも抵抗する。
「嘘つけ!それともこうされるのが好きなの!?そうなの!?」
さらにペチペチを加速させるレイラ。たまに髪の毛を引っ張ったりしている。抜けたらどうするんだ?あんなレアアイテム。
「んな訳あるか、ぼけぇ!」
レイラとヨーレンの喧嘩はなおも続いている。その理由はもうすでに良く分からんくなっていた。
「そんで?世界樹の塔の付近にヨシヒロ神いるの?どうなの?」
あれから15分後もまだ喧嘩は続いていたが、さすがに無視して質問する。これが俺の聞きたい事であり、別に痴話喧嘩を見たいわけでもない。神楽がいなければぴゅーっと行って、ボガーンとやってビャーと帰れば終了なのだから。情報収集は大切だ。
「ヨシヒロ神らしき人物は・・・いたか?俺は思いつかんです。」
「今はいないけど、私たちを襲撃に来てエリナといなくなったスクラロ族は怪しいですわね。」
エリナと共にいなくなったスクラロ族とやらが神楽の可能性があると。ナトリ=スクラロはいまだにその新参のスクラロ族を捜索させているらしい。という事は少なくとも世界樹の塔の付近やレイクサイド領にはいないという事でいいのではないか?何かやろうと思うならば今はチャンスなのかもしれない。
「ほんじゃ、分かった。レイラとヨーレンはレイクサイド領に帰っててくれ。俺とテツヤはこれから世界樹の塔を破壊しに行ってくる。」
すでに世界樹の苗木が作られ、植えられた頃だという。その世界樹の塔に何の意味があるのかは分からないが、阻止してしまえばいいのではないかという大雑把な作戦だ。むしろ時間をかけて潜伏なんてしない方が良かったのかもしれない。
「そろそろ、シウバたちが洗脳を解除する方法を見つけてるだろうよ。クロっさんにもお灸を据えてやらんといかんしね。」
「え?なんでここでクロス=ヴァレンタインが出てくるんですか?」
おい、ヨーレン。ずっと一緒にいたのにクロノスの正体が分かっとらんかったんか?それともクロノスは正体がばれないように顔でも隠していたのか?
「クロノスってやつがクロス=ヴァレンタインだ。多分な。あの野郎しれっとエジンバラ領から抜け出してやがった。調査させたらそれらしき人物がスクラロ島まで行った所までは分かったんだよ。だけど、その調査のせいでレイクサイド領に帰るの遅れたら、フィリップたちが洗脳されまくってて。どんだけ劣等感の塊だったんだ?」
「そりゃ、近くにハルキがいたら劣等感くらい抱くだろうよ。」
そんな事もない。召喚魔法以外であれば、あいつらの方が資質はどう考えても上だ。召喚魔法の資質自体も俺は高いわけではないぞ?むしろ、俺の方が劣等感の塊だったと思ってたんだがな。
「そんじゃ、行くぞ。」
ウインドドラゴンを召喚してテツヤと2人で乗り込む。今回、相手になるのはナトリ=スクラロくらいであろう。俺かテツヤのどちらかが相手をしている間に世界樹の塔を破壊すればいい。どうせ、テツヤがやりたがるだろうから、俺は世界樹の塔の破壊係りだろうな。
「私たちはレイクサイド領にもどります。できれば奪還班と連絡も取りたいですし。」
「今、スクラロ島には洗脳されてるやつはいねえですんで。クロノスの要請で全員レイクサイド領に向かいました。残ってたんは俺とレイラだけだったんで、思いっきしやってください。」
「ああ、分かった。」
2人と分かれてウインドドラゴンが飛ぶ。あ、数日ぶりの空は気持ちいい。
「敵襲ー!!」
世界樹の塔の付近につくと、周囲にいたスクラロ族が騒ぎ出した。すでに隠れるつもりが全くない俺たちは直線距離で塔に向かっている。
「「魔装!」」
大量のスクラロ族が魔装をしてウインドドラゴンを迎え撃とうとしている。中には破壊魔法を飛ばしてくる奴すらいた。
「爆ぜろ!!」
テツヤのヴェノム・エクスプロージョンが炸裂する。塔周囲にいた数百人が同時に吹き飛んでいき、近くの地面もえぐられたようだ。こういう多人数相手には重宝する魔法である。そして特殊魔法でもあるために、敵に真似される心配もない。羨ましいかぎりだ。
「させぬわぁ!」
そしてナトリ=スクラロの登場である。ひときわごつい魔装を身に付け、お決まりの両刃の斧を担いでいる。他のスクラロ族と比べると、ナトリだけが突出して強い魔力を帯びている。
「あの2人はやられたか!?まさか貴様ら2人だったとはな!」
都合のいいように解釈してくれているようだ。馬鹿正直に事実を話す義理も義務もない。ずっと勘違いしていろ。誰が自分の部下を傷つけるかっつーの。
「テツヤ、どっちが相手する?」
「あ、俺はナトリをやるぜ。塔の破壊は宜しく。」
そう言うとテツヤがウインドドラゴンから飛び降りる。そしてそのままナトリに斬りつけた。
「くらえぇ!次元斬!」
「おのれぇ!!」
テツヤとナトリの斬りあいが始まった。以前はテツヤがやられそうになったという事だったが、奴にはスキル「不屈」がある。そして、2度同じ相手にやられるとは思えない。シウバにドーピングしてもらったあの時はもちろんノーカウントだ。
「おらおらおら!!」
「ぐっ!!何故だ!?」
みるみるナトリが押され始めた。これはテツヤに任せてても大丈夫そうである。
「じゃあ、俺は俺の仕事をやりますかね。」
アイアンゴーレムを4対召喚し、世界樹の塔の破壊を開始した。召喚は壊れない程度の高度で行い、空爆効果も期待する。ついでに後でレッドドラゴンを召喚して世界樹の苗、と行ってもすでに結構な大きさの樹になっているあれを焼き払う予定だ。着地後のアイアンゴーレムが建設された塔を順調に破壊していく。そろそろレッドドラゴンを召喚してもいいかもしれない。
しかし、その予定は覆される。アイアンゴーレム達がいる周辺に突如現れた人影。それはこう叫んだ。
「私の名前はサイトウ仮面!って、哲也がいるからこの名前は使えないな!ええと、そしたら・・・僕は友情の戦士ヨッシーだ!友のピンチには駆けつけるよ!だってナトリは友達だからね!」
4体のアイアンゴーレムが瞬時に強制送還される。ついでに超特大の破壊魔法がテツヤを襲った。
「がばぁぁぁ!!」
吹き飛ぶテツヤ。
「おお!やはりご無事でしたか!」
叫ぶナトリ=スクラロ。スクラロ族の魔王であるナトリがここで敬語を使っているという事はそうなんだろう。
「やっぱり復活してやがったな。クソ神め。」
嫌な予感というのは当たるものである。それは最低最悪の相手であった。
ヨシヒロ神。またの名を神楽佳弘。この世界の神である。
「さあ先生!この世界をめちゃくちゃにしてあげるよ!止めれるものなら止めてみてよ!」




