90話 晴天烈火の大雪豪
「次世代の雪の女王・・・リキューラ・スペクラムの事?」
佳観阿は聞いた。
御名答
『そうです、凄いですよね?』
ゆっき〜が雪の女王だった時、側近とか、秘書とかって居たのか?
私は脳内知数が35億あるんで、全ての作業、戦闘、全部1人でやってました。
おぉ〜、じゃあ・・・
「リキューラ・スペクラムって奴は、自分の周りに複数人数居ないと、殆ど何も出来ないんだな」
『絶対そうですね』
2人は、顔を見合っていった。
・・・おい
?
メイディスト・フローラムは、低い声で言った。
『我が主君を・・・馬鹿にするな?』
固有スキル発動 晴天烈火の大雪豪
パキパキッ!パキッ!
す、凄え・・・
「完全に東京ドームじゃん・・・」
フローラムは、自身を中心とする半径3kmに、氷のドームを作った。
・・・そんなオチャラケた態度は、此処迄だ
スッ・・・グッ!
フローラムは右手を上に挙げ、握った・・・
・・・ゴゴゴッ!!
!!?
「な、何だ!?」
佳観阿は大きな揺れを感じ、驚いた───
か、佳観阿ちゃん!!
「て、天井が・・・少しずつ・・・少しずつ此方に落ちてきている!!」
!!?
「お、おいおいおい!!マジか・・・」
ホントに落ちてきてるじゃん!!
佳観阿は上を見た・・・
ホントに徐々に氷の天井が落ちてきていた。
ゆ、ゆっき〜!!
「ど、どうするよあれ!!」
まぁまぁ、落ち着いてくださいよ、ご主人様
「落ち着ける理由ないだろ!あれが落ちて来たら・・・怪我するかもしれないんだぞ!?」
まあ、怪我程度では済まないでしょうね
『まあ・・・これは私に任せてください』
雪の女王の権能発動
・・・ピカッ!
『思いついた!!』
雪女は何かを思いつき、直ぐ行動に移した。
・・・ドドドッ!
パキパキッ!
雪女の目の前から、大きく、綺麗な円錐が現れ、落ち行く氷の天井を突き破った。
・・・ははっ
『流石、主君が唯一持っていない雪の女王の権能を持っている御方・・・やっぱり貴方は強い!!』
でも・・・
『もう、昔みたいに強くはない・・・平和と言う悪環境に心を囚われてしまっている』
・・・残念です
ズッ!!
・・・!?ごはっ!
背後から冷たく、鋭利な物に心臓部分を貫かれ、雪女は大量の血を吐いた。
!?
ゆ、ゆっき〜!!
✡✡✡
・・・パチッ
・・・
(ここ・・・何処?)
佳観阿達がメイディスト・フローラムと戦っている時、約20km離れた所で、迅姫亜沙波は目を覚ました。
周りには、ダーリングラード.リリット.衿間阿嘉都.久遠鎮華.クロムノートが倒れていた。
それにしても・・・
(ここ・・・凄い綺麗・・・)
亜沙波が見ていた光景は、全て氷で出来ている大きな城.キラッキラな大きな椅子が城の中央に有った───
あら、目を覚ました?
そのキラッキラな椅子に、リキューラ・スペクラムが座っていた。
ち、ちょっと・・・
「此処・・・何処?見慣れない所だけど・・・」
亜沙波は胡座をかいて、辺りを見渡した。
・・・そりゃそうじゃん
『だって・・・此処が貴方達が目指していた異界なんだから』
・・・え!?
「ほ、ホントに!?」
うん、ホントに
・・・
「それで、此処は?」
・・・此処?
『此処は・・・ヴェルドア国、私が今、殆ど統治をしている国よ』
雪女の故郷は「ヴェルドア国」です。
ようやく明かしました。
ずっと「■■■国」としてやり、今!明かせました!!




