太陽姫と月王子
あるところに、双子の兄弟がいました。
その年は、悪い虫がたくさん発生してしまったので、作物が上手く実りそうにありませんでした。
そこで、双子の兄は、太陽にお願いをしました。
「どうか、秋に実りがもたらされるようにして下さい」
太陽は言いました、
「よし、しっかり日を当てて、作物を育ててあげよう」
一方、双子の弟は、月にお願いをしました。
「どうか、秋に実りがもたらされるようにして下さい」
月は言いました、
「よし、夜に寒くして、虫を追い払ってあげよう」
秋になり、無事一年を過ごせるだけの収穫が得られました。双子の兄は、
「僕が太陽にお願いをしたからだ」
と言います。双子の弟は、
「僕が月にお願いをしたからだ」
と言います。しまいには、二人でおおげんかになってしまいました。そしてとうとう双子の兄弟はミクルア大陸の東と西に、分かれてしまいました。それぞれの子孫もまた、それぞれ太陽と月の加護を信じ、その地で生きていきました。
太陽を信仰するアデンタが東に、月を信仰するナラールが西にいるのは、この双子が東西に分かれたためだと言われています。
その年は、悪い虫がたくさん発生してしまったので、作物が上手く実りそうにありませんでした。
そこで、双子の兄は、太陽にお願いをしました。
「どうか、秋に実りがもたらされるようにして下さい」
太陽は言いました、
「よし、しっかり日を当てて、作物を育ててあげよう」
一方、双子の弟は、月にお願いをしました。
「どうか、秋に実りがもたらされるようにして下さい」
月は言いました、
「よし、夜に寒くして、虫を追い払ってあげよう」
秋になり、無事一年を過ごせるだけの収穫が得られました。双子の兄は、
「僕が太陽にお願いをしたからだ」
と言います。双子の弟は、
「僕が月にお願いをしたからだ」
と言います。しまいには、二人でおおげんかになってしまいました。そしてとうとう双子の兄弟はミクルア大陸の東と西に、分かれてしまいました。それぞれの子孫もまた、それぞれ太陽と月の加護を信じ、その地で生きていきました。
太陽を信仰するアデンタが東に、月を信仰するナラールが西にいるのは、この双子が東西に分かれたためだと言われています。