第2部 第9章:最終決戦の序幕
シーン9-1:白峰の反撃
夜の工場。
全館の照明が消え、わずかに赤い非常灯が揺れる。
白峰が静かに現れた。
「リアナ、ルカ…君たちはここまでだ」
リアナは立ち上がり、ルカを前に出す。
「私たちは、もう逃げません」
白峰は笑みを浮かべる。
「いいでしょう。ならば、力のすべてを見せてもらう」
その瞬間、空間が揺れ、黒い影のような圧力が押し寄せる。
異世界の残滓を思わせる“魔力の波動”だ。
リアナは身構え、魔力の光を両手に集める。
ルカも負けじと、微かに揺れる魔力の痕跡を呼び起こす。
「私も…戦う!」
二人の力が交錯し、工場内に白と黒の光が奔る。
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シーン9-2:仲間たちの支援
その時、工場の仲間たちが駆けつけた。
「リアナ! 俺たちも一緒だ!」
「ルカも守る!」
佐藤、小林、森川…社員たちが一致団結し、光の力に反応するように、現場の機械や設備がリアナたちを守るように動き始めた。
白峰は目を見開く。
「なるほど…人間の連帯か…」
リアナは叫ぶ。
「仲間の想いは、どんな力にも負けない!」
光と影の渦が、工場を包み込み、異世界の力と現代社会の力が初めて完全に融合する。
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シーン9-3:白峰の決意
白峰は静かに息を吐く。
「ここまでか…いや、まだ終わらせない!」
彼は魔力を最大限に解放し、圧倒的な黒い波動を周囲に広げる。
床や天井が軋み、工場全体が戦場と化す。
ルカが怯えそうになるが、リアナが肩を抱き、目を見据える。
「大丈夫、私たちは一人じゃない」
その言葉にルカは涙を浮かべ、魔力をさらに強く反応させる。
二人の魔力が融合し、白峰の攻撃を打ち返す光の盾を形成。
白峰は一瞬怯む。
(この力…聖女の力だけではない、
現代社会の“人間の意志”と完全に結びついている…!)
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シーン9-4:序幕の終わり
光と闇のぶつかり合いの中、白峰は後退し、暗闇の中へ消える。
だが、その瞳だけが、冷たく光ったままだ。
リアナは息を整え、ルカの手を握る。
「これで…一旦止められました」
ルカは震えながらも微笑む。
「でも…また来ますよね、白峰さん」
リアナは頷き、夜空を見上げる。
「ええ。でも私たちは、守るべきものを守る」
遠くに見える街の灯が、二人と仲間たちの決意を照らす。
異世界の影と現代社会の戦い――
最終決戦の幕は、今まさに上がったのだ。




