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太陽姫と月王子  作者: 杏樹
第一章
2/5

第1章 2

 森に一番近い家の扉が開いて、女性が出てきた。女性は太陽が描かれたペンダントを身に着けている。

「リリー、どこに行っていたの」

「トーマと森に行ってきたのよ」

「もう、二人とも森は危ないと何度言ったらわかるのかしら」

女性は、少年と少女――トーマとリリーを呆れ顔で見ている。

「それよりお母さん、猫、飼いたいんだけど駄目?」

リリーが子猫を見せながら言う。子猫は周囲を舞う蝶を不思議そうに見ている。

「……仕方がないわね。ちゃんと面倒見てあげるのよ」

「やった、有難うお母さん」

リリーが子猫を連れ、家へと入っていったのを見届け、トーマも家へと向かった。トーマの家はリリーの家の三軒隣だ。家の扉には月の彫刻が為されている。

「トーマ、またリリーと森に行ったの?」

奥から、トーマよりも四、五歳年上の少女がやってきて尋ねる。

「ターシャ姉さん。なんで分かるの」

「リリーの声はよく聞こえるわよ。母さんの耳に入らないように気をつけなさい。心配するに決まってるもの」

「分かってるよ」

「あと、その猫、すぐ母さんに見せてあげなさい。きっと喜んで可愛がるわ」

「うん!」

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