95話 作戦会議
はぁ・・・はぁ・・・
(な、何よ・・・雪女さんって・・・あんなに怖かったっけ!?)
迅姫亜沙波は、先程迄の雪女と見比べ、情緒の緩急に、驚愕し、日和っていた。
・・・
『どうした藍那・・・此処に乗り込んできて・・・戦争か?』
リキューラ・スペクラムは、雪女の前まで歩き、立ち止まり、雪女の顔を見上げ、話した。
・・・
『私のご主人様が・・・死んだ』
・・・!!?
「え・・・?あの人が・・・?」
うん・・・
・・・
『誰に殺されたか、見覚えはあるの?』
スペクラムは口を開いた。
・・・
『両性具有の奴と白髪ロングヘアの男に連れて行かれて、それで追いかけてたの、そしたら・・・近くで血の匂いがして・・・其処に辿り着いたら・・・』
その男・・・が死んでた?
そう
・・・
その場に、少しの静寂が訪れた。
『絶対にご主人様を殺したのはあの二人・・・許さん』
そう言いながら、雪女はその場から離れようとした───
ガシッ!
!?
雪女は突如、亜沙波に右手を掴まれた。
『ど、どうした・・・?』
ゆ、雪女さん・・・
「少し・・・作戦会議でもしませんか?」
✡✡✡
それで
『作戦って?』
雪女は胡座をかき、スペクラムは正座、亜沙波は女の子座りをし、三角形の様な形になり、お互いを見ていた。
・・・
「雪女さんって、敵の実力とかって、ちゃんと確認してから、そう言う事を言ってるんですか?」
・・・心配してくれてる?
右膝に右肘を置き、頬杖を付きながら、雪女は言った。
はい
「このまま敵の情報を何も知らず、無計画で、一人で行ってみてください」
「絶対に、返り討ちにあいますよ?」
亜沙波は、両手を床に着け、膝.手で歩き、雪女に近付きながら言った。
・・・大丈夫
『私は強い、例え・・・相手が多勢だろうと、一人でどうにかする』
・・・はぁ
亜沙波はため息をついた。
「そんな無茶な事をして、佳観阿さんが喜ぶと思います?」
・・・
「それで雪女さんが死んでしまったら、その後はどうするんですか!!」
バァン!
亜沙波は思いっ切り床を叩いた。
・・・
た、確かに・・・
『私が死んじゃったら、ご主人様が悲しむ・・・それだけは絶対にやだ!』
「そう!!それで?」
『もう少し慎重に行動をする!』
雪女は立ち上がり、大声で言った。
「そう!そうだよ!!」
亜沙波も立った。
・・・とうしたらいい?
雪女は、亜沙波の方を見ながら、小さな声で言った。
・・・?
「どうするって・・・自分で考えた方が・・・」
『一緒に考えて!!』
え、えぇ・・・
✡✡✡
・・・寒い
「全く、雪女さんはいつ、戻って来るの?」
佳観阿ちゃんを捜し出すのに、時間が掛かってるの?
和香は、未だにその場で立って、雪女と佳観阿を待っていた。
ヴゥン
あれ?
『此処に居ると思ったが・・・居ないじゃん、雪の女王』
和香の背後に、突然アルファラインが現れた。
・・・おっ?
『すいませ~ん』
はい?何でしょうか
和香は振り返った───
スタスタ
アルファラインは和香の目の前まで、歩いた。
突然ですが、
『俺の仲間になりませんか?』




