81話 慎重に慎重に
な、何でって・・・
「貴方の拒絶反応により、身体が崩壊れたんですよ・・・」
???
『ど、どういう事?』
はぁ・・・はぁ・・・
ボソボソッ
「人と向かい合ったり、話したりを長時間続けると・・・こうなるんです・・・」
・・・?
(声が小さくて全然聞こえなかったけど・・・私のせい?)
雪女は少し考えた。
・・・
(多分違うね、絶対に・・・)
・・・まあ
『取り敢えずは助けとくか』
・・・でもなぁ〜
『回復系統のスキルはないし・・・』
雪女はどうするべきか、右人差し指を曲げ、顎にあてて、考えた。
・・・ピカーン!
『そうだ・・・出来るかどうか、一か八かだけど・・・』
やるしかない!
固有スキル発動 何でも作れる奇跡の結晶
✡✡✡
はぁ・・・はぁ・・・
(く、苦しい・・・辛い・・・誰か助けて・・・)
アスマハンは氷上で、顔を左に向け、息苦しそうにしていた。
ふぅ・・・ふぅ・・・
パキッ!パキパキッ!
・・・?
(な、何の音だ・・・?一体・・・何をしているんだ?)
✡✡✡
パキッ!パキパキ!
・・・よしっ
『出来───』
ドドォン!!
ビクッ!
『な、何!?』
雪女は直ぐ近くで地響きの様な音が聞こえたので、周りを見た・・・
!!?
『な、何これ・・・溶岩?』
スッ・・・
パキパキッ!
!!?
『え!?』
か、勝手に凍った・・・え?
雪女は溶岩を触ろうとした刹那、右薬指から突如、強烈な冷気が勝手に出て、瞬時に溶岩を凍らせた。
・・・チョンチョン
『・・・冷たい』
雪女は右手を伸ばし、慎重に触った。
結果、普通(ふつ〜う)に冷たかった。
・・・スッ
バキバキッ!
雪女は右脚を上にあげ、踵落としをし、粉々に粉砕した。
・・・あっ、そうだ
『アスマハンさん、これ・・・』
スッ・・・
雪女はアスマハンの顔の前に、何かを置いた・・・
✡✡✡
「あ、有難うございま───」
・・・?
「これって・・・何なんですか?」
・・・?それは・・・
『私が丹精を込めて作った氷」
雪女が作ったのは、何の変哲もないただの氷だった。
スッ・・・プルプル
これ・・・
「どうしたら・・・いいんですか・・・?」
アスマハンは震えながら右手を地面に付け、女の子座りをし、氷を持ち、言った。
どうするって・・・
『食べてよ』
・・・!!?
「た、食べる・・・?」
うん
これを?
そう
・・・
「わかり・・・ました・・・」
スッ・・・
・・・えい!
パクッ!
アスマハンは覚悟を決め、口の中に放った。
何故、覚悟を決めたのか、それは・・・
さっきまで敵だった人間が当然優しくなり、得体の知れない物を渡して?きて、それを食べる様に言われたからだ。
ガリッ!パキッ!
・・・?
「ホントに普通の氷じゃない」
『でしょ?でも味は普通なのよ』
?
「味・・・は?」
・・・ふふ
さっきまで痛かった所・・・今はどう?
???
「さっきまで・・・痛かった所?今でも痛───」
・・・!!?
「あれ!?ちっとも痛くない!!何で!?」
アスマハンは、人見知りのせいで血反吐を吐き、身体中に痛みが走っていたが、今は何ともなかった。
寧ろ、先程より身体の調子が良かった。
「な、何で・・・?」
アスマハンは困惑した。
ふふっ、
『何故かって?』
それはね・・・
『慎重に慎重に作っただけよ!!』
またいつか、小説を新しく書きたいと思います。
出す時期は未明です。




