1-4 剣と盾の資格
ついについに11月29日が来ました!
つまりは100話目!
これだけ引っ張っておきながら、そんだけだ! すまんかったな! たいした記念日じゃなくて! ちくしょー!
え? 何かするんじゃなかったかって?
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勢いあまって2~3話分の文字数になっただけですが、何か?
「問題は距離か…………」
バンシの裏路地の宿屋にはいつものようにフォレストが酒を飲みながら悩みこんでいる。
「フォレスト! 昨日はどうだった!?」
そこへ駈け込んできたのはガウディだ。このバンシにおけるレジスタンス、反乱軍のリーダーであり頼りにならない奴である。
「さてね」
隣の椅子に置いてあるフルフェイスを投げてよこす。さきほどまで足置きに使っていた代物だ。
「こ、これはぁ!!?」
「残念ながら、中身は入ってねえよ。首獲るつもりだったんだけど、意味がないから……」
「すげぇぇ!!」
ガウディの後ろにはルタとサキが付いて来ていた。2人とも反乱軍のメンバーである。貴重な戦闘要員だ。他の爺さんと婆さんは日常の生活をしながら情報を分けてくれと言ってある。直接動ける人数は減ったが、足手まといになるよりはいい。他に2人ほど戦闘ができそうなやつがいるが、まだまだ訓練も受けておらず、直接戦闘には使えそうもない。
「フォレストさん、1人で宿営地に乗り込んだんですか!? なんて危ない事を! あなたの代わりはいないんですよ!?」
サキが怒る。それを見てルタが複雑な表情をする。いつもの事だ。
「んな事言ったって、他にできる奴もいないだろう」
はっきり言うとこの反乱軍のメンバーで戦う事ができるのはフォレストとサキくらいのものである。ガウディやルタは体はある程度育っていても戦闘になると強いわけではない。スクラロ軍などの精強な兵士を相手にして生き残るほうが難しいだろう。
「それにしたって…………」
「本質を見失うなと、よく俺の先生にあたる人が言っていた。お前らにとって大切なのは俺の命か? この土地の解放か?」
「両方ですっ!」
「欲張りだな。だが、俺はそんな現実を無視できるほど若くないんでね」
あんまり年をとってなさそうなフォレストに言われても説得力に欠けるものがある。だが、その目はいろいろな現実を見てきた目であった。
「ぐぬぬぬ……」
何に対してぐぬぬぬなのかが不明なルタが睨んでくるがいつも通りにフォレストは無視する。
「さて、阿保な事はこっち置いといて、現実の話をしようや。おそらく明日にはスクラロ軍は進撃する。十中八九ヨシヒロ神があの中には混じってる。このままではランドルフの爺さんたちは負けるな」
「どうするの?」
お前は反乱軍のリーダーだろうがと言おうとしてぐっとそれを飲み込み、自分の置かれた立場を再確認するフォレスト。やはり、こいつらとは別行動をした方がいいのではないかという後悔が付きまとう。
「だから、暗殺だよ。暗殺。ただし、派手にやるぞ」
「派手に?」
***
「なかなか出てこないッス」
バンシの南には旧オーブリオン騎士団が展開していた。バンシからスクラロ軍がでてきた場合に迎撃するためである。そしてそのシウバがひきいるというスクラロ軍はこの数日バンシから動こうとはいていない。
「まあ、色々とあるんだろう。アレクを町の中に潜入させてある。妨害工作もやってるからその影響が出てるんじゃないか?」
ハルキ=レイクサイドはその魔力を温存しつつ、シウバをどうやって討ち取るかを考えていた。だが、第2部隊のアレクからの情報によるとシウバを討ち取るのはどうかとも思う知らせが届き、悩み中である。
「根本的に考え直さないといけないのかもな」
「このままだと世界樹の実ができてしまうッス」
第5部隊隊長ヘテロ=オーケストラは傍目に見てもわかるくらいに焦っている。相手が「剣舞」シウバであるというのが彼の焦りの原因でもあった。自分の暴走を止めてくれた恩と、洗脳されていたとはいえ全力で戦って負けたという悔しさをぶつけるために、シウバが完治してからもう一度勝負を挑もうと思っていたからである。
「ヘテロ、シウバは大丈夫だ。」
「ハルキ様…………実は何か知ってるッスね?」
「いや、そ、そ、ソンナコトナイヨ」
「…………」
自分の主のこの態度を見て、少し安心するヘテロ。いつもこのヘタレの領主は締める所は締めているのだ。彼が大丈夫だと思うのであればシウバは大丈夫なのだろう。しかし、今は敵の指揮官になってしまっている。
「何が大丈夫か分からんッスけど、ハルキ様がそう言うなら信じるッス」
「ユーナに言うなよ。うるさいから」
「了解ッス」
「マジェスターにもな」
「了解ッス」
シウバの妻と従者は付いて来るなと言ったのに強行的に付いて来てしまった。彼らの暴走を止める役割もヘテロが担っている。
***
「フォレスト、スクラロ軍が動き出した!」
宿に駆け込んでくるガウディと反乱軍のメンバーたち。
「うし、行くか。他の連中は待機だ。今回は3人と俺だけで行動する」
ガウディとルタにサキの3人だけを連れて馬で町を出る。遠くにスクラロ軍が進軍するのが見えた。
「所定の場所まで走るぞ」
4頭しか入手できなかった馬を掛けさせる。しかし、それほど長い距離を走らせるわけではない。
「さあ、作戦はどうなんだ?」
ガウディが聞いて来る。
「そんなもんはない」
馬を降りるフォレスト。
「こいつ、帰してやってくれ。俺はちょっとシウバの所まで行ってくるから」
「「なっ!?」」
「ダメですよ! フォレストさんっ!!」
3人が止めようとするが、フォレストは聞かない。昨日シウバから盗んだフルフェイスを被る。
「馬がいると潜入できないんだ」
「そういう意味じゃありません!」
「俺を信用しないのか?」
これがずるい質問だという事を十分に理解してフォレストは素っ気なく言う。それを言われると答えに詰まるのを分かっているが、ここで押し問答していても始まらない。そして、これはフォレスト自身の目的のためでもあった。
「もしかするとスクラロ族が撤退するかもしれないぜ?」
それを聞いてまで止められるほど、反乱を本気で考えていないメンバーはここにはいない。
「ガウディ、2人を任せた。終わったら所定の位置にいてくれ。もしかしたら俺は負傷しているかもしれない。それに半日して現れなかったら死んだと思ってくれ」
「……分かったよ。ただし、行く前にフォレストの目的ってのを聞いてもいいか?」
ガウディが諦めたように了承した後、どうしても聞きたかった事を聞いてきた。
「…………」
「フォレストにとって、言いにくい事だとは思うんだけど、これで会えなくなるかもしれないんだろ?」
フォレストは大きなため息のあとに観念したかのように呟く。
「…………シウバの……アダマンタイト製の剣とバックラーを狙っているんだ。あれは大切な人との思い出が詰まった剣だったはずだからな。今のあいつが使っていい剣じゃない」
「シウバを知ってたんだね」
「昔、ちょっとな……」
ようやく納得したのか、ガウディがフォレストの馬を曳く。
「集合地点で待ってるよ。絶対、生きて帰ってよ」
「当たり前だ。慈善活動は好きじゃない」
バニッシュとサイレントを施して距離を詰めていく。徒歩でもスクラロ族はかなりの速さで移動する。このままだと数時間でランドルフの軍と接触すると思われた。しかし、それ以前に向こう側からも動きがあったようである。
「すでにランドルフの軍がこちらに向かって来ていそうだな」
もう少しで軍の内部に入り込めそうなところでスクラロ族の移動速度が落ちる。俄かに陣形を組んでいくのが分かる。今ならば自然体に奥まで入り込めそうだ。兵士たちにぶつからないように入り込む。
「魔装が完璧にできればバニッシュはいらなかったんだけどな」
変装するためには魔装の技術がいるが、フォレストには完全にスクラロ族の魔装を真似る技術はない。
ランドルフの軍が見えてきた。突撃してくるような様子はない。しかし、軍の中央部から突進する一団がいる。先頭を走るのはフェンリルに乗る騎士だった。他の部隊はそれに追従する形でゆっくりと動いて来る。
「シウバ様の名を騙る不届きものめがぁ! このマジェスター=ノートリオが討ち取ってくれるぅ!!」
戦闘の騎士が氷の魔法を連発する。それが開戦の合図となり両軍は入り交じり合う。しかし、攻めてきたはずのランドルフの軍は徐々に後退していくようだ。
「滅びろぉぉ!!」
マジェスターがアイスストームを連発している。その一発がフォレストの近くのスクラロ族を射抜いた。急所に当たればかなりの威力である。一撃で死ぬわけではないが、ダメージはかなりあるようで、このような団体戦では非常に有効な魔法のようだ。
「危ねぇな」
そのアイスストームをかいくぐりながらシウバの本陣まで行く。まだ、スクラロ軍側は将校が前線に出てはいないようだ。一般兵が最前線で攻撃を食い止めている。じりじりと押しているようだ。
「守りを固めろ! 陣形を乱さずに押していけ!」
本陣ではシウバが指揮を執っている。被っているのは以前のフルフェイスに似た新しい兜である。
「敵にはレイクサイドのマジェスター=ノートリオがいるようでっせ。あまり有名ではありませんが、それなりの使い手かと思いますだ」
「それだけではないだろう」
シウバの指摘通りに陣形の両翼からワイバーンが飛び立つ。
「シウバ! きちんと説明してもらうよ!」
「勝負ッス! こんどこそケリをつけるッス!」
レイクサイド召喚騎士団第5部隊隊長「フェンリルの冷騎士」ヘテロ=オーケストラと「疾風」ユーナがスクラロ軍の陣形をかき乱す。そしてその乱れた陣形に特大の氷の魔法が走った。
「やっちゃって! リリス!」
「はい、ご主人様!」
第4部隊隊長「深紅の後継者」テトの召喚したリリスの氷魔法であった。たまらずに後退を余儀なくされるスクラロ軍。しかしその「魔装」で身を包んだ軍に損害は軽微である。
「こりゃすごい」
自身が流れ弾に当たらないようにするのが精いっぱいのフォレストはゆっくりと本営へと近づく。
「出たぞ! レッドドラゴンだ!」
ランドルフ軍の中に突如レッドドラゴンが出現する。
「いたね! 先生!」
それに呼応して本陣の中で叫ぶスクラロ族が一人。変装しているが、それがヨシヒロ神であると解放した魔力が物語る。やはり、これは「大同盟」側の誰かを釣るための罠であった。そしてそれに引っかかったのが「大召喚士」ハルキ=レイクサイドなのである。いや、それはわざとなのかもしれない。
飛行の魔法を使い飛び出していくヨシヒロ神。迎え撃つのはハルキ=レイクサイドだけではなく「勇者」フラン=オーケストラや、さきほどまでスクラロ軍を押していたヘテロ、テトなどである。ユーナとマジェスターのみがシウバの本陣への特攻をやめていない。
「ノーム玉! ウインドドラゴン!」
あっと言う間にノームで覆われるヨシヒロ神。そしてその間にウインドドラゴンに乗ったハルキ=レイクサイドは主だったものを乗せて南ではなくて北へと飛ぶ。
「そこでノームにまみれてろっ! いくぞ、今のうちに世界樹の塔を破壊するんだ!」
「待てぇ!」
ノームを打ち払い、ヨシヒロ神が追う。そして取り残されるスクラロ軍。レイクサイド召喚騎士団で残っているのはユーナとマジェスターのみである。
「今こそ、力を示せ! オーブリオン騎士団よ!」
ランドルフ=マートンが騎士団へ檄を飛ばすと陣形が入れ替わる。少しずつ後退していた形から楔状の攻撃型へと移行した。これから総攻撃をしかけるつもりなのだろう。しかし、相手はヨシヒロ神が抜けたとはいえ、スクラロ軍である。1人1人の強さが違う。そして人数も多かった。だが、この男がいる。
「出てこい、偽物めぇ!!」
特大の「氷の槍」がスクラロ軍の中心部に走った。魔装の軍隊を薙ぎ払う大きさであり、レイクサイド騎士団の中ではあれを凌ぐのはマジシャンオブアイスくらいであろうという噂されている。しかし、対外的にはマジェスターはその所属部隊のせいで全くの無名であったりもする。
「シウバ様が出るまでもねえ! 俺が相手してやるだ!」
スクラロ族の1人が前に出た。おそらくは将校なのだろう。なかなか精強な魔装の鎧を着ている。
「邪魔だ!」
しかし、そのスクラロ族はマジェスターの一太刀で絶命する。その剣に宿るのは氷属性の魔力であり、それは彼の主の得意技でもあった。しかし、剣を合わせたスクラロ族の芯から凍らせるその威力はかつて主人が使っていたそれの比ではない。
スクラロ族の将校を切り伏せたマジェスターはそのままフェンリルを中央へ進める。彼を止めようと幾人ものスクラロ族が立ちふさがるが、何人もの犠牲が出ているようだ。そこに両翼の部隊からの援軍が中央へ押し寄せた。マジェスターが率いる先陣を押しつぶす形になる。
「やらせないよ!」
空から降り注ぐ巨大な塊、「疾風」ユーナの召喚したクレイゴーレムが2体、それぞれの援軍の先端に着陸する。かなりの人数を巻き込んでクレーターを形成したのちに、「疾風」ユーナ自体がワイバーンで切り込む事によって先陣を包囲しようとしていたスクラロ族は散り散りになってしまった。
「す、すげえな」
これならば1人1人が魔力で負けているオーブリオン騎士団でも押し勝てる。徐々にランドルフの軍が押しているのが分かる。すでに数百人のスクラロ族がやられているようだ。対してランドルフの軍に大きな損害は出ていない。
「出てこぉい! 偽物めぇ!」
「相変わらずだな……剣舞!!」
突撃中だったマジェスターが切り付けられ、剣で受けたにもかかわらずフェンリルから吹っ飛ばされる。後ろで受け身を取って起き上がるマジェスター。そしてそこにいたのはフルフェイスを被ったシウバであった。噛みつこうとしたフェンリルが返り討ちに合い、強制送還される。
「出たな! 偽物ぉ!」
「…………」
さきほどの氷属性の剣で切りかかるマジェスター。それにこたえるかのように炎属性の剣で撃ち合うシウバ。魔力ではマジェスターの方が上かもしれなかったが、剣技ではシウバに軍配が上がるようだ。
「ぐっ!」
またしても切り飛ばされるマジェスター。今度はレイクサイド製のミスリルの鎧に傷がついている。
「させないよ!」
上空から急降下するワイバーンにそれの攻撃を瞬時に躱すシウバ。両者のやり取りに介入できる者はこの近辺にはいなさそうである。
「ごめん、ユーナ」
炎の剣がワイバーンを両断する。ユーナは空中に投げ出されるが、着地寸前にもう一頭のワイバーンを召喚して落下を免れた。まるで申し送りがされていたかのような攻防に周囲の戦闘が一時的に収まるほどである。
「お前らじゃ、俺を止められないよ」
シウバの両手の剣に宿る炎がさらに強くなった。さきほどのマジェスターとの攻防よりもさらに強く、さらに大きくなる。この光景を目にすると、ユーナとマジェスターに勝ち目がないように見える。両者の表情もそれを物語っていた。だが…………。
「お前にそれはもったいない」
シウバの左の肩に下から上にかけて炎が燃え上がる。焼き切られた左腕を奪うとシウバに蹴りを入れてフォレストは距離を取る。
「これはもらっておく、腕はヨシヒロ神が生やしてくれるんだろ?」
そういうとフォレストは切り取ったシウバの左腕を炎の破壊魔法で焼き払い、バックラーと剣を回収し、身に着けた。とっさの事に反応できていないシウバ、そしてそれを見ているだけしかできないユーナとマジェスター。
「だめよ! それは!」
ユーナが叫ぶがフォレストはバニッシュをかけて身を消す。
「これはこいつにはふさわしくない」
それだけの言葉を残すとフォレストはその場から消え去った。戦場に残されたシウバは左腕がなくなった事で劣勢を悟る。
「撤退だ!」
その場をスクラロ族の他の将校に任せて、シウバは撤退の指揮をとりだした。
「あ、待て! アイスストーム!」
マジェスターが阻止しようとするが、さきほどのダメージで動きが悪くなっている。
結局、シウバ率いるスクラロ族はバンシの町まで撤退し、ランドルフの軍は追撃を諦める形となってオーブリオンまで引き上げた。
「ユーナ様、申し訳ありません。シウバ様の偽物を討ち取るどころか、大切なシウバ様の剣と盾をどこの馬の骨とも分からぬ輩に奪われてしまうなどと……」
「あの人のあの鉄の剣…………どこかで見た覚えがあるんだけど? マジェスターは心当たりない?」
「さて、あのようなみすぼらしい剣の持ち主なんぞ、記憶にはございませんが……」
ユーナはそれを思い出せずにいた。
***
「くっそぉー、また逃げられた!」
スクラロ島ではウインドドラゴンを取り逃がしたヨシヒロ神がナトリ=スクラロに慰められていた。
「シウバたちを呼び戻しましょう。やはり、こちらが手薄になった時点で世界樹の塔を狙ってくる算段だったのではと思います」
「そうだね、今回の収穫はなしか。たしかにこれ以上離れると僕でもきつい。シウバ達には帰ってきてもらおう」
こうしてオーブリオン大陸へ進駐していたスクラロ軍はスクラロ島へと戻る事になった。
***
「いやあ、最後死ぬかと思ったぜ」
戦場をバニッシュした状態で駆けながら、フォレストはマジェスターの無差別アイスストームを必死で躱し続けた。若干食らった。
「フォレスト! 生きてたんだねって、大丈夫!?」
左半身が氷まみれのフォレストはなんとか集合地点にまで来る事ができていた。片手にはアダマンタイト製の剣とバックラーを持っている。ガウディたちが駆け寄ってくる。
「なんとか生きてる……」
慌ててサキが回復魔法をかける。見た目は派手だが、氷がついているのは表面だけのようだ。すぐにフォレストは回復する。
「シウバの左腕を切り落としたから、ランドルフ軍が負ける事はないだろう。両軍ともに撤退したか?」
「うん、スクラロ軍はそこそこの損害が出たみたい。ランドルフ様の軍はあんまり死んだ人はいなかったようだよ」
「そりゃ、良かった」
氷がとれた左手にバックラーと剣を付け直す。
「これがシウバの剣と盾? 今後はこれをつけるの? そしたらこのボロボロの剣は捨てるの?」
ガウディが矢継ぎ早に質問してくる。
「どうすっかな? それにこの鉄の剣は捨てないよ。この相棒にも思い出がたくさんあるからな」
フルフェイスの高級そうな兜を投げ捨てたフォレストは鉄の剣をなでながら言う。
「ユーナもマジェスターも無事で良かった…………」