66話 次世代の雪の女王
スタ・・・スタ・・・ピタッ
阿嘉都はフラフラとしながら佳観阿に近付き、約20cm離れた所で立ち止まった。
はぁ・・・はぁ・・・
うつ・・・ごはっ!
ベチャベチャ!
阿嘉都の口から大量の血が出て、佳観阿の服に沢山付いた。
お、おい・・・
「お、俺もう負けを認めるからさ・・・辞めようぜ?な?」
佳観阿は阿嘉都の両肩を掴み、言った。
はぁ・・・はぁ・・・
「ほ、ホントに負けを認める・・・のか?」
小さく、掠れた声で言った。
ああ!
「俺もここまでは望んでいない!だから・・・」
もう辞めよう・・・
・・・ははっ
「分かったよ・・・もう・・・終わりだ・・・」
ドサッ
!?
「お、おい!!しっかりしろ!!おい!!」
阿嘉都の両膝が突如、逆方向に曲がり、そのままの勢いで地面に力強く倒れた───
✡✡✡
・・・パチッ
(また・・・俺は倒れていたのか)
俺は貧血だったのか?
阿嘉都が倒れる約5分前、ダーリングラードは身体が元通りにくっついている状態で目を覚ました。
・・・!!
「り、リリット様!!目を覚ましました!!」
右には、瞳が緑色のクロムノートが、女の子座りでその場に座っていた。
スタスタ
『おっ、マジじゃん』
リリットは中腰になり、両膝に手を付き、ダーリングラードの顔を見た。
「こ、これで・・・許してくれるんですよね?」
う~ん・・・
『まだ・・・許さないよ?』
!!?
「な、何でですか!!この男の人を完全に回復させたら・・・何でもしてくれる、許してあげるって言ってたじゃないですか!!」
うん、そこまでは言ってないね
じ、じゃあ・・・
「どうすれば・・・?」
『私達含む、作者くんチームの誰かが怪我をしたり、死んだりした時、その回復スキルで回復して欲しい』
・・・え?
「それだけで・・・いいんですか?凄く簡単な仕事だと思いますが・・・」
・・・?ああ!
『大事な事を言うのを忘れてたけど』
これは貴方と私達全員、どちらかが死ぬ迄の契約だから
!!?
「え・・・え!?それって・・・」
そっ、半永久的働いてもらうから。因みに、お金は一切でないよ
!!?
「え!?物凄くブラックじゃ───」
ヴゥン、ペタペタ
・・・キョロキョロ
ダーリングラード達の少し近くにある紫色の扉から、1人の少女が出てきた。
ここが地球・・・緑豊かな大地、果てしなく続く宇宙、限りある時間・・・
異界にない物がここに詰まっている・・・
『この地球にある全ての物全部欲しい』
よっと、スタスタ
「ちょっと?貴方だ───』
リリットは立ち、目の前にいる少女に何かを言おうとした───
この少女の背丈は140前半.真っ白なロングヘア.少し丸っこい顔の形.鼻は少し丸く、目はぱっちりとしている.綺麗で一目惚れしそうな藍色の目.服は蒼色の着物、下駄を履いている。
羨ましい、妬ましい、憎い!
『こんなにも恵まれている世界なのにも関わらず、愚民は争いを辞めない!』
『世の人間はつくづく馬鹿ばかりだ』
そんなに争うのなら、我がこの世界を消し、永遠に平等な世界を創造る
な、何よこの子・・・小さいのに色々と賢そうな言葉ばかりを使ってくる・・・それに)
(何か・・・ヤバいことをしてきそう!!)
クロムノート!!逃げ───
星位スキル発動 世界と共に彼方と共に
スッ、ダァン!!
少女は右腕を上げ、地面に思いっきり叩き付けた・・・
パキッ、パキパキッ!!
叩いた箇所から爆速で氷が出現し、猛スピードで地面に氷が広がった。
言い忘れていたが、この少女の名前は「那美嗚」、またの名を「リキューラ・スペクラム」、次世代の雪の女王である。
今日は早く投稿できた!やった!!




