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世界女王は、彼にだけ勝てない  作者: てへろっぱ


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42/48

第四十二話 勝つ必要がなくなったから、挑める


優勝者特典。


SPECIAL EXHIBITION MATCH。


対戦相手。


NO NAME。


申請。


ACCEPT。


DECLINE。


黒瀬レナの指は。


ACCEPTの直前で止められていた。


月城ユイ。


確認します。


レナ。


何を。


ユイ。


私たちが。


今、この対戦を望む理由です。


レナ。


戦いたいから。


即答。


ユイ。


それだけですか。


レナ。


それ以外いる?


会場の大型スクリーンにも。


同じ選択画面が映っている。


観客から声が上がる。


ACCEPT。


ACCEPT。


ACCEPT。


最初は。


一部だけだった。


やがて。


会場全体へ広がっていく。


世界大会の優勝者。


三人の女王。


その三人が。


唯一勝てなかった相手。


正体不明。


姿も。


声も。


所属も。


何も公開されていない。


NO NAME。


観客が望む。


大会運営も。


きっと望んでいる。


最後に。


最強が誰なのか。


公開の場で決めることを。


スタッフ。


選択時間は、残り六十秒です。


レナ。


短い!


ユイ。


意図的でしょう。


ミカは。


ACCEPTの文字を見る。


胸が熱い。


戦いたい。


撃ちたい。


確かめたい。


今の自分たちなら。


師匠に届くのか。


Rogue。


Aegis。


CROWNED。


MOSAIC。


すべてを越えた。


以前の三人ではない。


NoNameの分析にもなかった一歩を。


何度も選んだ。


優勝した。


今なら。


勝てるかもしれない。


ミカ。


私も。


ミカ。


挑戦したいです。


レナ。


二対一。


ユイ。


まだ私の意見を聞いていません。


レナ。


ユイもやりたいでしょ。


ユイは。


すぐには答えなかった。


大会中。


敵として戦った時よりも。


長く。


画面を見ている。


ユイ。


一語で理由を言いましょう。


レナ。


今?


ユイ。


はい。


Crownlessの規則。


意見が分かれた時。


一語の理由を先に出す。


レナ。


戦いたい。


ミカ。


確かめたい。


二人の視線。


ユイへ。


ユイ。


守りたい。


レナ。


何を。


ユイ。


一文で説明します。


選択時間。


残り五十秒。


ユイ。


NoNameさんの選択を。


レナ。


師匠の?


ユイ。


はい。


ユイ。


この特典を申請すれば。


世界中が。


NoNameへ対戦を求める。


運営が。


公式に連絡する。


断れば。


三人の世界女王から逃げたと。


そう言う者も出る。


NoNameは。


表へ出ない。


大会へ参加しない。


配信しない。


自分の戦績も残さない。


その選択を。


ずっと続けている。


優勝者特典という形で。


三人がACCEPTを押せば。


彼の意思とは関係なく。


巨大な舞台の中央へ引っ張り出すことになる。


レナ。


でも。


レナ。


ノーが嫌なら断れる。


ユイ。


本当に。


ユイ。


自由に断れますか。


会場。


ACCEPTの大合唱。


大型スクリーン。


NO NAME。


世界中の視聴者。


大会優勝者からの挑戦。


ここで断る。


選択肢としては存在する。


だが。


断った後。


何を言われるか。


誰でも想像できる。


レナの指が。


少しだけ下がった。


ミカ。


挑戦権そのものが。


ミカ。


師匠を断れない場所へ置く。


ユイ。


はい。


ユイ。


戻る場所を。


呪いにしない。


それは。


Crownlessが覚えたこと。


戻ってこられる場所を作る。


だが。


必ず戻れと縛らない。


選べるままにする。


挑戦も同じ。


戦える場所を作る。


だが。


戦えと縛らない。


ミカは。


NoNameの表示を見る。


オンライン。


観戦者。


何も言わない。


確認します。


そう言った。


対戦するとも。


しないとも。


まだ答えていない。


彼自身が。


規定を調べ。


条件を確認している。


その途中で。


三人がACCEPTを押す。


世界中の期待を。


彼へ背負わせる。


ミカ。


私。


ミカ。


戦いたいです。


ユイ。


はい。


ミカ。


でも。


一度止まる。


ミカ。


師匠が。


戦いたいかは。


まだ聞いていません。


レナ。


じゃあ聞けばいい。


ユイ。


今、聞きますか。


レナ。


ディスコードで。


ユイ。


それでは。


ユイ。


NoNameさんに決めさせることになります。


レナ。


対戦するかは。


ノーが決めることでしょ。


ユイ。


はい。


ユイ。


ですが。


ユイ。


私たちが。


この特典を使うかは。


私たちが決めることです。


NoNameへ。


聞く。


公開対戦を望みますか。


彼が。


望むと言えばACCEPT。


望まないと言えばDECLINE。


一見。


正しい。


だが。


今。


彼は三人の優勝を見た。


応援していると。


はっきり言った。


三人が。


戦いたいと言えば。


自分の希望より。


三人のために受ける可能性がある。


レナ。


ノーなら。


やりそう。


ミカ。


はい。


ユイ。


だから。


ユイ。


私たちの選択を。


NoNameさんへ託しません。


残り四十秒。


スタッフ。


まだ選択されていません。


観客の声。


ACCEPT。


ACCEPT。


ACCEPT。


レナが。


会場を見た。


レナ。


ムカつく。


ミカ。


観客に?


レナ。


この空気。


押せ。


戦え。


最強決めろ。


誰も。


NoNameが何を望むか。


見ていない。


三人が。


どうしてここまで来たかも。


関係ない。


最後に。


正体不明の最強を倒せるか。


それだけ。


大会での勝利も。


Crownlessの三人も。


NoNameへの挑戦者として。


まとめられていく。


レナ。


うちら。


ノーと戦うために優勝したんじゃない。


ユイ。


はい。


ミカ。


大会に勝つために。


レナ。


戦った。


Rogueを倒した。


Aegisへ勝った。


CROWNEDと。


互いに変わった。


MOSAICと。


仲間を交換して戦った。


そのすべてが。


NoNameへの挑戦権を得るための前座ではない。


三人自身の勝利。


相手チームと作った。


一つずつの結果。


ミカ。


この優勝を。


ミカ。


師匠へ挑戦するための資格にしたくありません。


ユイ。


受け取りました。


レナ。


でも。


レナは。


まだACCEPTを見る。


戦いたい。


それは消えない。


レナ。


断ったら。


レナ。


もう戦えないかもしれない。


ミカの胸にも。


同じ怖さがあった。


NoNameは。


大会へ出ない。


公式戦も。


配信も。


公開対戦も。


これまで断ってきた。


今。


世界大会運営が用意した。


唯一の挑戦権。


これを逃せば。


次はないかもしれない。


ユイ。


レナさん。


レナ。


何。


ユイ。


勝つ必要があるから。


ユイ。


戦いたいのですか。


レナ。


違う。


早い。


レナ。


戦いたいから。


レナ。


勝ちたい。


ユイ。


では。


ユイ。


この特典でなくてもよいはずです。


レナが止まる。


公開の舞台。


賞品。


世界中の前。


それが必要なのではない。


NoNameと。


三人で。


本気で戦いたい。


それだけ。


ミカ。


師匠が。


自分で選んだ場所で。


レナ。


うちらが。


自分で選んだ時に。


ユイ。


はい。


残り三十秒。


三人の意見。


揃い始める。


だが。


最後に。


一つ。


ミカ。


DECLINEを押したら。


ミカ。


逃げたと思われます。


レナ。


言わせとけ。


ユイ。


星野ミカさん。


ミカ。


はい。


ユイ。


証明したいですか。


ミカは。


自分の胸を見る。


世界へ。


逃げていないと。


NoNameへ勝てると。


優勝者は。


次の最強へ挑むべきだと。


証明。


そのためにACCEPTを押す。


危険ワード。


撃って。


勝って。


自分が正しいと見せる。


ミカ。


証明したいです。


ユイ。


受け取りました。


レナ。


使う?


ミカは。


もう一度。


選択画面を見る。


ACCEPT。


DECLINE。


そして。


NoName。


戦いたい。


だが。


この場所ではない。


証明したい。


だが。


観客の期待へ従うためではない。


ミカ。


保留します。


ユイ。


はい。


レナ。


受け取った。


残り二十秒。


ユイ。


最終確認。


ユイ。


ACCEPTを選ぶ人。


誰も手を上げない。


ユイ。


DECLINEを選ぶ人。


ミカ。


レナ。


ユイ。


三人。


ミカが。


カーソルを。


DECLINEへ。


レナ。


待って。


ミカの手が止まる。


レナは。


ACCEPTを見る。


数秒。


そして。


自分の指を。


ミカの手の上へ置いた。


レナ。


三人で押す。


ユイも。


手を重ねる。


ミカ。


はい。


三。


二。


一。


三人で。


DECLINE。


決定。


大型スクリーンが変わった。


EXHIBITION MATCH


DECLINED


会場。


静寂。


先ほどまでの大歓声が。


一瞬で消えた。


実況も。


言葉が出ない。


やがて。


どよめき。


なぜ。


逃げたのか。


戦わないのか。


観客席の一部から。


不満の声も上がる。


レナ。


やっぱ腹立つ。


ユイ。


想定内です。


ミカ。


はい。


スタッフも。


驚いている。


スタッフ。


確認します。


スタッフ。


優勝者特典を辞退されますか。


ユイ。


はい。


スタッフ。


変更はできません。


レナ。


わかってる。


スタッフ。


理由を。


ユイは。


ミカとレナを見る。


誰が答える。


三人とも。


同じ場所。


ミカ。


私が話します。


レナ。


託す。


ユイ。


受け取ってください。


ミカは。


ステージ中央へ。


マイク。


今大会で。


初めて。


NoNameについて。


公の場で話す。


実況。


星野選手が、辞退理由を説明するようです。


ミカは。


会場を見る。


ACCEPTを求めた人々。


配信の向こう。


世界中。


そして。


姿のないNoName。


ミカ。


私たちは。


ミカ。


NoNameと戦いたくないから。


ミカ。


この特典を辞退したのではありません。


ざわめきが少し止まる。


ミカ。


戦いたいです。


ミカ。


勝ちたいです。


レナが。


後ろで大きく頷く。


ミカ。


ですが。


ミカ。


NoNameは。


大会の賞品ではありません。


会場が静かになる。


ミカ。


私たちが優勝したから。


ミカ。


対戦を強制できる相手でもありません。


ミカ。


彼が。


表へ出ないことを選び。


ミカ。


名前も。


姿も。


声も。


明かさないことを選んできたなら。


ミカ。


私たちは。


その選択を。


優勝者の権利で壊したくありません。


画面。


NO NAME。


文字だけ。


それ以上は。


何もない。


ミカ。


今大会で。


私たちは。


戻れる場所を作ることと。


戻ることを強制することが。


違うと学びました。


ミカ。


戦える場所を作ることと。


戦えと迫ることも。


同じではありません。


ユイが。


静かにミカを見る。


レナも。


もう不満そうな顔をしていない。


ミカ。


だから。


この公開対戦は辞退します。


少し間。


ミカ。


でも。


ミカ。


NoNameに勝つことを。


ミカ。


諦めたわけではありません。


会場の空気が変わる。


ミカ。


いつか。


ミカ。


私たちと彼が。


互いに戦うことを選んだ時。


ミカ。


Crownlessは。


本気で挑戦します。


ミカ。


その時は。


ミカ。


勝ちます。


レナ。


絶対勝つ!


マイクの外から。


レナの声。


会場へ響く。


一部から。


笑い。


そして。


拍手。


小さく。


最初は。


CROWNEDの選手席。


三人。


拍手。


次に。


MOSAIC。


ARIA。


GLASS。


BLADE。


Rogue。


Aegis。


今大会で戦った選手たちが。


順に立ち。


拍手する。


観客も。


少しずつ。


拍手へ変わる。


ACCEPTを求めた声より。


大きく。


長く。


NoNameを。


引きずり出さない。


それでも。


勝つ意思は捨てない。


Crownlessの選択。


ミカは。


マイクを戻す。


レナ。


よく言った。


ユイ。


はい。


ミカ。


手が震えています。


レナ。


試合より?


ミカ。


少しだけ。


三人が。


小さく笑う。


ディスコード。


NoNameから。


メッセージ。


NoName。


ありがとうございます。


いつもの。


良いです。


でも。


正しいです。


でもない。


ありがとうございます。


ミカの胸が。


温かくなる。


ミカ。


師匠。


NoName。


はい。


ミカ。


戦わないと決めたわけではありません。


NoName。


確認しました。


レナ。


じゃあいつやる。


ユイ。


レナさん。


レナ。


今聞くくらいいいでしょ。


NoNameの入力表示。


出る。


消える。


NoName。


この公開対戦について。


NoName。


運営から。


事前の参加確認はありませんでした。


レナ。


やっぱ勝手に作ってた!


ユイ。


予想はしていました。


ミカ。


師匠が断れば。


NoName。


私の辞退が。


大会終了後に発表される予定だったようです。


レナ。


性格悪い。


ユイ。


私たちがACCEPTした後で。


NoName。


はい。


世界女王たちは挑戦した。


NoNameは断った。


運営にとって。


どちらでも話題になる。


対戦が成立しても。


不成立でも。


注目を集められる。


NoName。


現在。


運営へ抗議しています。


レナ。


大会終わっても運営と戦ってる。


ミカ。


師匠らしいです。


NoName。


ただし。


三人が画面を見る。


NoName。


一つ。


NoName。


訂正があります。


ユイ。


何でしょうか。


NoName。


私は。


NoName。


皆さんとの対戦そのものを。


NoName。


望んでいないわけではありません。


三人が。


同時に止まった。


レナ。


やるの?


NoName。


条件によります。


レナ。


面倒。


ミカの胸が。


強く鳴る。


NoNameが。


自分から。


三人との対戦を。


否定しなかった。


以前なら。


曖昧にした。


参加しません。


必要ありません。


それで終わっていたかもしれない。


今は。


条件による。


戦う可能性を。


残している。


ユイ。


どのような条件ですか。


NoName。


公開しないこと。


NoName。


個人情報の提示を求めないこと。


NoName。


大会運営やスポンサーを介さないこと。


NoName。


賞金。


称号。


ランキング。


記録。


NoName。


そのすべてを。


NoName。


勝利条件に含めないこと。


レナ。


いつもの対戦じゃん。


NoName。


はい。


ミカ。


私たちだけで。


NoName。


はい。


ユイ。


三対一ですか。


NoName。


それは。


一度止まる。


NoName。


対戦形式を。


NoName。


まだ決めていません。


レナ。


逃げ道作ってる。


NoName。


公平な形式を確認しています。


レナ。


確認長い。


ミカは。


笑いそうになる。


いつものNoName。


それでも。


以前とは違う。


対戦しないための確認ではない。


戦うための。


条件確認。


表彰式。


スタッフが。


三人へ移動を求める。


優勝トロフィー。


中央。


Crownlessの名前。


冠はない。


だが。


世界大会の頂点。


三人が。


壇上へ。


MOSAICも。


準優勝。


CROWNED。


Aegis。


Rogue。


戦った相手たち。


全員。


会場。


拍手。


優勝トロフィーが。


三人へ渡される。


レナ。


重い。


ユイ。


一人で持たないでください。


ミカ。


三人で。


三人が。


手を添える。


誰か一人の冠ではない。


三人。


Crownless。


写真撮影。


フラッシュ。


歓声。


その最中。


ミカの端末が震えた。


大会運営の通知ではない。


ディスコード。


NoNameから。


ファイル。


PRIVATE MATCH REQUEST


送信者。


NoName。


宛先。


Crownless。


ミカの手が止まる。


レナ。


何。


ミカ。


師匠から。


ユイも画面を見る。


申請内容。


非公開対戦。


観客なし。


録画なし。


戦績保存なし。


外部公開禁止。


参加者。


NoName。


Hoshino Mika。


Tsukishiro Yui。


Kurose Rena。


開催日時。


未定。


対戦形式。


協議。


目的。


一文。


現在のCrownlessを、対戦相手として確認する。


レナ。


来た。


ミカの胸が。


強く。


何度も鳴る。


自分たちが。


優勝者特典で。


NoNameを呼び出すのではない。


NoNameが。


自分の意思で。


三人へ。


対戦を申し込んだ。


ユイ。


師匠から。


ミカ。


はい。


レナ。


挑戦状。


申請画面。


ACCEPT。


DECLINE。


先ほどと同じ。


二つ。


だが。


意味は。


まったく違う。


観客の圧力はない。


運営も。


賞品も。


称号も。


世界最強の証明も。


何もない。


ただ。


四人が。


互いに。


戦いたいか。


それだけ。


レナの指が。


すぐにACCEPTへ。


今度は。


ユイが止めなかった。


ミカも。


止めない。


ユイ。


一語で理由を。


レナ。


勝ちたい。


ミカ。


戦いたい。


ユイ。


進みたい。


三人。


意見。


一致。


レナ。


三人で押す。


ミカ。


はい。


ユイ。


託します。


三人の指が。


ACCEPTへ。


同時に触れた。


PRIVATE MATCH


ACCEPTED


NoNameから。


一文。


NoName。


確認しました。


続く。


NoName。


では。


NoName。


次は。


NoName。


私が。


NoName。


皆さんを倒します。


レナ。


言ったな。


ミカ。


師匠。


ユイ。


受け取りました。


世界大会。


優勝。


その直後。


世界女王たちは。


ようやく。


公開の最強を証明するためではなく。


自分たち自身の意思で。


彼へ挑む。


今度は。


師匠と教え子ではない。


分析者と。


分析される三人でもない。


NoNameと。


Crownless。


四人が。


互いを。


対戦相手として選んだ。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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