表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あなたへ...2015年8月

花火

作者: あずま

花火は送り火だって知らなかった


世の中のことは知らないことだらけ


自分の世界しか分からない


あなたが死ぬ必要はなかった

あなたの生きる道はあったはずと

どんなに願っても


あなたの心の中に

あなたの生きる道はなかった

苦しくて

毎日毎日

苦しくて


唯一の道が

死ぬことだったんだね


そう思える

あの春の日から

毎日毎日

苦しくて


唯一の道は

あなたが側にいくことしかないと思う


でも

私が楽になることは

家族を今以上に苦しめること


そう思って

空を見上げると

花火大会の花火が

いろとりどりに

空を

染める


花火はお盆の

送り火と同じだって

テレビが言ってた


あなたを

思い出しながら

あなたが

側にいないと

思い出して


あなたと

見上げた花火を

思い出して

花火から目をそらして

空を見上げると

夏の通り雨のあと


降るような星空だった

とても

綺麗な星空が広がっていた


ああ

春からずっと

一度も

空を見ていなかった


その前から

ずっと

忙しい

忙しいとずっと

空を見ていなかった


星空だけじゃなくて

きっと

忙しい

忙しいとずっと

あなたと向き合っていなかった


ごめんね

ごめんね


あなたの生きる道

一緒に見つけてあげられなかった


許してもらえないと思うけど

あなたがあの日から

2年間耐えたように


これから

お母さんも

耐えていくよ


ごめんね

ごめんね


これから

どんなに苦しくても

あなたと

向き合っていくから







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ