88話 異界突入
クロムノートがダーリングラード達が戦っている場所に着く、数分前
✡✡✡
それで、和香婆ちゃん
「この世界は、俺が書いた小説の世界なんだよ」
そうなんじゃったか
「その・・・小説?だと、九州に行った後は、何処に向かってるんだ?」
・・・あれ?
(そう言えば、何処に向かってたっけな・・・)
携帯携帯っと・・・
佳観阿はズボンの右ポケットに入れていた携帯を取り出そうとした・・・
・・・あれ?
「ないな・・・何処かに落としたのか?」
何と、佳観阿のポケットには、携帯が入っていなかった。
・・・まあいいか
それより・・・
よっと
スタスタ、ペシンッ!
痛っ!
佳観阿は、全裸でアスマハンと合体している雪女の頭を叩いた。
「どうしたんですか、ご主人様」
・・・今からダーリングラード達のとこに行くぞ
?
『何でですか?』
いやっ・・・少し嫌な予感がしてな
・・・
雪女は少し考えた。
(此処から離れたくない・・・ずっと快楽に溺れたい、だけど・・・)
・・・分かりました
『ご主人様の頼みなら、行きます』
雪女は立ち上がり、近くに捨ててあった服を拾い、着た。
・・・え?
「続きは・・・?もうやらないの・・・?」
アスマハンは、物凄く可愛く言った。
・・・ふふっ
ポンッ
『また・・・後でね?』
・・・分かった
雪女はアスマハンの頭に優しく手を置き、佳観阿の目の前に立った。
じゃあ・・・行くか
はい♡ご主人様♡
佳観阿、雪女、和香の3人は、ダーリングラード達が居る方向に、歩いて向かった・・・
・・・そう言えば
「和香婆ちゃんも行くんだ」
そりゃあ・・・
「孫の戦う所が見たいからな♡」
そうなんだ・・・
(やべえ、普通に見てると、和香婆ちゃん・・・綺麗すぎるな)
普通に付き合えるレベルだわ・・・
✡✡✡
スタスタ
着いたよ、和香婆ちゃん
ほう
「此処が、ダーリングラード?と言う者達が戦っている場所なんだな?」
そうそう
・・・あれは何だ?
和香は、遠く、向こう側を指差した。
?
「何があるんだ・・・?」
紫色の・・・扉しかない?
ダーリングラード達がスペクラムト戦っていた所は、何と、塵1つ無く、紫色の扉しかなかった・・・
・・・なあゆっき〜
「あれって、異界に通ずる奴だよな?」
『はい・・・?そう言えば・・・』
あれって・・・前、凍ってませんでした?
・・・確かに
佳観阿は、紫色の扉の前まで、歩いた。
・・・なあ、ゆっき〜
「これって・・・このまま入ったら、もう異界に着くんだっけ?」
はい、もう・・・新幹線より、スポーツカーより、早く着きますよ
そ、そうなのか・・・
・・・和香婆ちゃんはどうするの?
・・・儂も行くよ?
「良いんですか?怪我したり・・・最悪、死ぬのかもしれないですよ?」
・・・構わないよ?
「儂は何時でも死ぬ準備は出来ている、異国の地でも、縁ある所でも・・・もう怖くはない」
「だから、安心しろ、佳観阿ちゃん」
わ、和香婆ちゃん・・・
「分かったよ・・・じゃあ、一緒に行こ」
そう言いながら、和香の所に行き、手を繋ぎ、扉の前まで行った。
・・・良いなぁ〜
『私も、ご主人様と恋人繋ぎたい・・・』
ああ・・・羨ましい
そう思いながらも、雪女は佳観阿の後を追う様に走った・・・
✡✡✡
じゃあ・・・行くよ?
はい♡
良いよ〜
・・・スタスタ
ヴゥン・・・
3人は、同時に歩き、同時に扉の中に入った・・・
✡✡✡
・・・着いたか・・・
!!?
寒っ!!
「何だよ此処・・・滅茶苦茶寒いじゃん!!」
佳観阿達は、異界にある「ハー・へグラン大陸」の■■■国、雪女の故郷に辿り着いた。




