84話 地球平面説
強烈な・・・気迫?
「そんなの何処にも・・・」
ピシッ、ピシピシッ!
!!?
バッ!
・・・
(な、何も・・・ない?)
迅姫亜沙波は突然、身体中が凍る感覚を覚えた───
ペタペタ
ズルズル・・・
最後まで手を焼かせやがって
『あの久遠鎮華め・・・』
リリット達の前に現れたのは、怒っているリキューラ・スペクラムと、髪を掴まれ、地面に身体を引き摺られている久遠鎮華がいた。
・・・!?
[り、リキューラ・スペクラム!!]
この・・・!!
笏鍾拳
ズガァン!!
ダーリングラードは一人、スペクラムに向かって走り、ジャンプし、顔面に攻撃をした・・・
パキッ!パキパキッ!
だが、スペクラムは攻撃される刹那、咄嗟にスキルの「何でも凍る優雅な結晶」を発動し、氷の盾を作り、身を守った。
クソッ!
ガンガンッ!
ダーリングラードは地面に降り、盾を殴り続けた。
無駄よ
『この盾は、一般人が壊せる様な物じゃ───』
ピシッ!
???
『な、何の音───』
ピシピシッ!
・・・!?
スッ・・・ドガン!!
パリーンッ!!
!!?
『え・・・ヤバっ・・・壊れちゃった!?』
スペクラムが作った氷の盾は、ダーリングラードの力によって、粉々(こなごな)に壊されてしまった。
・・・ははっ
[案外脆いじゃん、弱すぎ]
ピキッ
・・・そう
『何時までその汚い口が開けるか、見ものね』
星位スキル発動 地球平面説
・・・ぐぐぐっ
?
[何だ?いきなり身体が左側に───』
ぐおっ!
!!?
[危険ない!]
ダーリングラードは、身体が左に思いっきり動かされていると感じ、急いで地面に寝っ転がり、コンクリートに手をピタッと付けた。
✡✡✡
はぁ・・・はぁ・・・
[い、一体・・・何が起きたんだ?]
ダーリングラードは困惑した。
何故なら、目に見えている部分だと、至って普通の世界だが、ダーリングラードの身体には、重く、重力が掛かっていた。
・・・けひゃひゃ
『滑稽滑稽、世の頂点の種族である人間が、こんな惨めな姿をしておる、笑えてくるわ』
ダーリングラード、他の仲間達の姿を見て、スペクラムは笑っていた。
はぁ・・・はぁ・・・
[な、何なんだ・・・このスキルは・・・]
・・・
『このスキルは、私が再起不能まで、永久続くスキル』
『そして、これは地球を平面にし、重力も左右両方に流し、倍増させる事が出来るスキルだ』
地球平面説
一部の人々が考えている様な地球の姿にすることが出来る。
重力は上下ではなく、左右になる。
・・・さて
『ここからは私の独壇場だ───』
特殊スキル発動 武器錬成・呱呱流流
スッ
「武器錬成!!皇紀舞剣!」
・・・パキンッ!
ダーリングラードのいる位置から、少し遠くに倒れていた久遠鎮華が突如立ち上がり、スキルを使い、武器を錬成した。
皇紀舞剣
桃、白、黄色の3色で構成されている、長さ1.2mの剣。剣から、花の様な気が溢れている。
!?
『な、何で生きている!!』
・・・決まってるだろ?
「死んだふりだ!!」
スッ・・・ザシュッ!
久遠鎮華は、スペクラムを縦で、真っ二つに斬った。




